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お湯に浸かろう。~また行く場所~

温泉地での仕事をしていた中で、唯一の楽しみがお湯めぐりでした。

アトラクションがあるスーパー銭湯もよし。

また、お湯にフォーカスした湯治もよし。

大通りに面した所より、へんぴな場所にある方を好む時がありました。


<贅沢な時間:貸し切り状態で入れるお湯。>

透明で、サラリとしたお湯。温度もちょうどいい。

目の前には紅葉があり、小さな滝が流れていた。

湯舟は舞台のように中央にあり、その周りに脱衣場。

脱衣後、いくつか階段を下がり湯舟へ、その間に仕切りはない。

目の前のお湯を眺め、脱ぎながら早く浸かりたい気持ちが高まる。

髪を乾かすドライヤーの音が止めば、お湯の音しか聞こえない。

舞台のような湯舟の横階段を下がると、石風呂と洗い場がある。

シャンプーなどないし、固形の白い石鹸がアクセントのように置かれているだけ、もちろん桶も木。

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 ただ、淡々と浸かっていたい、誰にも邪魔されたくない。

そんな時間を与えてくれる。

無言のお湯の力を頼りに、また行く場所。



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