見出し画像

SNS時代に文通でつながる私たち

2021年秋。
書店ををのんびり歩いていたとき。
ひとつの文庫のタイトルが目に留まりました。

「水曜日の手紙」

もしかして、あのアートプロジェクトのことか?
美術系大学に通う私は、大学2年の講義でコミュニティアートについて学んでいました。そこで紹介されたもののひとつ、とても感銘を受けたプロジェクトを思い出しました。

あらすじをチェックする。
うん、やっぱりそうかも。
その文庫をもって一目散にレジに向かいました。

読んでみるとやはり、かつては熊本県津奈木町で行われていた「赤崎水曜日郵便局」が、その後、宮城県東松島市に引き継がれた「鮫ヶ浦水曜日郵便局でのやりとりの模様を小説にしたものでした。(正確に言うと小説では鮫ヶ浦の方が題材でしたね)

水曜日郵便局の仕組みを簡単にご説明します。

水曜日の出来事を各々が手紙に書き、拠点になっている郵便局宛に送り、そこの郵便局で手紙がシャッフルされ、最終的に誰かの水曜日が各々に届く。

といったものです。
小説は読みやすくほっこりします。おすすめです。ぜひぜひ。

・・・・・

ステキなお話を読み終えたあと、無性に手紙を書きたくなりました。
しかも知り合いではなく、知らない人に。

私も「文通」でしか出会えない人とやりとりしてみたい、なんだかステキだし!

そう思い立って、まず「赤崎水曜日郵便局」「鮫ヶ浦水曜日郵便局」で調べるも、現在はさまざまな事情があり閉局している模様。残念です。

でも、手紙書きたい…!

しばらくネットサーフィンを続け私が出会ったのが、匿名・住所非公開文通サービス「レタレタ」です。

どんなサービスなのか、簡単に公式動画がありますのでどうぞ。

ね、ワクワクしてきませんか?
さてここからは、私が2021年に出会ったこのレタレタの特徴推しポイントをご紹介します。

■無料でも利用できる

レタレタには会員プランが3つあります。

・入門プラン:月額0円で毎月1通まで送れる。2通目以降は1枚あたり490円。

・基本プラン:月額980円で毎月8通まで送れる。9通目以降は1枚あたり490円。

・達人プラン:月額で毎月2,980円で毎月30通まで送れる。31 通目以降は1枚あたり490円。
letaleta.jp

まずは月に1通無料で利用してみるなど、気軽に始められます。
私もはじめて3ヶ月ほど経ちますが、入門プランでのんびり文通し、複数枚送るときは都度料金を支払っているって感じです。

■毎週転送してくれる

レタレタでは、毎週水曜日までの1週間にレタレタに届いた手紙を、原則として次週の月曜日に宛先へ転送してくれています。
毎週やってくれているとなると、文通ペースも保ててやり取りしやすいです。
運営さん、いつもお疲れ様です!

■迷ったときの「お楽しみ文通」

現在レタレタの会員数は1000人を超えてます。すごい!
検索機能もあるので、数ある会員の中から、年代の合う人を選んだり、趣味が合う人を選んだりもできます。

それでも送る相手を選べない…と言う方もいらっしゃるでしょう。そんなときはぜひ、お楽しみ文通を利用してみてください。

デザインもかわいい

送り主は、誰に届くのかはわからないまま手紙を書いて、ポストに投函します。そしてレタレタ運営さんの方で宛先を振り当てて転送してくれます。
これは赤崎/鮫ヶ浦水曜日郵便局のやっていたシステムっぽいですよね。めちゃワクワクしました。
なので私の記念すべき第1通目はこちらを利用しました。

■スマートなサービスだけどあったかい

これまで見てきた通り、なんともスマートでわかりやすくデザインされ、我々が安心して楽しめるサービスなんです。しかしそれだけじゃないんですよ。
これよこれ。レタレタから転送された手紙が入った外封筒にこんなものが。

思わずキュンときちゃいましたよ!

・・・・・

文通、良いですよ。

完全匿名のため、今私がやり取りさせてもらってる方々とは、今後もずっと文通での関係であって。
SNS時代、どこにいてもすぐにつながれる時代。
その便利さと少しずれている気がしますが、「敢えて」それを選ぶほどの理由が文通には詰まっているのです。

レタレタが「あなたのための 本当の贅沢」と謳っているのは本当です。

手紙を書いている時、他のことを一切考えなくて良くて、穏やかな空気が流れていて、喜んでくれるかなってわくわくできます。

手紙が届いた時、わー!って一気に嬉しくなって、でも一旦冷静になって封筒をきれいに開けて、どきどきする心を落ち着けるため深呼吸しながら便箋を開く。

手紙を読んでいる時、届けてくれた嬉しさで自然と笑顔になれて、心がぽっとあたたかくなるんです。

私にとってこの時間は贅沢そのもの。

文通を通して出会った私たち。
人と人との縁が手紙という形に残る。
今の時代、こういった縁もあってもいいのです。

これまでに頂いたお手数たち

このnoteを投稿したあと、おひとりにお返事を書きます。
どの便箋にしよう。
なんて書こうかな。
楽しみだな。


内堀

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?