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多重露出撮影について ②

構図について

写真教室の先生から撮影する時は一歩踏み込んで撮れとよく言われました。

フィルム時代は見た目通りに、きれいに撮ることが重要でした。

現像するまで出来上がりが分からないとなると不必要なものは写さない事がリスク回避になります。

町のカメラ屋さんでは失敗作でも現像技術で上手に仕上げてくれました。

デジタル時代になり、撮影機能や撮影技術が自動化され、きれいに撮ることはカメラ任せで十分になると、写真の中に物語を求めるようになり、皆が撮る画一的な写真には満足できなくなりました。

一歩踏み込むから、説明的にならない程度に少し引き気味にして状況描写を入れようになる。

最近の若者達には観光名所で着飾ったペットや人形と自撮りして物語性を楽しんでいるようです。

構図について少し脱線したようです。

普通撮影で1枚撮るのと、多重露出撮影で数枚撮るのとでは主役の配置が違って来ます。

多重露出撮影の構図になると2画面以上を重ねる為には、主役と脇役の配置の空間が必要になります。

何をどう訴求するかで画面設定が変わります。

上の写真を例にすれば、コスモスを白いビルに重ね物語性をだすか、青空に重ね訴求の広がり重視かにより、一枚目の構図が変わって来ます。

多重露出は感性と経験が大事、本の中には書いていないのでコツコツと経験を積み上げ、考えて行き詰まり、その中から新しい発想が芽生えます。

その開拓こそが多重露出撮影の面白味です。

写真には撮影者の思いを入れる事も一考かも。

多重露出撮影では撮影者の思いを具体的に表現できます。

料理を美味しく撮るだけでは見る人に中々理解してもらえません。

この料理は甘い、辛い、酸っぱい味覚を感じさす工夫も必要と思います。

食べ物撮影で美味しく撮る為に多重露出で産地の風景など色々物語を散りばめる事も楽しいかもしれません。

多重露出撮影は色々な広がりを楽しめますので撮影者が工夫してください。

又、次回をお楽しみにしてください。

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