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ディスクレビュー: CARA NEIR - 『Phantasmal』 / アンダーグラウンドの多様性について

進化しすぎて誰もついていけなくなったネオクラスト、驚愕の8ビットハードコア

USテキサス州ダラスのCARA NEIR、2022年のフルアルバムは驚愕の8ビットハードコアだった。
2010年代の中盤くらいの3LAの入荷ではネオクラスト/ブラックメタル的アプローチであったはずなんだけど、進化の過程で道を踏み外したらしく8ビットコア/チップチューンと融合しサイバーグラインド/サイバークラスト的なサウンドへと変貌した。ジャケットアートワークもアー写もドット絵になってしまった彼らはどこへ向かうのか。それはどこにも需要のないシーンの空洞部へと続いている。真面目に語ると2020年代に向けて陰キャが陰キャであることを全肯定した表現がこの音楽領域にも現れており、インターネットによって繋がるネットワークと無関係ではない。2000年代と異なるのはそれはもうブログではないし、2010年代的なSNSでもないということ。Google検索の及ばない範囲でウイルスは増殖する。

tracklist:
1. Menu (Intro) 01:35
2. Melted Candle 04:36
3. The Threshold 01:05
4. Dispensable and Primed 01:03
5. His First Daemon 00:39
6. You Can Stare Forever and Still Find Nothing 00:48
7. Remember the Bottom Feeders? 02:26
8. Succipio (Interlude) 01:25
9. Unkindness 04:39
10. Make It Think We Trust It 00:55
11. The Humiston-Scoular 02:33
12. Knelt at the Steppe 00:39
13. The Damp Moonlight 00:49
14. No Escape From 02:19
15. Graven Rocks 01:06
16. Throttled Into Decay 05:44


この先はいつもの毒にも薬にもならないテキストが続きます。

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