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collected / Daitro歌詞対訳シートを公開します。 / ディスクレビュー

世界各地それぞれのローカルでの試行錯誤。それが激情ハードコアの真実。

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対訳シートはPDFで下記よりダウンロードできます。

Daitroの後期編集盤、『Collected』のオリジナルリリースは2010年、今回2022年のリイシューではフランスのEcho Canyon、ドイツのAdagio830でそれぞれ300枚の共同リリース。入荷しているAdagio830のバージョンが盤がFrankenstein Red、要するに赤盤。黒いジャケットと毒々しいレッドの組み合わせがかなり良い。
内容としては2007年のSed Non Satiataとのスプリット、Ampereとのスプリット、そしてUS tour用の7inchの内容が収録されており、1stアルバムと2ndアルバムの過渡期の音源等を収録した形となる。今年ほぼ同じタイミングで入荷しているRaeinとのスプリットは「アート寄りなDaitro、宗教と政治に対する批判的な態度を示すRaein」という構図であったが、Sed Non Satiataとのスプリットでは、もしかしてRaeinの影響を受けたのかと思うくらい資本主義、権力、宗教、政治への批判的態度を明確に示す作風へと変貌しているということにこのタイミングで気づいた(遅い)。2ndアルバム『Y』では物事の二面性、そして表裏、白黒では割り切れない何かを表現していくというテーマがあるのだが、Ampereとのスプリット「La Substance」などでも共通するテーマがあり、こういったスプリット作を通してアルバムではより強固な形で落とし込んでいったのだろうということがわかる。サウンド面でもよりミッドなBPMとなり、初期作にみられるような衝動的な作風ではなくなっていくのだが、内なる怒り、生きていく上で直面していく現実、そしてこれからの未来へ何ができるのか、そこを表現していくエネルギー。2000年代の後半期、世界各地それぞれのローカルでの試行錯誤。それが激情ハードコアの真実。

Raein x Daitroのスプリットも同様に歌詞対訳シートを公開しています。
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3LA -LongLegsLongArms Records-
web: http://longlegslongarms.jp/
bandcamp: https://longlegslongarms.bandcamp.com/

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