捧ぐ
貴女には僕が映るだろうか。
その黒髪に、白い柔肌に、そうして深い琥珀の瞳を。
貴女こそ、美で、世界だ。
何人すら侵すことを許されぬことのない神域。
否、神すらも拒む、領域に在る貴女よ。
世界の穢れて、荒んだ言葉では、私の貴女様への思いの欠片にすら値しない。
崩れゆく世界に咲く、一輪の白百合。
たった、ひとつだけ生まれたもうたその御姿や。
世界の理すらも、跪くでしょう。
私はただ、こうして言葉に貴女を見出すもの。
世界の中で、朽ちた酷く爛れた街に、美を貴ぶもの。
もしあなたが見ているなら答えてください。
貴女様に、私がどう見えているのでしょう?
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