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こりゃ便利!! Pythonの仮想環境は使わなきゃ損でした


Anacondaの再インストールをきっかけにPythonの仮想環境を使用してみた

condaのバージョンに対するWARNINGへの対応を試みた結果、不幸にもAnacondaを再インストールするハメになりました。

condaをバージョンアップする際はご注意ください。

その際に、ふと疑問に思ったのが、Pythonの仮想環境です。

もし、Pythonの仮想環境を使用していたならば、Anacondaの再インストールを回避できたのではないかと思いました。

私は、これまで、Pythonの仮想環境を使用していませんでした。

その理由は単純で、Pythonの仮想環境って何? という状況だったからです。

一方で、Pythonについては、これまでも時々トラブルに見舞われる経験をしてきました。

もし、Pythonの仮想環境を使用することで、こうしたトラブルの影響を限定的にできるのであれば、私にとっては非常にメリットがあります。

そこで、Pythonの仮想環境を使用してみることにしました。

Pythonの仮想環境を作成して分かったこと

先ずは、Pythonの仮想環境を作成してみました。

Pythonの仮想環境を作成する方法は幾つかあります。

私が考えるに、最も単純なのは、Anacondaのインストールによって作成される標準のPython実行環境(base)を、そのまま仮想環境としてコピーする方法です。

下記のコマンドで、baseをコピーした仮想環境が作成できます。

> conda create -n 仮想環境名 --clone base

例えば、仮想環境名をtestとした場合、Pythonのファイル群は下記の場所に作成されます。

  • Pythonのファイル群が作成される場所

    • base: C:\Users\ユーザー名\anaconda3

    • test: C:\Users\ユーザー名\anaconda3\envs\test

Pythonの仮想環境に関するファイル群は、Anacondaがインストールされたフォルダの下のenvsの下に作成されます。

このため、Pythonの仮想環境でトラブルに見舞われた場合は、その仮想環境を削除して、その後に、仮想環境を作り直せば良いことが分かりました。

つまり、Anacondaを再インストールするはありません。

これだけでも、私にとっては凄いメリットです。

ちなみに、仮想環境の作成状況は、下記のコマンドで確認できます。

> conda info -e
# conda environments:
#
base                  *  C:\Users\ユーザー名\anaconda3
test                     C:\Users\ユーザー名\anaconda3\envs\test

上記において、アスタリスク(*)は、現在、アクティブになっている実行環境を示しています。

仮想環境testをアクティブにしたい場合は、次のコマンドを実行します。

> conda activate test
> conda info -e
# conda environments:
#
base                     C:\Users\ユーザー名\anaconda3
test                  *  C:\Users\ユーザー名\anaconda3\envs\test

また、仮想環境から抜けたい場合は、次のコマンドを実行します。

> conda deactivate

さらに、作成した仮想環境を削除したい場合は、次のコマンドを実行します。

> conda remove -n 仮想環境名 --all

作成した仮想環境をデフォルトの実行環境とする方法

私は、AnacondaのAnaconda Powershell Promptをタスクバーにピン留めして使っています。

何も設定しないと、Anaconda Powershell Promptを起動した場合のPythonの実行環境はbaseとなります。

これを作成した仮想環境(test)に変更する方法があります。

ピン留めしたAnaconda Powershell Promptのプロパティを開き、リンク先を下記のように修正します。

修正前(一部抜粋): 'C:\Users\ユーザー名\anaconda3'
修正後(一部抜粋): 'C:\Users\ユーザー名\anaconda3\envs\test'

これで、仮想環境の構成を気にせず、普段通りにPythonを使用することができます。

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