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安彦良和展へ行きました
こんにちは、grapefruitです。
行きたいと思っていた「描く人、安彦良和」へ行ってきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1721525185626-5cFfoakAbQ.jpg?width=1200)
坂をまっすぐに下る
前に来たのはいつだったろう。
横尾忠則展だったような気がする。
何年前だ?
調べたら11年前でした。
『駅からまっすぐで迷わなかった。』という記憶が残っている。
しばらく歩くと遠く正面にシンボルのかえるのオブジェが見えた。
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![](https://assets.st-note.com/img/1721525774498-JgQi8DefbQ.jpg)
これで迷わないことが確定しました。
当時もあったんだ・・・このかえる。
全く覚えていない。
![](https://assets.st-note.com/img/1721526122132-83mcKk0QMQ.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1721526192110-hRIA4TVOEh.jpg?width=1200)
これは帰りに気が付いたのですが
『ビニール製?』
『劣化とかしないのだろうか。』
(調べたところ3代目なのだそうです。)
兵庫県立美術館(神戸市中央区)屋上のシンボルオブジェ「美かえる」が、3代目に新調された。以前は傷んで疲れたような様子だったが、色鮮やかで元気な姿によみがえった。
オブジェはオランダの美術家フロレンティン・ホフマンさんがデザインした「Kobe Frog(コウベ・フロッグ)」。テント生地製の高さ約8メートル、幅約10メートル、奥行き約8・6メートルで、空気を送り込んで膨らませる。公募で「美かえる」の愛称が決まり、親しまれてきた。
2011年秋に設置され、17年春に2代目に更新されたが、最近は色あせ、空気漏れで腕が少し垂れ下がるなど劣化していた。
そうか、やはりビニール製で三代目なんだ・・・
たしかにこれだけ大きなもの(10m×8.6m×8mH)が他の素材だったら
重量もかなりのものになるだろうし
屋上に揚重するのも設置するのも一苦労だろうし玉掛も難しそうです。
建物からだいぶはみ出しているし、設置のバランス難しそうです。
でもこれが建物の端におさまるように置いてあっても、このような迫力は出ないですよね。はみ出ていてこそですよね。
ビニール製にして新しいものに取り換えるって
さすが美術館ならではの柔軟な発想だなと思いました。
万が一の落下による大きな危険も避けることができますしね。
このオブジェをデザインしたフロレンティン・ホフマン氏は大阪中之島の川に浮いている巨大なあひる(ラバー・ダック)の作者でもあるのですね。
知りませんでした~。
この話いつ安彦良和さんに辿り着くのだ・・・?
と、ここまで書いて
お昼ご飯を食べながらベランダに干していたシーツが風でぶわーっと膨らんでいるのを見るともなしに見ていた時『ん?ということは!』と思った。
『そうか!美かえるは、あそこに設置されるために検討の結果ビニール製になったのではなく、もとからビニール製の作品なんだ!』と。
ラバー・ダックまで話がそれていったことや、ベランダに干していたゴムの入ったシーツの内側に風が入り風船のように膨らんだことなどによって、ぼーっとしていた私の脳に刺激がいき、繋がった。
すっきりしました!
さて、日差しの中歩いて美術館に到着すると
建物の間を心地よく吹き抜ける海からの風に迎えられました。
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「描く人、安彦良和」展
この展示会では、完成した作品だけではなく、さかのぼっては幼少期のノートから始まり、作品のアイデアノートのようなものまで展示されていました。
挿絵を描きながら勉強されている少年時代の歴史や理科のノートが分かりやすすぎて、これこそ今すぐ出版してほしいと思いました。
この当時は絵は手塚治虫氏の影響を感じました。
印象に残ったのは、氏がこの展示会は走り終えた自分の足跡ではなく、今もなお走り続けている自分の振り返りであるというようなことを書いておられたことです。(言葉は正確ではありません)
77歳になられる氏が、いやいや今も描いてるに決まってるじゃないですか、という感じでいらっしゃることに感動しました。
いや~やり終えました。とはおっしゃらないのだと!
あと、細かいことで恐縮ですが、氏が作業されている最近の映像で老眼鏡をかけていらっしゃらないことに驚きました。
『先生、遠近両用レーシックですか?』
今回私が展示会に足を運んだ一番の目的は、中学時代にはまっていた「アリオン」という神話をベースに描かれた話の原画を見ることでした。
私は絵のことは全くわかりませんが、氏の絵は水彩画のように繊細でいて、我々を物語の世界に引き込む強い力を持っているように感じます。
原画で見るアリオンも、美しく力強く、これこそ安彦良和氏の世界だ!と感じました。率直に言うと「かっこいい!!」
思いがけず「ヴイナス戦記」(未来の金星を舞台としたSFアニメ)とも再会し、まるで旧友に会った時のような気持ちでした。
『おぉ~懐かしい~( ;∀;) 』
技術の授業で白皿に絵を焼き付けるというのがあり、バイクにまたがったヒロを白い皿にトレースしたことまで思い出しました。
記憶というのは、確かに貯蔵されおり、日常ではただ想起されていないだけなのだなということを実感した次第です。
好きだったとはいえ、ずっと追っているわけではなかったのでアニメーションの世界から漫画の世界に移行され数々の歴史漫画を生み出しておられたことも存じ上げませんでした。
今回たまたま駅でみかけた広告で、氏がいまも現役でご活躍されていると知りました。歌を聴くと聴いていた当時を思い出すように、氏の絵を見ると、今よりもっと不器用だった中学時代を懐かしく思い出すのです。
お読みくださりありがとうございました。
grapefruitでした。
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