令和のコンビニに期待するものは何ですか?

と今朝の日経朝刊「未来面」にあったので必死で考えてみたのですが、400字制限がマストだったらしく、オリジナルのいい部分が完全に削ぎ落されてしまいました・・・。

なので「娑婆に出る」連載中ではありますが、オリジナルの文章(提案)を以下に残しておきます。すみません。。。

「マチのほっとステーション」から「もうひとつの我が家」へ

 令和のコンビニは様変わりすると思います。Amazon Goやセルフレジ店舗の出現等がその一例かと思います。
 そういった潮流とコンビニ本来の機能、我が国が抱える社会的課題を考え合わせたときに私なりの「コンビニ像」が見えてきました。

 たとえば「(有人)店舗」を持つという特性、住居から徒歩圏内に立地するという特性、社会の利便性向上に資するという社会的使命。これらを更に追究していった先に「もうひとつの我が家」という目標点が見えてきます。
 店舗は徹底的に合理化・機械化されてバイトの雇い入れは極少になるでしょう。とはいえ、レジ対応等が不要になる一方で、品出しや在庫管理等には依然人手が必要です。その際に業務の隙間時間ができると考えると、例えば外国人の優秀なバイトさんには新たな役割ができるように思います。たとえば、兄姉のように中高生の英語課題の相談に乗ってあげる、会社員の英会話相手になってあげるといったコミュニケーション機会を増やすのです。
 また、コンビニのパーキングで待合せて夜な夜な時間を潰す学生達も昔からいます。それならば「コミュニケーションの場」という位置づけも面白いかもしれません。店内外に「遊び場」をつくってあげるのです。小腹がすいても食べ物・飲み物はある。大画面TV等を設置してもよいかもしれません。現代は共働き家庭が多く、昭和の頃のように自宅に友達を連れてきてお母さんがお菓子を差し入れる、といった庶民的雰囲気が今の家庭から失われていると思うのです。それをコンビニが代替・復元するという訳です。
 そして、コンビニの総菜は中には美味しい商品もありますが、多くはレンジでチンして値段相応というものが多いと思います。そんな中で今注目を浴びている「ロボット調理」(レストランテック)に可能性があると思います。コンビニ内でオーダー・調理し、イートインで食べたり、自宅に持ち帰る。できたてのほやほやの味です。
 その他、ホームヘルス機器などは価格や自宅スペースの関係もあって体重計や血圧計くらいしか置けない家が大半だと思います。各家庭で取り揃えていないマッサージ器、赤外線治療器、低周波治療器、温灸器なども含めてフルラインナップで揃えておくと、少なくとも週に数度は立ち寄るミドル~高齢者層が増えると思います。
 上記はあくまで一例ですが、製品・サービスごとに課金するのではなく、サブスクリプション的に1,500円/月・世帯といった形で契約すると面白いと思います。言ってみれば「家賃」をいただくビジネスモデルにするのです。

 そして何より重要なのは、店長の位置づけを「経営者からお父さんという存在に変える」ことです。家族が増えれば経営も安定します。いかに魅力的なパパになれるかが最重要事項と言えます。

 以上が私の「B2C型のコンビニ像」(もうひとつの我が家)で「B2B型のコンビニ像」も腹案として持っています。

 これを実現しようとすると今までのいかにも「店」然としていた店舗設計は大きく変わり、「家」・「住宅」に限りなく近づいてくると思います。

仕事帰りや学校帰り、本当の自宅に帰る前にふらっと「ただいま!」と言って立ち寄り思わず時間を潰してしまう。店長さんが家長として笑顔でいつもみんなを待ち受けている。そんな「我が家的コンビニ」への変身を期待しています。

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