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ベイカレントのチャートから読み解く成長トレンドとコンセンサスの理解

先日DMグループで話したベイカレントのチャートにラインを引いてみよう、という宿題についての考察です🐈

※銘柄分析レポートであり、個別銘柄の投資を推奨するものではありません。株式投資はご自身の判断に基づいて慎重に行なってください。


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前提条件🐈

ベイカレントのチャートにラインを引くと、現在はこのような感じ。

特にコロナ禍に入った頃から企業のDX推進の波が加速して、上流のコンサルティングの引き合いが強くなり、ベイカレントは売上30%成長とEPS60%成長を2年間成し遂げた。

もちろんベイカレだけでなくアクセンチュアやデロイトトーマツなどの外資系も強かったし、国内のNRIを筆頭とした総研系コンサル、そして業務効率化クラウドSaaSの導入も絶好調だった🐈


その高成長が継続する、というシナリオが上記のトレンドラインと推定される。

株価は常にファンダメンタルズに基づいており、現在の業績と今後の予測から計算された許容株価をレンジで決めている。

ベイカレントはFY24に入ってから成長率が30%→20%に鈍化しており、決算毎に段々と安値が切り下がっているのがわかる🐈

これは許容される下限を探っている状態であり、30%成長のストーリーで投資していた投資家の利食いや持ち高調整の動きになっていると推察できる。

ちなみに最新は3Q決算後のコンセンサスである。


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FY23の期末決算で出したガイダンスでは既に20%成長シナリオが提示されており、今日まで一切の業績修正は行われていない。

マーケットの心理を考えると、ベイカレントは不安定な市況を考慮して保守的にガイダンスを出していると受け取ったのだろう。

しかし1Qでは成長鈍化が可視化され、さらに2Qでは米債券のHigher for Longerの動きを織り込み、3Qでは20%成長シナリオが確実なものとなり、実際にレーティングが格下げとなった。

ひとまず、事実下げの様相🐈w

じゃあ次の期末決算でどんな反応になるのか? という部分に関してはわからない部分が多い。

ベイカレントは中計を前倒しで達成しているし、ロールオーバーの中計を出してくるかもしれない。または打つ手なしでコロナ特需のプレミアムが剥落してしまうのかもしれない。

今回のレポートでは、20%成長シナリオが許容されるパターンと、されないパターンを考察する。


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まず、コロナ以前はどうだっただろうか?という視点に立とう🐈

今ほどDX需要が多くなかったFY19は、売上成長率が20%を下回っている。 ベイカレントの資本政策(株主還元)が変わらないまま、売上成長率が20%をビハインドしていくなら、このラインに収束する仮説の蓋然性が高い。


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ベイカレントは毎年のように増配、さらに自社株買いも積極的に行なっているため、下値が限定されるということを考慮にいれたい。

その場合、どこまで下値にクッションが入っているか私はわからないが、20%成長トレンドラインの角度をそのままに持ち上げてみると面白いチャートになる。(上の図)

このラインはヘッドアンドショルダーズ(三尊)のネックラインに見える🐈
これは下に割れるとテクニカルでは強い売りシグナルとなる。

さらに成長が鈍化していくならばこのラインが売り方に有利に働いてくる。

昔のアマゾンのチャートやコロナバブルのビットコインがこんな感じのチャートで大暴落した🐈w


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つまりコロナ以前の成長トレンドに収束していくシナリオで、斜めのトレンドラインはサポートからレジスタンスへ転換するパターンが考えられる。

ベイカレントはPBR8倍というグロース企業のため、売上・利益減→還元縮小といった悪循環に入ると今までとは逆回転してくるので、これは全くありえない話ではない🐈

どちらかというと、コロナ禍→DXという構図や、コンサル特需があったことを鑑みれば、こっちがメインシナリオのように思われる。


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20%成長と鈍化しながらも、コロナ以降の高い利益率を確保してどんどんEPSを向上させ、株主還元も積極的に増やしていくシナリオがこちら。

本物の成長企業はこうあるべきだと思う🐈w

ベイカレントにはその力があるだろうか。

そういう話は妄想の範疇であり、やっても無意味なので控える。

もし次の決算までに決着がつかず三角保合を形成すると、ガイダンス次第で上下が迫られるようなチャートになるだろう。その場合は動きが出るのでどっちに動いても対応したい🐈

ベイカレントは国内資本のコンサル大手というこ とで、国益を考えれば応援するべきとは思う🐈w


DMグルでも最後に話したが、テンバガーのチャートを見つけるのなんて簡単。こうやってラインを引いて、背景にあるファンダメンタルズや市場心理を丁寧に読み取ればよい。

どうしてわざわざトレンドラインが形成されるのか?
なぜ水平のサポートラインで買い支えられたり、レジスタンスラインで売られたりするのか?

テクニカルはファンダメンタルズを織り込むが、全てはファンダメンタルズに収束していく。

目先の上昇株や宝くじのようなボロ株を調べてる暇があったら、チャートのことをもっと知った方がいいと私は思います🐈w


今回のnoteを読んでどんな気持ちになったか、感想をぜひコメントやTwitter等でいただければと思います。拝読ありがとうございます🐈


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