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飲食店の努力は続く~4月の現状報告=飲食店の困った!を解決相談所大分

昨日のTVニュースで、イオングループの社長さんが「8月までは値上げが続く見通し」と言っていました。私も基本的には賛成です。
さらに上乗せした、ウクライナ戦争が終わって1年経って、ウクライナの穀物もロシアの穀物も通年通り生産されてくるまでは、安心できないと受け止めています。

例え食材の値上げ率がゼロになっても、仕入価格の高止まりはそのまま
上がった価格は下がることはありません。

今いろいろな小さな相談にのっています。

🍈運転資金が切れるから借入したい

  このお店は、コロナ前の平均月商の1.3倍の借入金を抱えています。
公庫さんに相談したり、他の金融機関さんに打診しても、断られたそうです。

でもそうなったことは経営者の自覚が乏しいために起こった仕方がない
結果でした。(いまは契約先でない飲食店)
昨年の6月で飲食店に対する行政の潮目が変わりました。

「自力回復してください」という新たな潮目です。
22年7月以降は、補助金等でどっぷり借金漬けのぬるま湯に浸かった飲食店は、
本来の汗水流して売上をつくる ということをすっかり忘れていました。

私は、彼に、
●本来のコースメニューはそのままでいいから、向こう6か月間くらいの期間
 限定でいいから、若者に喜んでもらうコースを投入して、コロナ回復期の
 売上づくりをしたらどうですか?

もうひとつ。
●ランチの売上高がコロナ期でゼロ設定になってしまっているから、最終的
 には、ランチ月商50万円だけど、当面は30万円売れるようにがんばるべき
 じゃないですか?

この2つを提案していましたが、相手からの変心は皆無。
彼の心は、まだぬるま湯に浸かった状態だったようです。

資金の相談があった時、私は彼に伝えました
「融資依存体質が抜けてなく、自ら売上をつくる時期に
 6か月前から入っているのに、伝えたことができていません」


その後のSNSチェックでは、ランチの売上づくりに必死になっていました。きっと金融機関から見れば、売上づくりをして秋以降~今春にかけて
売上げの改善が見られれば、少しは対応が違ったかと思います


🍈原価計算が古いものだったから
 見直しするので、メニューの完成が遅くなる

 当然なことですが、もう3か月も間隔が空くと、メニューの原価率が
違ってくる年です。
特に、卵、鶏肉、豚肉、牛肉、魚の加工品などの値上がりが激しい。

まして、1年前や2年前の全メニューの原価計算表などの原価率は、
もはや架空の原価率であり、役に立ちません。

メニューづくりよりも、食材原価筒チェックと計算が時間がかかるため
メニュー変更作業が足止めになっています。


🍈単品丼の売価980円をためらう

 別のお店の話です。
メニュー変更を面談やSNSで行いながら詰めていた時の話。

私:「計算上お客様から見て整合性が取れる売価は980円です」
社長:「930円だったらダメ?」
私:「特例を設ける、儲けないは社長判断です」
社長「では930円で今回は決定して、3か月後に見直ししましょう」

値上げはしたいけど、売れなくなるのは怖い。
私は、
この単品丼の商品力と人気度は高いので、「1,000円未満価格」は
OKと思いますよと伝えた。

結局この丼メニューは、食材原価率40%になるようだ。


皆さんは迷いながらも前に進んでおられますが、
早めに取りかかって、
ちゃんと時間をとってベストの答えを手に入れて欲しいと
思う次第です

(了)


飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします