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飲食店未来学20:売上が上がらないキャリアの浅い個人飲食店の3つの原因

季節も秋に向かい今日この頃、既存飲食店の生き残り組のコロナ前売上げとの比較では、80%~90%の実績で推移しているようであり、まだまだコロナの撲滅までは至らずに、「売上減状態の常態化」が進んでいるように思います。
 ほんの一部の優良なお店では、110%以上の実績迄伸ばしているところもあるようです。
 ある複合施設では、ここ半年間で3店舗の入れ替えがありました。
原因は、ゼロゼロ融資の返済に押しつぶされたようです。

そのような飲食業界の現状の中で、
新規の飲食店の出店が徐々に活発になってきています。

しかし金融機関は、
融資の焦げ付きを恐れて審査を一段と厳しく査定していると聞いています。

🍇キャリアの浅い個人飲食店の実態1:
経営者の思いが強く、客層が見えていない



1,お客様は男性客がほとんどなのに、創業当初から女性客狙いのお店を
  希望していた。自分の想いと日々訪れる男性客のミスマッチに
  気づいていないまま何か月も経営した。

2,一番の違いは、ボリューム感です。満腹感を感じるボリュームが
  男女で大きく違います。

3,次に違うのが、サイドセットのあり方です。
  たとえば単品で800円の商品がサラダ、デミコーヒー、アイスがついて
  300円アップの価格でしたら、男性はこのサイドセットがなくても
  メインの単品料理の食べ応えのあるボリュームを望むでしょう。

🍇キャリアの浅い個人飲食店の実態2:
 客層に関係なく、
 先に「料理の提供スタイル」が決まっている



  

1,売りたい商品を「高額」で売りたい、ある程度の「高級感を出して売り
  たい」は誰にでもあることです。
  しかし、客層の確認と確定を終えてからでないと、
  自ら売れない商品をつくってしまい、売上不振を招いてしまいます。

2,世の中の景気やコロナのせいよりも、経営者の想いや希望が強くて
  売上不振を招いていることは、本当に多いのです。

3,そして、アドバイスを受けた半数の方は、依然としてなかなか方向の
  修正を行いません。
  「自分が正しい」「自分の判断は間違っていない」と自己擁護する
  気持ちが強いからです。

  最後は、税理士さんや金融機関から代表者の賞味期限を宣告される
  ことになります。

🍇キャリアの浅い個人飲食店の実態2:
営業していたら売上が上がると思っている


 

 売上はいくら計算しても思うようにつくることができませんが、
ある程度、立地と客層と商品内容や価格、店舗規模で決まります。

1,売上手段のランク付けをする
 たとえば、
 ●売上手段1位   店内売りの食事メニュー      60%
 ●売上手段2位   店内メニューのドリンク、デザート 30%
          (食事客の追加オーダー、アイドルタイム客)
 ●売上手段3位   テイクアウトメニュー       10%
 ●売上手段4位   通販売上(今は小さくても、数年先には1位になる)
                           0%

2,飲食店は常に「一番売れるメニュー」を作り続けることが使命
 新メニューを生み出すことが使命ならば、
 いやいやするのではなく、「喜んで!楽しくやります」と自分に
 言い聞かせてやりましょう。

 その気概が差別化メニューを生み出します。

 各売上比率を現実に実現できるメニューを生み出す
 生み出したものを磨き続ける
 売れなくなる前に、次を生み出す

 これの繰り返しです。
 百年続くしくみです。

いまがダメでも3か月後はまったく別の繁盛店になれます!
あきらめずに辛抱強く1歩前へ!


(了)


飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします