鼓膜が意外とすごく人体

みんなぁ

耳かきしながら部屋を歩き回らない方がいいよ

鼓膜が破れるよ


(ちょっとでもグロいなとか気持ち悪いと思ったら
 読むのやめてください! すみません!)


昨日、考え事をしながら耳かきをしていて、

部屋を歩き回り、
無意識に、開いてたクローゼットの扉を閉めたんです。

そしたらその瞬間、右耳に衝撃が走り、
パンッ!!! という音の後
キーーーーーーンという、
どう考えても鼓膜が終わった世界の音がしました。

耳かきが入ってはいけないゾーンまで入ったのが分かるぐらい
はっきりと鼓膜を貫いたのですが、
「あっ鼓膜破れるってこういう感じなのね!」
と冷静に思いました。
感じたことのない衝撃だったので、その新鮮味が痛みに勝ったのですかね


「私今歩き回りながら耳かきしててクローゼットの扉閉めて…
 なんでそんなことしたんだろう」

と、自分の行動が理解できないぐらい
全ての動作を無意識におこなっていましたし、

後から現場検証しても、
どうして耳かきが耳に刺さったのか分からない……。


その時クローゼットをどう閉めたのか、
思い出そうとすると記憶にモザイクがかかっている。
右手は耳かきを持ってただろうから足で閉めたのかな……
だとして私の顔はどこにあったんだろう?

痛かったのかどうかさえも今日になってだんだん忘れてしまいました。
考え事がなんだったかすらも忘れた。

ものすごく怖いこととか嫌なことがあると、
脳がその瞬間の記憶を消そうとするんですよね。
トラウマにしないための働きなのかな?

めっちゃトラウマになったけど。

もう前みたいに自由奔放な耳かきはできないよ。
好きだったのに。
旅行先でわけわからん飾りがついた耳かき買うのも。

ちなみに鼓膜を貫いたのは、
愛知県日間賀島で買った可愛いタコさんの耳かきでした。

この未来を知っていたかのように、
右耳だけ押さえている……。

というか鼓膜貫いた瞬間の自分、マジでこんな顔だったと思います。
予言しないで! 怖い!


とりあえず、部屋の真ん中に立って耳を澄ますと
なぜか鼓膜が破れた右耳ではなく、
左耳から「ボーーーーーー」という低い音が聞こえる。
高い耳鳴りがしている気もする。
右耳は、聞こえるけど、水が入ってるみたいな閉塞感がある。

すごい不愉快!


ちょっと調べたら
塞がるまで1ヶ月ぐらいかかるとか?
それも小さい穴の場合……

来月、楽しみにしてた単独ライブとかあるのに
こんな状態で行くの?
いやその前に、音楽扱う番組の担当してる、今

自業自得とはいえ、結構やばいことしてしまったかも……

鼓膜を破ったのがあまりにも一瞬の出来事だったので、
「なんか、あの瞬間より前に時間戻せるんじゃないか」
と思ってちょっと体に力を入れたのですが戻らなかったです。
これも焦るとよく思う。時間戻したい。
夢の中だったら、体にグッと力を入れれば時間巻き戻せる時がある。



放置して悪化したりが怖かったので、
さすがに耳鼻科に向かいました。
普段あんまり病院に行かないというか、
「ちょっと骨ヒビ入ったかも」みたいな時も、基本耐えてみるんですけど、鼓膜は未知すぎたので。


外に出ると、まるで海の中を歩いてるような音質で、
気分はマーメイド。

耳鼻科に向かうマーメイド。
受付に呼ばれるまでの間、
耳鼻科にしか置いてないような、
耳が主役の絵本を読んでみるマーメイド。


自業自得な鼓膜の破り方だったので
怒られたりするかなと身構えていたけど、先生は優しかったです。

症状を説明するために、
「耳かきをしながら部屋をウロウロしてしまって、クローゼットの扉にぶつけて、そしたら鼓膜が破れて……」
とか言っているうちに我ながらバカだなぁと悲しくなりました。

でも、「耳かきをしていたら右耳の鼓膜が破れた」
などと変にぼかして言った方が
「こいつ耳かきで力加減わからずに鼓膜いっちゃったの?」
と思われそうで、その方がバカっぽいので、正直に言いました。


診察は、ベッドに寝て耳の中の映像を見ながら
状況を説明してもらったんですけど、

これがね〜〜
見なきゃよかったかもしれない!!!

私、鼓膜って、
金魚掬いのポイみたいな見た目だと思ってたんです。

あんまり鼓膜の形とか考えたことなかったけど
薄い紙みたいなものが張られてるのかな〜と

だから破れたっていっても
穴が空いたポイのような感じで
まぁ要するにポップめな見た目を想像しながら
映像見てたんですけど、


めっっっっちゃ人体の内側だった。
赤と肌色だった。
内臓みすらある。
血も出てる。鼓膜って血出るの?
で、ちゃんと穴開いてるって分かるぐらい、
穴開いてる。

グッロい!

(マジ無理なんですけど!!!!!!)
と思った。思ったけど、
先生が映像見ながら説明してくださってるので
目を瞑ることもできず

しかし説明も頭に入ってこず
「ふぁい…ふぁ〜お…」という悲しい猫のような相槌しか打てない。


皮膚とか血とか
人体の内側とかそういうのが本当にダメで、

小学生の頃流行ってた医龍も
手術シーンになると顔を伏せてしまうため
医龍が医龍たる肝心な部分を見れず

友達の間で流行ってたハッピーツリーフレンズを
ノリで見る場では白目を剥き

石みたいな素材でできた滑り台など
擦りむいたら痛そうな遊具では遊べず

北京ダックは街ナカに吊るさないでほしく

冷たい熱帯魚を薄目で見て以来でんでんが怖く

ピーラーで野菜の皮剥くシーンもできるだけ見たくなく

予め全部剥いておいてくれてる3分クッキングとかすごく良く

最近も、ストーリーが気になるから見たいけど
シーン的に見れないなぁというホラー映画などが多かったりで

どうしたらいいんだと悩んでたんですけど


それが今、

リアルタイムで自分の耳の中が
グロシーンになってる

それを自分で見ている

そしてお医者さんが綿棒で触ったりしてる
血を吸い取ったりしている

全く痛くないけど怖い

見た目が痛すぎる

自分が悪いけど、拷問だ


その耳の中の映像を見てしまったせいで、
今日もずっと
「右耳があんな…今私の右耳の中はあんな風に…」
と思い出してしまう。

傷が表面に出てればまだいいけど、
見えない内側があんな風に、というのが
苦手ポイント高いです。

そう、だから酒でケバケバになった肝臓とか
レントゲンで見せられたら、
私、一瞬で断酒すると思います。


先生はとても丁寧に優しく説明してくださった。
「耳かきしながら部屋歩いちゃダメでしょ!」とか怒ることもなく。
ありがたい。

けどその説明の内容が

「鼓膜の薄さとかにもよるんですが、
 2ヶ月でだんだん穴が埋まるパターンもあれば
 治らないパターンもあって
 経過を見ないと分からないですね」

という、思ったより嫌な状態だった。

2ヶ月でだんだん……も思ったより遅いし、
埋まらないっていう場合はどうなるんでしょう?

と不安になったけど、
先生が軽快に話しているので、
多分、まぁ、大丈夫なのかな〜と
やや安心したのでした。

けどこういう時に深刻な顔するお医者さんなんていないか。

鼓膜の力を信じるしかないっぽいけど、
なんか自分の鼓膜は人より分厚そうだという謎の自信がある。


左耳も見たけど
そっちは塵(ちり)ひとつなくてそれが逆にキモかった。
耳掃除しすぎなんじゃないの多分。
ツルツルで、スケボーとかやる壁みたいだった。


その後は聴力検査などして
感染を防ぐための飲み薬の説明を受け終わり。


薬を受け取るために薬局に行ったら
薬剤師さんがカルテ(かな?)を見て
「鼓膜が破れた…? どうしてですか…?」
ととても不安そうな顔でこちらを見ていて、

あ、すごく強いビンタをされたとか
そういう可能性も考えられるのか、と思い

「耳かきをしたまま部屋をうろついてて
 そのままクローゼットを閉めたらドアに当たって…」
と正直に言ったら
「あ〜そうですか!」とやたらホッとしていた。

誰もバカにしないんだ!
みんな優しい!


周りが静かな方が耳鳴りや低い音がするので、帰り道、
「爆裂な音に包まれたい!!!」と思い
パチンコ屋に入ろうか迷ったけど
すごく負けそうな気がしてやめました。


そして今朝、
起きた瞬間は鼓膜が破れてたのを忘れていて
ベッドから立ち上がった時の右耳の違和感で
「あ〜そうだった! 鼓膜破れてるんだった」
と気がつけたけど

昨日よりだいぶ慣れていて、

これ、私、いつか鼓膜破れてるの忘れて
耳掃除しちゃう可能性、なくもないなと気がついた瞬間に
昨日の映像を思い出してゾゾゾゾゾとなった。
すでにグロいところに何かしてしまうなんて苦手の極みである。

気をつけよ。

あと、思いがけず日常の中で鼓膜を破ってしまったことにより
こういうことってやっぱり突然くるんだ!
想像もしてない時に突然くるんだ!
という恐怖心が生まれたらしく

工事中のビルの下を通るときは
「なにかが落ちてきたら一瞬で潰れてしまうんだ」
川の横を歩くときは
「スマホ落としたら一瞬で沈んでしまうんだ」

とあらゆる「一瞬で起こる嫌な瞬間」を想像して怯えながら歩いてしまった、今日。


あとこの草彅さん見て
「耳の閉塞感ありそうだな」とちょっと親近感湧いた。
変な目線ができてしまってる!!

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