甘いもの

わたしは猫舌なので、
ざるそばなのに無意識にフーフーしてしまいます。
冷たい麺類は漏れなく。
ふと気付いていつもコッソリはにかんでしまいます。

それは関係なくて、
小さい頃からわたしは甘いものが苦手です。
口に入れて味がした瞬間、初めてレモンをかじった赤ちゃんのように身震いします。
味が嫌いなわけではなく、どうも体が甘いのを受け付けなくてふた口で気持ち悪くなります。

クリームが特に苦手で、生クリームも植物性のクリームもバタークリームも
ひどい二日酔いのような状態になります。
バタークリームが一番の敵かもしれません。
昭和の子ども会のクリスマス会なんかだと激甘バタークリームケーキが出てきて、なんの嫌がらせだろうかと思っていました。
おまけに、作った人の鼻の穴に突っ込んでやろうかと思ってしまう砂糖漬けのゼリーみたいな謎なものが乗っていて、そういう集まりは恐怖でした。
食べないので持って帰らされてましたけど。

大きくなるにつれて昔みたいな激甘ケーキが減ったので多少食べれるようになりましたが、今もまだプリン1こ食べるのは自分との戦いです。
シュークリームだとかなりの覚悟が必要で、食べる前に深呼吸してて笑われます。

昨年の誕生日にわたしを知ってるゴハン屋さんが注文を受けてバースデーケーキを作ってくれていて切なくなりました。
お食事の最後に出してくれてお皿にHappy Birthdayまで書いてくれているし見られているので、気合で3分の1食べました。
2年分食べました。
今年の誕生日は人間に会ってすらいないのでちょうど良かったです。

美味しいのよ、美味しいんだけどたくさん食べられないのよ。
カステラも好きだし、たい焼きも好きだけど、一般的に言う一人分を食べるのは大変。
アイスもめったに食べなくて、ハーゲンダッツはなかなかの強敵です。
たまに甘いの食べたいと思うことはあるので食べてると近しい人から
甘いもの食べるなんてどこか具合が悪いんじゃないの!? "  と心配されます。

というわけで、幼い頃に親から「誕生日の祝い方がわからない」とかなんとか言われ、おうちで改まったお誕生日会をしてもらった記憶がありません。
いつだったか誕生日に両親とも夜遅く帰ってきたので
母に『今日誕生日なんだけど』と言ったら『知ってるよ』と言いながら現金を渡されたので、
それ以降イベントごとに興味がなくなりました。
今日は付き合い始めた記念日❤うふっ
とか言ったことがありません。

それなのに、ずいぶん大きくなってから母がケーキを買ってきて「あんたに買ってきたよ」と言うので「頼んでないよ!」と喧嘩したことがあります。
「あんたのために買ってきてあげたのに!」とさらに怒っていました。

本当は自分が食べたかっただけに違いない。

母はケーキが好きなので、洋画に見る大きなアイス容器を抱えて食べる人のように一人でホールケーキを食べていたことがあります。

わりと 〇〇してあげた と言ってくる人です。
父はそういう言い方しません。

わたしねぇ最近知ったのよ。
ブラックコーヒーが大量にあれば気持ち悪くならずに一人分はなんとか食べきれるということを!
凄いでしょ!
エスプレッソなら なお良し。
流し込んでるに近いけど。

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