フランスのバゲットの話

住んでいる場所が田舎だけに、ハード系のパン(基本、これも日本語)を作るという話になると、やっぱり“フランスパンとか?”と返されます。

バゲットですね。
基本的に、バゲットは2種類あります。

1つは、“バゲットオーディネール”
“バゲットノーマル”とか呼ばれる、いわゆる普通のバゲットの事。パン生地は、目が詰まってふんわりしています。
パン屋によっては、皮が硬く焼けないよう、プラック(アルミ製の波型板)に乗せて焼くものもあります。これ、朝食用やサンドイッチに好まれます。

2つ目は、トラディションというやつ。パン生地は、穴ぼこが沢山あって水分が多く、
しっとりしています。
どちらも、見た目で区別は付かないことが多いです。

ただ、2つ目は、フランスの法律で定められた材料のみで作ったもので、添加物の使用は不可。
塩、水、イースト、粉(トラディション用)のみです。それぞれの量の割合も決まっています。
違うのは、工程と製粉会社が売るトラディション用の粉(成分は、同じ)でしょうか。

添加物を使用せずに、日持ちさせ、風味も出す為には、長時間かけて作る必要があります。昔は、そうやって作ったんですね。“伝統的な製法”という事でトラディション、なのです。

余談ですが、フランスで行われる
バゲットコンクール。賞を取った店が取り上げられますが、アレ、製粉会社が出す“トラディション用の粉”があって、大抵の店は、その製粉会社のレシピ通りに作るので、店側の成果ではないです。
もちろん、店独自の工程で作るところもありますが。

フランス滞在中に機会があれば、トラディション食べ比べなんてどうでしょうか。
(デカい場合には、半分にしてもらえます)
決まった材料と分量でも、店によって随分違います。
合わせるのは、バター、ハム、チーズ、ワインで十分です。 あ、パテもイケます。他に…と、きりがないので、この辺で。


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