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【長時間保育】子ども達の過ごし方

こんにちは。
保育園で園長をしているSanaminaです。

今回は長時間保育でお預かりしている子ども達の過ごし方や子ども達の姿についてお話ししていきます。

その前にみなさん
教育・保育給付認定について知っていますか?

内閣府の子ども・子育て支援新制度で、2015年より1号から3号まで区分されたことにより短時間保育対象児と長時間保育対象児に分けられました。

・認可保育園
・幼稚園
・認定こども園
・地域型保育
を利用する場合には、「教育・保育給付認定」と呼ばれる認定を受ける必要があります。

1号認定・2号認定・3号認定の3種類があり、利用したい施設によって受けなければいけない認定が変わってきます。


1号認定:教育標準認定(満3歳以上)→1日4〜5時間:幼稚園・認定こども園(幼稚園枠)
条件:特になし・希望するすべての人が受けられます

2号認定:3〜5歳児の保育認定→1日8〜11時間:認可保育園・認定こども園(保育園枠)・地域型保育
条件:保育の必要性あり(保育が必要な理由に該当する人のみが受けられます)

3号認定:0〜2歳児の保育認定→1日8〜11時間:認可保育園・認定こども園(保育園枠)・地域型保育
条件:保育の必要性あり(保育が必要な理由に該当する人のみが受けられます)


ここで今回の「長時間保育」について話を戻します。
長時間保育とは一般的には8時間以上保育園に預けることを言います。
つまり、2号認定・3号認定が受けられる保育になります。

8時間以上といっても、
・標準時間内で延長保育を利用しない8時間以上の保育
・延長保育を利用する8時間以上の保育
に分かれ、追加の料金が発生するかしないかが変わったり(標準時間ないなら追加料金は無し)、夕食を保育園で食べるのか食べないのかも変わってきます。

また、認可保育園では延長保育にも時間に限りがあり利用できる時間が短いので、認可外の保育園を利用する方も多いです。

今回は認可保育園の長時間保育の過ごし方についてお話しますね。
認可保育園と言っても地域や園によって開園時間や細かい決まりは異なるので参考までに読んでください。

朝の時間の過ごし方

開園時間は園によって異なるでしょう。

例えば、7時半開園だとします。

8時半くらいまでは少人数で過ごすことが多いです。

8時半くらいから登園ラッシュが始まります。

なので、それまでの時間は全クラス合同で過ごすところが多いのではないかと思います。

0歳児〜5歳児まで一緒に過ごします。

子どもの人数によって保育士は配置されているので、朝の時間は保育士の人数も少ないです。

そのため、少ない部屋でまとまって保育をする必要があるのです。

これは夜の延長保育の時間でも同じです。

8時半〜9時くらいになると、子どもの人数も増え、保育士も徐々に出勤してきます。
なので、各クラスの部屋に移動します。

10時には全園児が集まり、朝の会から始まり活動に入ります。

ここからは日常の保育となります。

朝の会
午前の活動
給食
午睡
おやつ
午後の活動
帰りの会

を終えて、17時を過ぎると徐々にお迎えが始まります。


※ちなみに私の勤務する園は、朝の会の後には20分ほどフラッシュカードやホワイトボードなどを使用した集団学習を取り入れています。
帰りの会の後は、プリントを用いて1人15分ほどの個別学習があります。
これは2歳児クラスからが対象で、毎日習慣のように行なっているので卒園するころには「学習すること」が身についていて就学した後もスムーズに授業や宿題に取り組めます。また、最近は長時間椅子に座ることが出来ないと言われている1年生ですが、卒園児達は何も困ることなく落ち着いて椅子に座ることが出来ています。
この個別学習が終わる頃には17時を迎えます。


保護者によって仕事が終わる時間は異なりますので保育園は一斉に子ども達が帰ることはありません。

個々にお迎えが来てそれぞれ帰っていきます。

夕方以降の過ごし方

17時頃からお迎えが始まるので、子どもの人数が減っていきます。
保育士も徐々に退勤していきます。

17時〜18時くらいには朝と同じように全クラス合同で保育をします。

ここで少し、全クラスが合同で過ごしている様子を想像してみて下さい。

幼児の活動的な動きと、0歳児のまだ歩けない赤ちゃん達が一緒のお部屋で過ごす様子。
ちょっと心配ではありませんか??
子どもは大人と比べると驚くほど見えている範囲が狭いです。

ぶつかったり、踏んじゃったり、躓いちゃったり、、、

幼児からしてみるとなんてことないですが、赤ちゃん側からするとかなりの衝撃になります。

玩具も幼児と乳児では遊びたいものが異なりますし、玩具の大きさも幼児に合わせて小さいものを出すと赤ちゃんは口に入れてしまう恐れがありますよね。

そこは保育士さんの配慮で安全な環境設定を考えます。
赤ちゃんスペースを作ってみたり、お部屋に区切りを作ってみたりなど。

でも、意外と保育園児は異年齢児との関わりが普段から多いので、同じ部屋でも安全に遊べます。幼児は赤ちゃんのお世話が大好きだし、赤ちゃんと関わり方をよく知っています。むしろ、遊んでくれて助かっているくらいです!


18時ごろになると、延長保育の子ども達は保育園で提供される夕食を食べます。
夕食を食べる子たちは20時ごろのお迎えになることも多いです。
その子達は保育園でお昼も夜もご飯を食べることになります。

18時半にもなれば、だいたいのお迎えは終わっています。
ここからの時間は延長の子ども達だけが過ごす時間になります。
保育士も、少人数です。

寂しいかな?と心配になりますよね。

もちろん、寂しいのは寂しいと思います。

特に1歳〜2歳児なんて早くママやパパに会いたいに決まっているはず。
どれだけ楽しそうに遊んでいても、ママやパパがお迎えに来たら持っている玩具を放り投げて一目散にママやパパのところに向かいますから。

私たちがみたことのないような笑顔で…。

だから、なるべく乳児のうちは延長は避けてほしいと願うばかりです。

こればっかりはお仕事に関することなので、私たちにはどうすることもできません。
パパやママが職場に理解をしてもらうしかないのです。

私たちも最大級の愛情を持って関わっていますが、やはりママやパパにはかないませんし、保育園で過ごすのとお家でゆっくりリラックスして過ごすのとも違うはずです。

泣いていないから大丈夫というわけではないのです。

でも、3歳も超えれば
延長の保育時間が楽しくなってくるんです。
むしろ「お迎え早過ぎ!」「もっと遊びたかった!」とせっかく急いでお迎えに来てくれたパパやママに言うほどです。

それもそのはず。

少人数で過ごす延長時間は、自分の好きな遊び、好きな玩具で自由に遊べる特別な時間なのです。

それに、保育園の先生も独り占めみたいなもの。

いつもは、大人数の子ども達対先生なのが、自分だけを見て自分の話をゆっくり聞いてくれるんです。

子ども達にとってこんな嬉しいことはないみたいです。

とはいえ、目に見えない寂しさはあるでしょう。

お仕事が早く終わる時は
夕食をお子様と一緒に食べてください!
早めにお迎えに来てお子様と一緒に過ごす時間を多くとって下さい!

それだけで子どもは満たされます。

情緒も安定するんです。

毎日遅いお迎え、保育園での夕食など長時間保育が続くと、やはり情緒が不安定になってくるものです。

そんな小さな変化に気づき、フォローしていくのが私たちの役目でもあります。

結局は安心して保育園に預けてほしいのですが、「保育園に預けているから安心」というわけでもないんです。

矛盾していますよね…。

私もそう思います。笑

でも、これが本当の私の気持ちです。

保育園に預けている時間は安心して任せてほしい。
お家にいる時は、お子様との時間を最大限に大切に過ごしてほしい。

これに限ります。

私たち保育士と保護者の皆様とで、子ども達の成長を見守っていきたいですね!

今回のお話はこれでおしまいです。
では、また次のお話でお会いしましょう!



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