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可愛い君のお気に召すまま。

発行日:2021/12/12
ジャンル:TWST(イデアズ)5冊目
カバー:コート135kg/マットPP
    フルカラー
    箔押し(赤)
本体:い織り170kg(藍)
   ノンスルー白インク
本文:美弾紙ホワイト
遊び紙:色上質中厚口(赤)
印刷:プリントオン(カバー)、くりえい社(本体)

表紙

デザインはWolf's Design(@runakamado)にお願いしました。
何度も仕様変更がありましたが柔軟に対応して頂き、本当に感謝です。
デザインは黒○事とか毒○とかロー○ンメイ○ンみたいなコテコテのゴスロリな感じのロゴを希望していたので希望道理のデザインにして頂き嬉しかったです。
このシリーズはWEBで描いていた期間が長く、発行までも何度か延期を繰り返していたのですが中途半端なものを出したくないという気持ちもあって、自分の描きたい所まできちんと描き切るという事を第一に、それと、当初夏発行予定だったこともありますので何とかして年内に出したかったため結構最後の方は我武者羅描いてて記憶があまりありません。
締め切りマジで滑り込みでした…(割り増しではない)

イラストやデザインも黒、銀、青+差し色に赤で色を絞ったのでブリブリしたイラストの割にはシックで豪奢な雰囲気に出来たのではないかと思います。
攻めが女装ショタ、受けが女体化で男装でお姉さん&捏造衣装モリモリの尖った本なのですが、内容は割と真面目に描いたので、洋書や海外の児童書のようなお行儀の良い表紙でなおかつちょっと古臭い感じ(悪い意味ではなく)にしたいと思っていたので私的にもとてもこの表紙&デザインは気に入っています。
なので再版するかどうかはすごく悩みました(後述)

カバーはマットPPで赤メタルの柘榴の箔押しが入っています。
イデアズ的にはザクロは外せんアイテムなので特に意識せずに入れたんですが、途中で意味を持たせたくなったのでストーリーにも盛り込むことにしました。
マットなカバーに箔押しという割と普通の装丁ですが、カバー下の本体はい織りという折り目のぎっしり詰まった紺色の特殊紙を使っています。
表紙に色のついた特殊紙を使ったり表紙裏に印刷を入れるのが好きなのですが、めくった時に紙の地の色(アートポストとかだと白)が見えると没入感が薄れるなぁと個人的に感じたからです。

白インクですが下の色に少し干渉して銀っぽく見えるのも予想外に良かったです

カバーと本体を別の印刷所で刷った理由はひとえに締め切りを伸ばしたかった、ただそれだけです。一緒の印刷所で刷った方が安いことはわかってる…
というのも、カバーだけだいぶ前に入稿して仕上がっていて、本体をギリギリまで作業したかったからです。
ただ、カバーが先に出来上がっていたせいで背幅厳守な事もありページ数を増やすことも減らすこともできなかったのが割ときつかった。
100Pぐらいの予定でしたが最終的に20ページ以上増えて紙の厚みや遊び紙の厚みを薄くしたり、口絵を無しにしたりして調整しました。
2冊に分けると気が削がれるし、一つの物語として一気に読める形態にしたくて…。
あとカバー巻きを印刷所さんに頼むと締め切りが一週間前倒しになるのでそれは作画時間的に無理だったため、当日現地でえぐい量のカバー巻き作業が発生してしまい売り子さんに入ってくれたお友達にも申し訳なかったなと思います。
なので反省を生かし次に出した再録本ではカバーは印刷所に巻いてもらいました。

カバーの折り返し部分はお嬢様、ラストの折り返しは成長後のシルエットです。
カバー下にも箔押しで描いたザクロと同じイラストをあしらってもらいました。カバー下に使った特殊紙は手触りがとても良いので好きです。
遊び紙は前も後ろも赤。極力テーマに使った色以外は使わないようにしています。
赤い遊び紙は緞帳の色や、トランクの中敷きのベルベットのような物語を包む物のイメージと、インパクトのある差し色という事で赤を選びました。

本文

本文に関しては当初のネタとはいい意味でだいぶそれて結構まじめな話になってしまったのですが、私的にこういう少しホラーで最後はハピエンというお話が大好きなので、このお話はとても気に入っています。なんだかんだでハピエン厨なので王子様の呪いが解けてお姫様といつまでもハッピーエバーアフターエンドがすきなんですわ。
短いお話の詰め合わせで進んでいく方式も一度やってみたかったので、試せてよかった。
ネタバレになるので貼りませんが、最初は可愛い服を描くために描いていたお話でしたが最後の方はもう最終章に向けて綺麗に幕を閉じる!幸せに暮らしました!THE・ENDってするために最後の肖像画に向かってひた走ってました。
↓の見開きはプロポーズなのでめちゃめちゃ気合い入れて描きました(満足)

描きたかったシーンその1

再販

この本は装丁をなるべく変えたくない、廉価装丁では出したくないという思いが凄くあって、初版から自サークル的にはいつもより多めに刷ったのですがすぐになくなってしまって、再版チャレンジをしたところ再版希望を初版数以上に戴きましたので、少しだけ装丁を変えて再版しました。
カバーではなくフランス装丁にして、マットPPからクリアPPへ変更し、最初の碑文は黒の遊び紙に金インクで刷り、箔押しはそのまま入れました。
再販で装丁を変える理由はコスト的な事もありますが初版で手に取って頂いた方を大事にしたい気持ちが大きいです。
この再販に関しては大きなイメージの違いもなく、いい意味で違いが出せたなと感じています。


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