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水蜜藤の夜

発行日:2020/08/22
ジャンル:とうらぶ(にほへし)16冊目
表紙:マーメイド170㎏(スノーホワイト)
   箔押し(パール)
本文:フロンティタフ・色刷り(薄紫)
遊び紙:クラシコトレーシング(薄紫)+ノンスルー印刷
その他:小口染(金)

表紙

今回の主役は箔押しです。
長谷部の瞳、タイトル、葉に滴る雫の3か所押していますが、全部同じパール箔なのに全部違う箔のように見せる事が出来て成功だったなぁと思います。
紙は箔押しが映えるフカフカした風合いのものという事で無難にマーメイドをチョイス。
そこそこページ数もあるので背表紙にタイトルも入れました。

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雫は透明箔、タイトルはマットシルバー、瞳はパール箔っぽく見える。
特にタイトルはグレーの上に重ねたのだがこのマットシルバー感は予想外だった。
あと長谷部の瞳のカラーをけっこう淡い配色で塗ったのでパールでくすんで濁ったらいやだなぁと思ってたんですが全然そんな事もなく、むしろウルウルになっていたのでガッツポーズ!

デザインとカラーリングについては今回はちゃんと考えて「商業BLっぽさ」を意識してました(笑)
デザイン本や配色本を参考に色数を絞って、余白と配置をちゃんと考えたんですけどやっぱりお約束通りに置くとそれなりに画面が締まると思いました。

遊び紙

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クラシコトレーシングの薄紫にノンスルーの白インクで藤とタイトルを刷りました。
扉絵の長谷部と号さんの上に降り注ぐ藤の天蓋のイメージです。
↑の画像は色調整したので結構下の絵がしっかり見えてますが実物はほんのり下の絵が透ける程度なので二人の寝室をこっそりのぞき見してるような色っぽい感じが出せたなと満足してます。

本文

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本文色刷り(薄紫)+小口染(金)です。
欲を言うなら紫はもうちょっと青寄りが良かった。が、表紙に使ったモーヴ系と合ってるっちゃ合ってるので良し。
にほへしで本文紫はやりたかったので夢が一つ叶いました。
あと、B5からA5へ縮小して入稿したのでモアレ結構出るかなって思ったけど全然気にならない程度だった&今回はオンデマンドではなくオフセットでした。フロンティタフっていうちょっとグレーっぽい嵩高紙にオフの薄紫インクで刷りました。

小口染は初めての試みでしたがお願いした印刷所はどんな紙でも小口染めをやって頂けるみたいで、こんなインク吸いやすい特殊紙でも小口染出来るの凄い。以前別の印刷所で小口染の見積もりした時に表紙アートポストかミラーコートにPPかけたやつしか対応無理って言われたことがあったのでびっくりしました。

まとめ

自分的にデザインと小技が予想した部分もそうじゃない部分もキレイにハマった本なので気に入ってます。
テーマが藤と桜と軽装だったので本でもそういうイメージに。
一つだけ言うとトレぺもマーメイドも湿気に弱い紙なのですぐうねるのが難です。

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