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金色に見える色 紫に見える色

たとえば王様の王冠とか、騎士の鎧とか、貴婦人のブレスレットとか、金色に光るものを描くとき、本物の金は使いません。

金色に見えるように塗るわけです。

たいていは、ベージュというか、黄土色です。すこし赤みを増すと、それらしく見えます。

さらに、それよりすこし明るい色と暗い色で光沢をつけると、よりそれらしくなります。

この配色は、よく見るポスターやチラシなどでも使われています。派手に見える金色の立体文字や、金色のメダルなども、よく見るとベースは黄土色です。

金色の部分に、本物の金箔を使う技法もありますけれども、そうめったに出来るものではありません。

そう見える、でいいのです。

すべて絵は目の錯覚です。

紫色もなかなかうまく決まらない色で、ただ赤と青を適当に混ぜただけでは、思ったような色になってくれません。

いまは油彩でも、紫色の油絵具を売っていますので、それを使えば楽なのですが、先生が推奨していません。

絵具の質は、長い時間が経ったとき、絵が破損する原因にもなります。質のよい絵具を使うことが、とても大事なのですね。

あざやかな紫色の油絵具は、新しく開発されたものだと思われます。長期の保存に耐えられるのか、まだ分かりません。

あとは、赤に塗った上から青を薄めて塗るなど、いろいろ試行錯誤をするしかありません。

それがおもしろいのです。

「こうしたい」と思って、「どうしたらいいか」考えて、やってみる。うまくいかなかったら、また考えて、やってみる。

これをくり返します。

楽しいです。

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