初めて手を握り合った日のこと
手、出して と隣の君が言った
わたしは左手を反射的に出してから
(違うか)と気付いて右手を出した
握手をした
右手と右手で握手をした
君のすべすべとした手のひらと
わたしの乾燥しがちな手のひらが
初めてまざり合った
ぬるい体温を感じた
骨も肉も わたしのものよりずっと大きく広がっていた
触れ合っている握手に物足りなさを感じた
こんなにもぴったりと手のひらと手のひらを合わせ
指と指を握り
近くに居るのに
君とわたしは、それぞれ別の容れ物に入っている
実のところわたしは少しずつ