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ビリジャンヒュー “木漏れ日の色”~『ひと色展』に寄せて~

私の名前はビリジャンヒュー。みんなは、私のことをビリジアンと呼ぶわ。

あら、学生時代を思い出すって?そうね。大体の人は、小学校の時に私と出会ったって言ってるわ。木漏れ日の下で、画板を肩にかけてみんなで公園を歩いた写生大会とか懐かしいんじゃないかしら。

私ね、よく聞かれるの。「あなたは何者?」って。「失礼しちゃうわ」って内心思うんだけど、もう慣れっこだから笑顔で答えるの。

まず、私は山の鉱物でクロムから生まれたの。

それから、私がいなかったら森の『みどり色』も、新緑の『若葉色』も、露に輝く『苔色』も、作れないのよ。

え?私が『みどり色』じゃないかって?

そうね、よく言われる。私の名前の由来はラテン語の『緑』だし。確かに私は『緑』の一つではあると思うわ。

けどね、私から『みどり色』は作れても、その逆はできないの。つまり、私から新しい色は作れるけど、どんなものからも私を作るこはできないってこと!これって、素敵なことだと思わない?


どんなものにもなれるし、新しいものも生み出せる。

でも、『私の色』は決して変わることはないの。


それが、私、ビリジャンヒュー。

麻衣さんのnoteで知ったイシノアサミさんのコラボ企画に参加させてもらいました!アサミさんの子達はみんなどれも可愛い!!大好きだった美術の時間を思い出しました。どの子にしようかちょっと迷ったけど、小学校の頃謎の色だった「ビリジアン」にしようと思い調べてみたら、へぇ~という面白いことが分かったのでそれを題材に書いてみました。

書いていてとても楽しかったです。アサミさん、素敵な企画をありがとうございます!

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