Lesson 8 沈んでみる。 story 自分で考えて 自分で試して また自分で考える。ただし、なるべく科学的に。

💧 ここまでのあらすじ
 逃げ出したいほど水泳が苦手だった「わたし」なのに、あろうことかスイミングクラブを運営する企業に入社してしまう。けれど、そこで思いがけず水泳を理解し、徐々に泳げるようになってきた。

Lesson 8 沈んでみる。

 Lesson 6 / 7は「浮く」練習でしたが、沈んでしまう恐怖感からうまく浮けないことがあります。そこでLesson 8では浮くことがそれほど難しいことではないことを実感していただく練習をします。

ズバリ! プールの底に沈んできてください。何なら、プールの底に横になって寝てみてください。
どうですか? たぶん、すぐ浮いてきてしまうと思います。
そうなんです。浮くことはそれほど難しくないのです。

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沈むコツ

① 息を吐き切って潜る。胸腔内に空気があることでカラダは浮かびやすくなります。息を吐き切ってしまうと比較的沈みやすくなります。苦しいけど。
② 最初はカラダを小さくすると沈みやすいです。カラダが伸びていると浮きやすくなります。

だから、

 浮いたり、泳いだりしているときに沈みそうになってもあわてない。だって沈むのは簡単じゃないから。                    そのうち泳げるようになると、カラダの一部が沈んで水中でのバランスが悪くなることがあります。それを立て直そうとするからムリな動きが出てきて減速したり、早く疲れたりするのです。                だから、バランスよく浮くことができるようになることが大切。

story 自分で考えて 自分で試して また自分で考える。ただし、なるべく科学的に。

 バタフライの研修を受けたときのことです。             はじめはなかなか両腕が水面から空中に出ない(リカバリーといいます。)のですが、ちょっとしたタイミングでできてしまうことがありました。  けれど、続けてできることがありません。方策を考えて試してみますが同じ結果です。                             実はこのとき、大切な検証を行っていなかったのです。それは、うまくできたときに、なぜできたのかということの検証です。失敗の検証と検討ばかり行っていました。
 今になって考えると、うまくできたときは泳速が速かったことや、強いキックがタイミングよく打ち込めていたのだろうと思います。なんとなく、感覚的にできたんじゃないかなどと思っていると、続けて同じようにできる、いわゆる再現性が高まりません。

ここがポイント!

1.失敗ばかりを考えすぎない。成功したときにこそ、その要因を考えることも忘れない。
2.抽象的に考えたり、感覚的などという曖昧な概念で結論づけない。科学的・論理的に考えることで、再現性の高い技術やパフォーマンスが身につきやすい。
3.根拠と基準が明確になるから、ブレなくなる。 迷わなくなる。


いかがでしたでしょうか。                      次回は、Lesson 9 壁を蹴って進んでみよう!  Story  晴れ舞台 です。だんだん水泳らしくなってきます。


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