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39歳からのスケート記録 #04 新しい相棒

これは40手前から、自分らしい人生を探しにいった男の備忘録。
いま、やりたいことを始めなければ後悔する。
前回は、最初の壁だったバックの滑走を出来るようになって、
「マイシューズ買わない?」と周りの方に言って頂いたところまで。

マイシューズを買う?!

初めてのボーナスで、ソフトボール用の2万円のグローブを買った。
そしてそれを10年以上使った。そう、物持ちが良いというのか、
あまり自分の趣味に投資をしてこなかった。

では、スケート靴の相場はどんなもんなんだろう。。
こんなサイトを見つけて、前情報を仕入れた。

そうか、まぁ1万円台なら。。
そして僕にマイシューズを買うことをお勧めしてくれた人のひとりである
コーチが、リンクにスケート用品屋さんが近日中に来る事を教えてくれた。
事前にサイズを連絡すれば、適当なものを持ってきてくれて、
その場で販売してくれるとのこと。

しかし、本当に買うべきなのか?ちゃんと続けられるか?
そんな迷いも勿論あった。そして何よりも本質的な問い。
そもそも、自分はどこを目指しているのか?
ジャンプを飛びたい?何かの大会に出たい?
人よりちょっと上手くすべりたいだけ?そこがまだもやもやとしていた。
ただ言えるのは、これから先、歳をとっても長く続けていたいというだけ。

そんなはっきりしないような気持ちのまま、リンクへ用品屋さんが
来てくれる日がやってきた。そして、衝撃を受けた。
ーー靴とブレードで5万円超えって?!

どうやら、自分の下調べが足りなかったらしい。
この値段なら、硬式野球用の良いグローブが買える。。
ちょっと引き気味ながら試し履きをさせてもらった。

一つ目はリスポート社の「エレクトラ ライト」
かかと部分に”R"のエンブレムが入る、宇野昌磨選手や浅田真央選手が
使っているというブランド。

二つ目はエデア社の「オーバチュア」
一つ目のリスポートと同じくイタリア製。羽生結弦選手や鍵山優真選手が
愛用しているブランドとのこと。
こちらのほうがややつま先が丸みを帯びていて、足の指の可動範囲が広い。
これがエデアの靴の特徴と教えていただいた。

「滑っている時に足がブレないために、出来るだけぴったりがいい。」との
アドバイスをもとに、足の指の可動範囲分を考えて、リスポートの靴を
(どちらかと言えば、と)選んだ。
問題は、買うか。この場は見送るか。

40代は迷う時間が残されていない

結局、迷い始めて1時間後には、リスポートの靴を履いて
「初滑走」をしていた。

現実にぎりぎりまだ40代ではないけれど、迷ったら進むべきだと思った。

どこまでこのスケートの山を登り切れるかは、まだ分からない。
ただ、「チャンスの神様は前髪しかない」という局面を、
何度も我慢したり見逃したりしていた。
それはもう、それだけはもう、懲り懲りだった。

それが結果的に良かったとなるかは、まだ分からない。
それでも一歩前に進んでみることにした。

…そう書くとなんともカッコいいかもしれないが、早速問題が。
痛い。
試し履きしていた時は氷の上ではなかったから感じなかったけれど、痛い。
いや、痛いというか、土踏まずが…めちゃくちゃ痛い!

後に知ることになるけれども、このマイシューズに慣れる作業は、
一般的にもかなりの曲者だった。
バックのひょうたん滑走も出来るようになってきたけれど、
ひょうたん滑走で、イン側に全体重がかかる癖が出来ていて、その時は
飛び上がりたいほど痛かった。

後に、イタリア(欧州)製は特に靴全体が細めで、日本人の足型に
合わせづらいと知った。「早く言ってよ。。」とは思うものの、
今はとりあえず、この気難しい相棒となる靴を乗りこなすしかない!
そう心に決めた時には春になっていた。

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