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七次元生徒会 in にじフェス2023 感想!

 にじさんじフェス2023に行ってきた。12月23・24日に行われたイベントの2日目、世間ではクリスマスイブで浮足立つ中、私は私にとっての特別な日を味わうためにはるばる東京ビッグサイトへ足を運んだのだった。

 タイトルにもある七次元生徒会、彼らのステージは事前抽選にて整理券が配布された。開始時間の45分前に抽選結果が分かるようになっていたが、その時間はちょうど友人と別行動をしている時間帯だった。先に自分の整理券の当選は分かっていたのだが、友人が外れていたとしたら置いていくのは気まずいなあという至極凡庸な道徳心のもと入口近くで待機をし、友人と合流、無事に当選を確認してから2人でエリアに入場した。後方ブロック中央。背が低い私は前の人の頭の間から覗く形でしか見られなかったけれど、それはそれでライブに来た感じがして楽しかった。スタンディング系のイベントはいつもこうなるから慣れっこだ。

 柵の後ろ、立ち見エリアまでいっぱいになった中彼らは表れた。屋上を背景に、いつもの賑やかでマイペースな6人が、衣装も各々ばらばらのまま、私の知ってる空気感でそこにいた。ンゴちゃんは背が低いのもあって一番見えづらいのを覚悟していたけれど、大きな仕草でアピールする姿が可愛らしい。
 自己紹介に続き始まったのはプレゼント交換会。聞かされていなかったけど、その自由さが私の好きな彼らだ。ステージは全て無料アーカイブで視聴可能なので、プレゼント交換の内容や悩み相談のあれこれはそちらで。
 会場で見る醍醐味といえば、カメラに抜かれていないときの姿が見られることだ。とりわけンゴに関してはよく動いていたので目で追っていて凄く楽しい。最初のデートスポットの相談なんかは、暇を持て余しておしりをふりふりする謎のダンスを踊っていた。2日間教室レクや視聴覚室、ステージと稼働が多く疲れもあるだろうに、楽しませてくれて凄いなあなどと思いながらるんるんの彼女を見つめる(後述するが歌を披露する緊張もあった可能性がある)。緑仙が抱えていたパンダを置けば触りに行ったり、言葉を発するたびに飛び跳ねたりする彼女と、その一挙手一投足に可愛い…と悶えるオタク。幸せだなあ、と心が温かくなる中その瞬間は訪れる。

 発表があります、と公式ファンクラブの開設の話を告げた後に、OP曲とED曲が出来ました!と。感情としては興奮と喜びと驚きと、あと言葉に出来ない全ての正の感情が噴出したような感じだった。声が出せるライブで良かった。悲鳴とも歓声ともとれる声を誰もがあげていた。更には今から披露します!と言われてしまい、自分の心臓の音が3倍くらいになって耳に届いた。
 私の推しの周央サンゴちゃんは、箱全体のライブ等の経験もまだなく、所謂箱推しの観客の入った3Dステージで歌と踊りを披露するのは、おそらく初めてだ。普段からそれらに自信のあるタイプではない。特にダンスは不安に思う言葉を何度も聞いたことがある。その度に、彼女の一生懸命さと、苦手なことを画面の向こうでやり遂げる姿に手を合わせて祈るように見たものだった。
 七次元生徒会の活動初期から歌については期待されていたように思う。なんせ6人中4人がメジャーレーベルでのアーティスト活動経験者だ。私もいつかこうやって歌う日が来る予感はしていた。だけど目の前にするともうちょっと待って!!!とオタク特有の鳴き声をあげて動揺してしまう。そんなことは関係なくステージは進行していくのだが。
 披露された2曲「ほら吹きパペット」と「刹那の正体」の記憶は殆ど吹っ飛んでいることが惜しい。映像に残っているのが救いだと本気で思った。今回もひたすら、祈るように見ていた。そんないちオタクの勝手な心配をよそに、彼女はとても堂々としていた。緊張はしていただろうし、間違いもあったらしいけれど、それ以上にこのユニットが大好きな気持ちと、周りが与えてくれる勇気を抱いて、新しい一歩を見せてくれたのだった。

 後ほど判明するが、メンバーの三枝明那さんが音楽周りのことは担当しており、レコーディングの際のディレクション等も務めてくれていたらしい。音域的に上でも下でも出るのをどちらで歌うかの相談なども、彼がンゴちゃんの高音はアクセントになるから自信もって、と背中を押してくれたという。落ちサビのみ低く歌うキメの部分も彼の判断なのだと、誇るようにリスナーに話してくれた。不安な部分もリードしてくれるメンバーがいることはきっと心強いのだろうな、と改めてこのユニットの温かさを感じた。当日のパフォーマンス後も「間違えちゃった」と零していたその発言はメンバーの誰にも拾われることはなかった(ステージ去り際で皆観客に熱心に手を振っていた)が、完璧にこなせなかったとして誰も責めたりしないと思った。七次元生徒会は叶さんが緑仙さんに「たのしいことがしたい」なんて曖昧な声のかけ方をして始まった言葉通りのゆるくたのしく、のびのびとした場所だ。成長していく姿、仲を深める姿、そのどれもがリスナーに届けられる楽しみですらある。いつか今回間違えてしまったところをきちんとやれた時に、もっと大きな声で「完璧にできた!」と教えてくれたらいいなと思った。その時には私ももう彼女のステージを祈ることなく自由に体を揺らしたり、ペンライトを振って楽しんでいる事だろう。

 イベントとその振り返りなどを通して、バラバラの個性がひとつになって、その名前が今よりもっと浸透していく最中を心から楽しませてくれる七次元生徒会が大好きなのだと改めて感じることができた。2024年もきっと楽しみと驚きが待っているだろう。生徒会さん、さいこ~~~。

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