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日記2023.12.20

 昨晩、約5か月ぶりに友人からLINEで連絡があった。簡素な挨拶と漫画の試し読みページのURL。読んで、とそれだけ言われて大人しく試し読みをして、そのまま最新刊まで電子書籍で購入した。そのことを伝えると「序盤読ませて良さそうだったらわたしが買おうと思ってたのに」と言われた。少々決断が早かったようだ。

 東京で生活する彼女とは数年こんな調子だ。コロナ禍の前はライブや観劇で東京へ行く度に会っていたが、ここ数年は顔を見て話していない。そもそも高校生の時に趣味の繋がりで親しくなった時も、私たちは同じ学校だったら仲良くなっていないよね、なんて言いあっていた。申し訳ないが私が避けていると思う、と言えば彼女も同意していたし、それくらいのことは言える仲だった。
 進学したり就職したり、彼女が上京したり、お互い体調を崩したり趣味が変わったり、それに何年も会えなかったり、そういう色んな時期を経ても一年に数回連絡を取る距離感を保っている。これは私にとって奇跡に近い。ただ、言葉を交わさずともTwitterだとかInstagramだとかでお互いどんな様子かがぼんやりと確認できる現代だからこそ保っていられる友情だった。
 けれど懐かしのコンテンツに動きがあったり、お互いが好きそうなものを見つけたり、そういう時に変わらず気軽に連絡が取れる、あるいは相手の顔が思い浮かぶというのは嬉しいものだ。
 彼女は私が人外が主軸の話を好むこと、同性同士の大きすぎる感情を好むこと、アニメよりも漫画が好きなこと、もう何年も前に分かち合ったそれを覚えていてくれていて、逆もまたしかり、私も彼女がふと話してくれた好みや考え方を覚えている。朝まで通話しながら少しずつ自分を明かした頃の私と彼女が、お互いの中にできるだけ長く残っていたら嬉しい。

 お返しに私からもおすすめの漫画を送っておいた。近いうちに感想を簡単に送りあってまた数か月なにもないだろう。私も彼女も、別にそれで構わないと思っている。

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