見出し画像

三陽スピリッツ:「立腰教育」

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
小泉 敏男氏(東京いずみ幼稚園園長)の言葉
 幼い頃からきちんとした姿勢、静かに心を落ち着け
 集中する習慣が身につけば、心身の健康管理も含め
 その子を支える一生の力になることは間違いありま
 せん
(人間学を学ぶ「到知」令和5年度7月号より引用)
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 小泉敏男氏が経営されている東京いずみ幼稚園では、道徳教育や躾の一環として「立腰」と「瞑想」に力を入れておられるそうです。この二つは社会で生きていく上で必要な規範意識が子供たちの中に入っていくベースを整えるのに欠かせないものであると考えておられます。中でも「立腰」については幼稚園や学校だけでなく、日頃の生活の中でいつでも実践できるので三陽スピリッツでも取り上げました。
 日本の教育における第一人者森信三先生は、“常に腰骨を立てること―これ人間の性根の入る極秘伝なり”と姿勢の大切さを説かれました。“腰骨を立てる”とは、簡単に言うと背骨を伸ばして姿勢を正しくすることです。正座した時、腰かけた時、立った時に腰骨を思いっきり前へ突き出しまっすぐな姿勢を保つことで、やる気が出て、集中力が増し、持続力がつくと言われています。「人は形にとらわれてはいけない中身が大事だ」とよく言われますが、“心身即応”と言って躰と心はひとつにつながっているのです。ですから、心を正すためには姿勢も正さなければなりません。
 「子どもたちはなぜキレるのか」の著者斎藤孝先生は、『肝を据える・本腰を入れる・腹におさめるというかつて日本人がもっていた身体的な文化が廃れている』と主張されています。このような日本文化の継承を可能にしてきたのが“腰骨を立てる教育”(立腰教育)だったのですが、その大切な教育が今忘れ去られようとしているのです。
 “立腰教育”は学校だけではなくご家庭でも実践できます。食事をする時、家族団らんのひと時にお子様の姿勢をご覧になってみて下さい。森信三先生は、「腰骨を立てることは、エネルギーの不尽の源泉を貯えることである。この一事をわが子にきちんとしつけ得たら、親として最大の贈り物といってよい」と家庭での「立腰教育」の大切さも語っておられます。
 最後に東京いずみ幼稚園で腰骨を立てて瞑想する時に唱和をする詩を紹介します。

 下腹に力を入れて
 腰骨をシャンと立ててごらん
 肩や胸に力を入れないで
 顎を引きましょう
 素晴らしい姿勢です
 元気な体の基です
 頭が澄んできます
 あなたの我が儘に
 勝てる姿勢です

人間力向上しても委員会:KY先生(ペンネーム:困難好きなYoutuber)

福岡の中高一貫校で「令和の日本型教育実践校 No.1」を目指しています。サポートよろしくお願いいたします。