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身体の現在地

今年6月のある朝、愛猫と戯れていると、股関節に猛烈な痛みが走った。それまでも慢性的な鈍痛で通院歴があったが(当時は炎症と診断)、今回は歩くのも困難なほど。あまりの痛みから不安に駆られ、セカンドオピニオンを求めて別の病院で検査を受けた。

診断結果は「発育性股関節形成不全」。股関節が適切に発達せず、脱臼しやすい状態にあり、その不安定さが痛みを引き起こしているそうだ。思い返せば、幼少期から違和感を覚えていたが、長年にわたり負荷をかけ続けた結果、ついに悲鳴を上げた様子。レントゲン画像を目の前にして、我ながらこの状態でよくやってきたものだと感心した。医師からは、悪化を防ぐための細心の注意と、今後はリハビリに専念するよう指示を受けた。現在は理学療法士の指導のもと、インナーマッスルを鍛え、股関節の可動域を広げるために取り組んでいる。とはいえ、まだまだ時間はかかりそうだ。

趣味のブラジリアン柔術においては、しばしの休息を経て、技術の向上や強さの追求を一旦横に置き、無理のない範囲で続けることにした。最近では、痛みが和らいだ日に限り、ウォーミングアップとテクニックの練習にのみ参加している。そもそもフィジカルに対する自信は欠片もなく、下手の横好きゆえに、この現実を素直に受け入れることができた。今後はフィットネス感覚で継続する可能性が高いが、何より道場は、私にとってのサードプレイス。その傍でしか得られないものもあり、できるだけ寄り添っていたい。

現在の痛みや制限を受け入れるにつれ、身体への関心と改善への欲求は高まるばかり。先週から「真向法」を取り入れ、10月には別府での湯治も計画している。現在は小走りすらできない状態だが、この機会に感謝をしつつ、これからの変化に期待を寄せている。(M)

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