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ハロルドとモード 雑感

朗読劇ハロルドとモード観劇しました!


朗読劇ハロルドとモードとは

朗読劇ハロルドとモードは黒柳徹子さんのライフワーク作品であり、徹子さん以外のキャストを総とっかえで2020年から毎年公演されています。お相手のハロルド役は2020年に生田斗真さん、2021年に藤井流星くん、2022年は佐藤勝利くんと、康二くんは今回4人目のハロルドです。

何この顔面国宝なラインナップ…!

ニュースを見た時の率直な感想。ここに肩を並べる自担が誇りでしかなかった!!!
出演決定の発表は、向井康二くんの誕生日である2023年6月21日。なんと粋な計らいでしょう。
(と同時にキャパの狭さ日数の少なさに胃を痛める日々の始まり)。


早速ストーリーをご紹介。(HPより)

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自分らしく生きる破天荒な79歳の女性・モード(黒柳徹子)と、狂言自殺を繰り返す愛に飢えた19歳の少年・ハロルド(向井康二)という、真逆の死生観を持つ二人。
共通の趣味である”赤の他人のお葬式への参列”で、何度か顔を合わせたことにより仲が深まり、ハロルドは次第にパワフルな生き方のモードに惹かれていく。周囲の人々は二人の交際にひどく反対するが、おかまいなし。
生きることの楽しさをモードから学んだハロルドは、モードの80歳の誕生日パーティーを開くのだが……。
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https://haroldandmaude.jp

自担が60歳差のラブストーリー!?病んでる役どころで趣味が狂言自殺!?それはもう色々””刺さる””やつやん…と期待を膨らませいざEXへ。


入場〜開演前


入場するとまずハロルドとモードの見開きチラシがもらえます。中にはキャストのコメントが載ってるので簡易的なパンフレットに近いです。そのままエスカレーターを下るとB1の入り口があります。B1の入り口付近では黒柳徹子さんグッズが売られてました!(釣られて徹子ぬいとオレンジ雪だるまのチャームを購入笑)

徹子さんのぬいは2種類あったよ


中に自販機あり。トイレはそこまで混みませんでした。電波も通じる。サマステではロッカー使えた気がするけどハロルドも使えたのかなぁ?



(以降ネタバレありです)








ハロルドとモード 見どころ


個人的にちょーひさびさな朗読劇!
朗読劇に何となく苦手意識を持っていた私ですが、結論、めちゃくちゃによかった!面白くて泣けるだけでなく、最後に人生の道標を示してくれるような、生きることへの勇気をくれるような力強い作品でした。

(※以下のレポは観劇メモやゲネ、小説などを元に書き起こしたものです。セリフやシーンにニュアンスの違いがあったらごめんなさい🙏)


音楽の秀逸さ


まず引き込まれたのが音楽の演出。生のピアノってすごい。朗読劇なのでどうしてもイメージしにくいシーンもあるのですが、ピアノの音でシーンの状況や登場人物の心情を巧みに表現しているので、それを聞くことでシーンの情景を想像することができる。個人的にはお母さんが出てくる時の飛び跳ねるようなピアノの音が好き。
クッククカーの歌は過去の動画でガッツリ予習済みだったので、幕が上がった瞬間に「あの曲のアレンジだ…」と思い泣きました笑。
クッククカーのメロディーはハロルドとモードのテーマソングなんだろうなぁ。劇中様々な場面で聴いてきたからこそ、最後の康二くんのソロでますます涙を誘う。
荻野さんのピアノについて、康二くんはブログで「心の奥まで届くねん」と表現していましたが、まさにその言葉の通りです。心が洗われるようなメロディーで、公演後は心なしか人間としてのステージが一つ上がったような気持ちになれる。(?)


豪華な俳優陣


キャストは、モード役の黒柳徹子さんとハロルド役の康二くんに加え、母親役に戸田恵子さん、ハロルドの婚約者3役を桜井日奈子さん、神父や叔父、彫刻家グラウカスを渡辺いっけいさん、ハロルドの精神科医や警察官を片桐仁さん。

…何このアベンジャーズみたいなメンツ!!
芸能の知識に偏りのある私でも、存じ上げない役者さんが誰一人いない…!朗読劇はあくまで声だけの演目ですが、プロの役者さんたちは声色も自由自在に操れるんですね。聞き取りやすく、わかりやすく、そして面白い。
なんといってもこんな豪華な役者さんに囲まれて堂々と芝居してる康二くんってすごい。(結論そこ)



ハロルドなこーじくん


康二くん演じるハロルドは、お顔が小さくて手足が長くて佇まいがまさに王子様!黒髪サラスト、光が当たってパヤパヤと出てるアホ毛すらかっこいい。ヒコロヒーさんが観劇後に「向井くん王子様のよう」って呟いてくれてて、首がもげるほど激しく同意しました。

衣装はレース素材のシャツに可愛い蝶ネクタイにチェックのスーツ。溢れ出るいいとこのおぼっちゃま感。

もちろん康二くんは動いていても王子様。

徹子さんに対する優しさが滲み出てて、どこまでもこの人が好きだなと感じた瞬間です。
ゲネの写真を見比べてみて気づいたのですが、康二くん、歴代ハロルドの中でもおそらくダントツで、徹子さんとの身体的距離が近い笑。さすが人との距離の詰め方が天才的な康二くん、””SnowManイチの人たらし””と称されるだけのことはある。カテコでも徹子さんの肩を抱いてる姿が印象的でとっても微笑ましかったです。


そんなハロルドなこーじくんの演技について。

共演者の片桐さんがゲネのコメントで「素直な向井くんハロルドとの掛け合いが最高」と話されていましたが、康二くん演じるハロルドの一番な魅力は、まさにその素直さだと思います。ハロルドはモードの破天荒な行動に、疑問を呈することはあっても、素直にまっすぐ受け入れていく。そこがすごく康二くんっぽい。いいと思ったら取り入れる、悪いと思ったら謝れる。康二くんの素直さはハロルドに通ずるところがあります。

また、康二くんの持つ儚さも、ハロルドの影の部分と重なります。康二くんは毎日ブログを更新して、インスタや動画も定期的に上げてくれる福利厚生に手厚いアイドル。だけどいろいろなことを教えてくれるのにどこか掴みきれない。明るくて元気で太陽みたいな人なのに、目を離したらふと消えてしまうんじゃないかという儚さがある。康二くんの人間としての魅力が、役柄にも投影されているような気がして、ますますハロルドのことを好きになりました。

あと康二くんの「10秒で泣ける」はやっぱり本物。鍵を見つめてボロボロ涙を流すハロルド。
崖に向けて車を走らせるハロルド。
崖から落ちた車を眺めギターを弾くハロルド。
「朝の調べは」を苦しそうに口ずさむハロルド。
EXにいるお客さんの10割はクライマックスのシーンで泣いたんじゃないかな。ハロルドの嗚咽と客の鼻啜りだけが響き渡る、切なく素敵な空間。康二くんほど泣くのが上手い人はそうそういない!と自信をもって言いきれます。

ちなみに最後のお歌のシーンは、さすがアイドル向井康二、泣いてるのに歌がばりくそ上手い。ハロルドの「歌えない」「ギター弾けない」は絶対に嘘。

物語の最後で、隣に座る徹子さんを見つめるハロルドの顔が本当に美しくて優しくて、世界中の愛が六本木EXに集結してる!と言う気持ちになりました。(?)


個人的にお気に入りのシーン

告白シーンと歌唱シーンが大好きなのは言わずもがななので、ここではそれ以外で個人的に刺さったシーンをご紹介します。


拳銃自殺のシーン


大きな銃音を立てて自殺するハロルドに見向きもしない母親。それに対して諦めたように口元だけ薄ら笑うハロルド。ハロルドの影感マックスなシーン。黒影組を心に飼ってる全康二担が好きなやつ。
もっとハロルドを知りたい、そんな気持ちにさせてくれるシーン。ところでこのシーンの康二くん目の奥が漆黒なんだけど彼は瞳に入る光の量まで操れるの??
そんなの…天才の所業じゃん。

ねえ顔綺麗すぎない?自担が美しすぎる罪で捕まらないか心配。


モードと共に木に登るシーン


役者向井康二に無限の可能性を感じる大好きなシーン。木に登って景色を見た時のハロルドの表情がとにかく天才的すぎる。
ただ素晴らしい景色に喜んでるだけの表情じゃなくて、初めて木に登った興奮とか、今までチャレンジしてこなかったことへの後悔とか、喜びにいくつもの感情を重ねて表現できる康二くん、単純にすげーな!の一言です。
このシーン大好きすぎて、映画もワクワクしながら見てたんだけど(多分)なかった…。ということで木登りシーンは舞台でしか観られない貴重なハロルドです!



サンシャイン(日奈子ちゃん)との茶番シーン


このシーンは康二くんというより、桜井日奈子ちゃんの演技が秀逸すぎてお気に入り笑。多分ハロルドとモード1番のお笑いシーン。
ハロルドは婚約者候補で訪れた前二人の女の子と同じように、3人目の女の子サンシャインにも狂言自殺をして見せるが、サンシャインは女優志望だったため、ハロルドの自殺演技に驚き取り乱すのではなく、心から共感する。そしてハロルドの演技に感化され、自分も見せてあげるとハロルドお構いなしに、その場でジュリエットを熱演し始める!

あぁ、こんなところにちょうど””都合よく””短剣が!!

まあここにあるのは腹切り用の小刀ですが。ここでサンシャイン、突然我に帰り、ハロルドの太ももにナイフ刺して偽物かどうか確認する。偽物なことを確認してすぐさま演技に戻るサンシャイン。あっけに取られるハロルド。
康二くん、ほんとだったらこういうお笑い絶対やりたいタイプだろうな〜笑。笑いを堪えるために口元をいーっ😐てさせてる康二くんがツボでした。笑

ちなみにキスシーンは2階からみると思ったよりくっついてなくて物足りない笑。キスされてる時😖の顔になるハロルド可愛い総じて保護。

この写真好きすぎてルーブル美術館に飾らせていただきたい。(太文字)



ヌードモデルに戸惑うシーン


モードが彫刻家グラウカスのためにヌードモデルをやってると話すシーン。明らか怪訝そうなハロルドがとってもキュート。モードの「…反対?」の聞き方もとても愛らしい。
いじけるふりをする時、下唇がでがちな康二くんですが、この時のハロルドも下唇がぶるんぶるんでとても可愛かったです。
康二くんの下唇の上で飛び跳ねたい衝動に駆られた。
このシーンのいじけてるハロルド思い出すと、頭の中でコジえもんが「そりゃぼぉくだってぇ」と茶々入れ始めるからもうだめ。

コジえもん「呼んだ?」



モードにプロポーズしようとするシーン


ハロルドから康二くんみを感じられる個人的に一番好きなシーン。

「モードが幸せな気持ちになってくれたら、そしたら、僕も嬉しいから」

膝に手を置いて、肩をすくめ、もじもじしながら自分の思いを伝えるハロルド。ハロルドの愛の言葉って本当にまっすぐで温かい。言葉選びとしぐさが康二君にしか見えなくてとにかく大好きなシーンです。

康二は究極の寂しがり屋。だから好きな相手に喜んでもらいたいし必要とされたいんじゃない?
 
これは2023年WU11月号での目黒くんの言葉です。インタビューを読んだ瞬間、「これってまさにハロルドのあのセリフじゃん。」と思いました。そして私にはこの康二くん分析がとても腑に落ちた。
私は、康二くんは「人の幸せを自分の幸せにできる強い人」と常日頃思っていて、だからこそ、このハロルドのセリフが康二くん自身から発せられたものに思えて、愛おしくて仕方なくなる。

ちなみにこのシーン、小説とは言い回しが違うんです!!同じ意味でも言い方次第でキャラクターの雰囲気が変わるんだなあ。G2さんの脚本は小説や映画よりさらにハロルドの愛おしさが増している気がします。だからこそ私はG2さんの作りだす世界観が大好き。

そしてこの数十秒後に奈落の底に突き落とされるハロルドを思うと涙が出ちゃう。ハロルド、世界一幸せになってね😭😭😭


お水飲む康二くん


朗読劇見に行く人が一度はやる必殺奥義、自担の給水回数カウント。康二くん、お水の飲み方とっても控えめで可愛い。ストローを両手で隠しながらちびちび飲んでます。劇中3-4回くらい見れたかな。
ちなみにペットボトルのカバーはウィリアムモリスのいちご泥棒柄で、蓋はぱちっと止まるタイプです。(そうですか)
勝利くんの時代から引き継いでるものらしく。もしかして他のキャストさんの使ってる小物もウィリアムモリスだったりするのかな。


ハロルドとモード 考察


正反対なハロルドとモード


年齢、性別はもちろん、全ての点において、モードとハロルドは正反対の人間として描かれます。ハロルドは死ぬことが楽しいと感じる死に取り憑かれた青年、一方モードは生きる力に溢れた老婦人。

友達は一人もいないと答えるハロルド
人類は皆友達と話すモード
ヒナギクをみんな同じと表現するハロルド
一つ一つ違って同じ花は一つもないと話すモード
車の整備が好きなハロルド
車はただの機械だと話すモード
死んだように生きるハロルド
生を全うするモード

死を選ぶモード
生を選ぶハロルド

なぜ二人のキャラクターをここまで正反対に描く必要があったのか。

ところでハロルドとモードはいわゆる「アメリカンニューシネマ」に属する作品らしく、登場人物のセリフから当時の社会や政治に対する反体制的なメッセージが随所で見受けられます。
個人的には「所有」の概念を滑稽と一蹴するモードが印象的。小さい頃通っていた塾の先生が「戦争は境界線があるから起こるものなのだ」と話してくれたことを思い出しました。目の前にあるものを自分のものだと思っているから、人は争う。人の車を勝手に乗り回すモードの姿から、当時のアメリカ社会に対する皮肉的なメッセージが感じられます。
1970年代のアメリカといえば、景気は低迷、加速するスタグフレーション、ベトナム戦争も事実上の敗北。1960年代の輝かしいアメリカは過去のものになり、安定した暮らしや将来への希望は失われた時代。奇行を繰り返すハロルドは、社会への””生きづらさ””を感じていた当時の若者を象徴しているのかもしれません。

ハロルドがそんな1970年代の若者の象徴しているのだとしたら、モードは彼らに新しく自由な生き方を提示するようなキャラクター。モードの言葉に鮮烈さと奥深さを与えるために、ハロルドと正反対のキャラクターとして描く必要があったのではないか、と思います。
ハロルドとモードの共通の趣味が「葬式の参列」なところも面白い。同じ趣味でも参加してる理由はそれぞれ違くて、そこでもまた正反対な二人を感じます。正反対だからこそ二人が惹かれあっていくのは偶然なようで必然であったのかもしれない。作品を見終わった後、二人は結ばれるべくして結ばれたのだということが、妙に説得力を持って感じられます。


なぜハロルドは狂言自殺を繰り返すのか


そもそもハロルドは本当に死にたいと思っているわけではありません。あくまで死ぬ””ふり””をするために、何日も前から作戦を練り上げ実行していく。
それは全て、母親からの注目を集めたいという一心です。自分自身を見て欲しい。ハロルドの願いは単純明快です。

拳銃自殺シーン
「あの人は僕ではない何かにいつも夢中だ。」

ヒナギクのシーン
「自分はまるでヒナギク。この中のどれかだけど、みんな同じでどれだか分からない。」
「それぞれ違くてもみな一緒くたに育てられる。」

狂言自殺を始めたきっかけを話すシーン
「僕はまだ、生きてすらいない。」

どれも自分自身を見て欲しいというハロルドの心の叫びのように感じます。世間体、常識を重んじる保守的な思想の母親に育てられたハロルド。小説でもハロルドの母親が世間体を気にするシーンから始まるなど、彼を一人の個ではなく、家の一部として捉えてるように受け取れます。誰も自分を自分として見てくれない。自分という人間に関心を持ってくれない。そんなハロルドの唯一の成功体験は、自分が死んだと聞かされた母親の姿を見た時。

死ぬっていいな

この感情に囚われたハロルドは、死んでることの悦びを再び得るために狂言自殺を繰り返します。ハロルドは自分が””死ぬ””ことで自分が””生きてる””ことを実感する。

ちなみにハロルドはモードへの恋心を確信することで、狂言自殺への呪縛から解放されます。(原作でもモードとの結婚で狼狽える母親をみて、彼女を動揺させることに興味がなくなった自分に気がつくシーンがある。)
この時点でハロルドが””生きた””人間になったと言えるのかと言うとそれは微妙で、単に母親への執着がモードへ移り変わっただけでとも取れると思います。ハロルドが真の意味で自分の人生を歩み始めるのは、おそらくもう一つ先のシーン


ハロルドの人生はどこから始まったのか


モードはとにかく運転が荒い。理由は車は所詮ただの機械だから。車はあくまで乗り物、車を乗りこなすこの身自身が健康でなければ意味がない、と話すモード。

ハロルド「僕に何か伝えようとしてる?」
モード「…もう伝えたわ。」

例え話のシーンでは核心に触れないモードですが、モードが死に、ハロルドはついにこの例えの意味を理解します。そして物語の最後に、自分のお気に入りだった霊柩車を崖の上から落とす。
空っぽになったハロルド。残ったのはモードから受け継がれた鍵の束。ハロルドは自分の人生の主人公として、この身一つで生きていくことを決意する。モードが死んで、ハロルドの人生が、まさに今ここから始まるのである…!

「万物は流転する」
これはモードの印象的なセリフですが、「モードが死にハロルドが真の意味で生まれた」ということもまたある意味では””流転””を表しているのではないでしょうか。車の鍵の束は引き継がれていく命のバトンのようにも思えます。

悲劇的な最後なはずなのに、ハロルドは最後の最後でモードを見て微笑む。これはモードを愛する気持ちを持ったまま、前に進もうとするハロルドの心情そのもののように感じます。
このシーン、ゲネの映像時点でハロルドは微笑んでいなかったので、康二くんが途中で解釈を変えたのだと個人的に思っています。微笑みで終わる演技の方がこの舞台の伝えたいことにあってる気がするので康二くんはやっぱり天才。(結論そこ)

舞台が終わる頃のハロルドが、狂言自殺を繰り返していた少年とは別人の、力強く頼もしい大人の姿に見えたのは気のせいでしょうか。とにかくハロルドには幸せな人生を歩んでほしい。



モードはハロルドに何を伝えたかったのか

正直モードの自殺は、考えても考えても完璧には理解できていません。
愛する人を置いて自殺するのだろうか。自分の歳を引け目に感じて自ら身を引いたというのは、モードという自由で強い人が取る行動には思えなかったし、彼女の人生にハロルドが全く必要なかったのかというとそれも違う気がしました。
モードはハロルドを愛していたけど、モードが生き続ける理由にはならなかった」と言うのが私の結論です。そしてモードは決してハロルドを思って死んだわけではないけど、結果的にハロルドが自分の人生を生きるきっかけとなったのではないかなと。こう言うとモードが薄情な人間に聞こえますが、寧ろ逆で、モードは物語で最も愛に満ちた人物だと思っています。

モードはハロルドにベンチに座っているプレイヤーではなく、自分の人生に主人公として参戦して欲しいということを常に願っていました。モードは様々な場面で、自分の人生を主役として生きることの素晴らしさをハロルドに伝えます。

歌は歌える。いつだって参戦できる。

モードに言われるがまま、歌い楽器を演奏するハロルド。素直なハロルドは、モードの話に耳を傾けていく。
モードとハロルドが結ばれるシーンでの、モードのセリフがとても印象的です。

私の愛しいハロルド、
      人間でいることを恐れないで。

ここにモードの願いやハロルドに対する愛情の全てが詰まっているのだと思います。シンプルだけど一途なモードの思いがすっと心に入ってくる。
最後にハロルドがモードの後を追わず生きることを選んだのは、モードの願いを受け入れたからだと思います。だからハロルドは車を捨て、歌を歌った。悲しく切ないけどどこか生きる勇気をくれるような希望のある最後でした。








まとまりのない文章ですが、私の所感はこんなところで。
昨今推しの周りで色々なことが囁かれて正直気が滅入ることもありますが、そんなご時世に、この「ハロルドとモード」という、愛に溢れた舞台に出会えて本当によかった。心の底からそう思います。

今私はハロルドとモードへの出演が、康二くんの役者人生における大きな転換点になったことを確信してます。大御所役者さんや映画のプロデューサーさんなど見学にいらっしゃる人も豪華だし、とにかく康二くん早く見つかれ!の気持ち。
そういえば康二くん、2022年に大御所に気に入られるって占われてたけど、延長して2023年もどうかなぁ笑?

あぁ、康二くんの演技が見たいなぁ。しばらくハロルドロスに陥りそう。









気づいたら8000字超えてて笑いました。
冗長な文章をここまで呼んでくれた方へ、最大級の愛と感謝を。














こーじくん舞台で活躍していくには顔が致命的に小さいので次は映像作品とかもいいんじゃないかな(超小声)





さん🌻☀️

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