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◯-002 従姉妹についていた銅盤のおじさん

小さい頃から年に数回、実家のある東京に従妹家族が泊まりに来ます。

そんな従妹が今から数年前の春頃、東京にある大学に通う為に、

実家で一緒に暮らすことになりました。

そしてある時、「私の後ろには何がついているのかな?」と聞いてきたことから、このお話は始まります。

 (「付いている」についての説明は、001に記載します。)

人についているものを視る時には、チャンネルを合わせる(一瞬の集中)ような形で意識を飛ばします。

その際、

「私の従妹の〇〇に、何か付いている子いる〜?いたら、出てきて〜。」や、「今まで一緒についてきたけど、卒業した子(一抜けした)がいたら、それも教えて。」など、その人の周りの空間(細かく言うと時空)に問いかけます。

▼こんな感じで視ます。従妹の後ろは壁です。

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すると数秒経たないうちに姿が視えはじめ、声が聴こえて、動いたり喋ったり、その「何か」の主張がはじまります。

今まで私は従妹をはじめ、共に暮らす家族に何が付いているのか特に意識しておらず、チャンネルを合わせたことがなかったので、私にとっても初めての対面となりました。


チャンネルを合わせて間もなく、従姉妹の右後ろあたりから、

「オレ、オレ、オレだよ!!」

という、感動と喜びに満ちた男性の声が聴こえました。

最初は、遠くの方から聴こえたその声は、だんだん近づいてきて、最終的には

従妹の真後ろから聴こえました。

そして、次元がぼやけるようにして、従妹の後ろからそれは姿を現しました。

そこには、165cm位の、10円玉そっくりな銅色の円盤が、縦に垂直に立っていました。

その銅盤には手足が生えていて、強調的な白い手袋、黄色めの靴を履いており、手足に限定すると某ネズミを想像させます。

思わず「え、10円!?」とつぶやくと、

即座にその"10円玉"に「硬貨じゃねぇ!」と激怒されました。

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ただ、怒りつつも、その銅色の円盤は、ようやく従姉妹が自分について気づいてくれたこと、存在を認めてくれたことについて、存在しない目から涙を流しながら喜んでいました。

その時私は「銅盤って、泣くんだ...」という、謎の冷静な視点で、興奮気味の彼を眺めていました。

とりあえず、わくわくした目で見つめる従妹に視たままのことを伝えました。

「え?円盤??ど、どういうこと?」まあ、当然の反応です。

「年齢は、30代半ばで、綺麗なグラスに入ったお酒が好き、銅盤だけど心が綺麗。

昭和初期生まれのおじさん。」ひとまず、銅盤から聴いたことを補足しました。

「え、おじさん?!」

「怪しくない。あなたのことを、照れで”こいつ”と呼ぶ。」

「こいつ?!失礼じゃない??」

「でも、私は”お前”って呼ばれてる。」

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先祖の霊や守護霊がついているわけでもなく、

そもそも人間ではない何かがついていること自体に、

驚きと困惑を隠せない様子でした。
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そして、チャンネルを合わせたその日を境に、

私にはこんな感じで従妹の生活が視えていました。


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