あおいさんとつっきーの話②
一人暮らしを始めたのは、都心の大学に行くため実家を出てからだった。守月にとってそれは自由の序章であったが、同時にあたたかな朝の終局でもあった。
ひんやりとした空気は、涼しくなったからと窓を開けて寝ていたから。防犯上よくないことは知っているが、田舎の実家では窓を開けて寝るのは普通だった。
今日だけだよ、と言い訳をして久しぶりにエアコンから吹き出るものとは違う心地の良い空気は、良い眠りを与えてくれた。
「おはよ」
誰もいない部屋の中で響く自分の声だけを聴く。
父親に徹底された「お