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ハート・オブ・ウーマン

愛と教養のラブコメ映画講座を履修するシリーズです。
久々、最近はクイーンズギャンビットにどハマりしたり、ザ・クラウンの新作が観たすぎて何故かシーズン1から復習をし始めて途中でお腹いっぱいになり新シーズンまで届いていないという感じで、観たいものが多くて幸せだな〜という日々でした。

とか言ってたら師走のバタバタでイラスト描く気力がなくなり感想だけ入力してひと月くらい放置しちゃったので、暫定的ですがヘッダーイラストだけつけてアップします。感想って勢いがあるうちにイラストまでやらなきゃダメだね…

今回観た作品はナンシー・マイヤーズの「ハート・オブ・ウーマン」。ラブコメ映画講座ではお馴染みのナンシー・マイヤーズの初期作。

広告代理店のニック(メル・ギブソン)は母親がダンサーだったことで変わった人生を送ってきた。女性に対して自信満々で、口説き方からベッドで寝るなんてお手の物。そんなニックは離婚を経験し前妻が再婚する事になり、一時的に年頃の実娘と生活するが、今までまともに父親らしいことをしてこなかったせいか完全に馬鹿にされている始末。会社でもヘッドハンティングされてきた美人女性ダーシー(ヘレン・ハント)がニックの狙っていたポジションに就くことになり、自分の上司になる。彼女は女性向けの広告で成功を収めてきたので、会社の方針として女性向けの広告を作ることになった。ニックは彼女を憎く思いながらも自宅で女性の気持ちになって広告を考えていた時、あるドジを踏んでしまう。しかし、この出来事で突然、女性の考えることが聞こえるようになる。それを境にニックが女性の心の声に耳を傾けることから、彼の仕事、恋愛、父娘関係、が変わっていく事になる。
Wikipediaより引用

ナンシー・マイヤーズって優しいよね〜。というのが最初の感想。全体としてはラブコメ映画として抑えるところを抑えていて。出てくる人たちは基本的にものすごく嫌な辱めにあったりとかはしないので安心して観ていられるなあって思う。ちょい役の女性蔑視気味なよくいるタイプのモーガンは嫌いだけど。ああいるよねこういう人ってのはよくわかる。

ニックが女性の気持ちが聞こえるようになって、多分気がついたのは同じ人間だということだと思う。今までは彼にとって女性は機能で自分のための脇役だったんだろうなあと思う。これは男女関係なく他者をそう扱う人はいるけれど、社会的構造によって女性の方が個人以外の役割を負わせられやすい気がする。

まあ、それはそれで良いんだけどね。個人的にはニッククソよクソ。広告マンとして女性用品をちゃんと試すところはとても好感が持てるし良いと思う。でもさ他人のアイデア掠め取るのはダメだよね。最後に気がついて良かったけど
 私も一応広告業界の端っこの方の一員ですもの、アイデアを捻り出す辛さ。浮んだとしても自分が考えていることは、とても平凡でよくあるものなんじゃないだろうか?つまらないのではないだろうか?不安でいっぱいになって発表するときの自分の脳をさらけ出すときのヒリヒリする気持ち。そういうのニックは知っているはずなのに!

ニックは心の声を読む能力きっかけの気づきで改心していくというのは、ストーリーの展開としてそうなんだろうなと思う。でもニック自身が元から持っていた良さとか、可愛げがあまり感じられなかったのがあまり好きになれなかった理由かも。それを考えると「恋愛適齢期」のハリーはニックと同じ方向性の思想を持っていたけど元々の人間性を可愛らしく描いていた気がする。その辺は作り手側のアップデートなのかな?
ニックは今回の気づきで変わって行くのだろうけど…。ダーシーの中のニック株だいぶ上昇していそうだから今後は2人の関係はなかなか難しいだろうなあ。

ラブコメ映画講座内で、20年前の映画だけれども「今」って書いてあったのは本当にその通りだと思う。アメリカより日本、さらに東京よりも地方はもっと遅れている。東京から北海道に戻ったとき、独身女にとって息苦しい社会に戻ってきたことを感じことを思い出した。ラブコメ映画やティーン映画ってこの先世界はこうなったら良いなという未来への指標なのかも。過去の作品を観て私たちはどこまで辿り着けたか、今の作品を観てこの先はどんな世界を見たいのか。

もっと色々理解したい。フェミニズムもBLMも世界のことも知りたい欲が多いのはとても幸せだと思う。

その他のまとめはマガジンで~

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