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『うつくしい人』読了

本屋さんで平積みされている、女の子がふたり描かれた表紙の文庫本。結構昔から存在を認識してはいたけど、手に取ったことがなかったこの本。

リニューアルが終わった有楽町の三省堂の一階をふらふらしていてなんとなく開いて、はじめの部分を読んだらなんだか相当めんどくさそうな同世代の女の子が主人公で、まるで自分のようで行く末が気になって、そのまま購入した。

著者の西加奈子さんはこの本を書いたとき、病んでいたらしい。だからこんなややこしい主人公を描くことになったと。

……わたし、わりと、デフォルトでこんな感じですが、何か?笑

自意識からの解放がテーマで、主人公の百合は瀬戸内海の島へのひとり旅を通して出会ったふたりの男性とのかかわりからそれを成し遂げていく。



過去のことをほじくり返しては、ああ言うんじゃなかった、どう思われたかな、あんな行動するんじゃなかった、なんて、ひとり大反省会がはじまってしまいがち。
年齢を重ねたことで気にしなくなりつつあるかなと思いつつ、かつての友達と会うことも減り、仕事もおおむね在宅で、ただ単に人と関わる機会が減っているだけな気もする。

ひとにどう思われるか、じゃなくて、自分自身の判断で、いろいろなことを選択していきたい。
ひとに何を言われたって、マジンブーみたいにダメージ受けずにすべて跳ね返せるような、強靭な精神力を身につけたい。

なんて、もう20年以上も前から、同じようなことを思っているのだけれど。

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