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ビジネス書評

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2017年9月の記事一覧

書評:『住宅・不動産業激動の50年』(不動産経済研究所)



この本は、私家本である。アマゾンなどでは売っていない。

不動産経済研究所の成り立ちは面白い。創業者の柴田さんは文学の人で、そのお友達たちは、名だたる文学賞をとっている。日刊の不動産関連の新聞を出しているのが不動産経済研究所。マンションという言葉がないうちから、この新聞はあり、「マンションが誤訳」という指摘も柴田さんはしている。一方、集合住宅という日本語も発明であることもわかる。不動産と言いつ

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書評:『学問のすすめ 現代語訳』 (福澤 諭吉, 斎藤 孝)



言わずと知れた福澤諭吉(以後、福澤先生)の著書である『学問のすすめ』の現代語訳版です。

私は、この本の内容は教養そのものである、と思います。

個人と社会がどのように関わっていくべきなのか、洋学者たる福澤先生がわかりやすく解説していくのがこの本です。そもそも、役に立つ欧米の学問を小学生にもわかるように説明していく本です。自信に満ちていて、飾り気のない福澤節が炸裂していきます。

江戸時代の日

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書評:『福翁自伝』(福澤諭吉)

言わずと知れた福澤先生の自伝。2回目ですが、読んで見ました。Kindleで100円しませんからね。

http://amzn.to/2vUqXsI

解説に詳しいですが、この自伝はフランクリン自伝の構成をパクっているそうだ。まあ、福澤先生自体が、翻訳家・洋学家であるので、江戸時代・明治時代の当時において、西洋の技術や知識を導入するという意味で、フランクリンの自伝を参考に書いたいうのは良い判断なのだ

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書評:『服は口ほどにものを言う』(鈴木晴生)

服飾のセレクトショップSHIPS顧問の鈴木さんが書いた本。

SHIPSと言う店そのものも当然おしゃれであるが(本店とかだけど)、その店員さんがおしゃれである。世の中にかっこいい服をきている人がいるとすれば、その人自体がおしゃれである場合と、その服や着こなしをアドバイスする人が近くにいて、それに従っているのでそこそこオシャレになる場合があると私は思っている。良きアドバイザーは、恋人や配偶者であった

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