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ビジネス書評

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2016年7月の記事一覧

書評:『世界の街角から東京を考える』(青山佾)



著者の青山佾(やすし)さんは、先の東京都副知事で、都市計画が専門の方。今までの都知事に対する批評を新聞に書かれていたのを目に留めて、その著書を読んでみました。

本の内容は、世界の都市についてです。読み始めて一番最初に思い出したのは、『ミシュラン・ベール』という本です。ミシュランと言うと、赤いミシュランが有名で、赤は、レストランガイド。緑のミシュランがミシュランベールで、こちらは観光ガイドブッ

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書評:『人生に打ち勝つ 野村のボヤキ』(野村克也)



この本は、野村監督が思う野球の指導方法について書かれています。
本のタイトルが良くないですね。

私は野球ではなくサッカー派で、野球と言うと、小学生時代の草野球しかないし、そもそもプロ野球は年に5分も見ない人間なんですが、監督としての野村監督は好きな方です(嫌いな人が多い事は知ってます)。

私がなぜ野村監督を好きなのかと言うと、この人は結果を出すからです。しかも、「インプットが大きいからアウ

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書評:『マネジメント[エッセンシャル版]』(ピーター・F・ドラッカー)



『マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則』
(ピーター・F・ドラッカー)

長く読み継がれた本だと思います。

いくつか版があります。読んだのはエッセンシャル版。多分、一番薄いです。薄いからと言って馬鹿にしてはいけなくて、(ドラッカーと訳者の上田さんはお友達なのですが)上田さんがドラッカーに「あんたの本は厚すぎてダメ。重複も多いからこうしたら」と言って要約して送ったのが、『抄訳マネジ

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書評:『だから「いい家」を建てる』(松井 祐三)



『エコハウスのウソ』を読んだら、友人に勧められ、読みました。

「『気密をしっかりして、外張断熱で全館空調・空気清浄機付き』の(我が社仕様の)家がいいよ」と、ずっと書いてある本に私には思えました。

書いてある事に間違いは少ないけれど、この本から得られる教訓はそれにつきます(シンプルで良いと言う捉え方もある)。

著者の松井さんのお父様は偉大であると思います。その跡を継いだ著者の松井さんもとて

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書評:『子どもの教育』(アルフレッド・アドラー)

『子どもの教育』(アルフレッド・アドラー)https://goo.gl/1GkBVw

『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』の岸見一郎さんが翻訳をされているアドラーの1930年に原著のある本です。題名通り、子どもの教育について書かれています。

アドラーがアドラー心理学(正確に言うと個人心理学)を作ったのは、第一次世界大戦で荒廃したオーストリアの子どもを救うためだそうです。なので、目的に一番近いのは

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書評:『エコハウスのウソ』(前 真之)

書評:『エコハウスのウソ』(前 真之)
http://goo.gl/gBYcWj※Kindleで買ったんですが、イラストやグラフがたくさんなので、白黒ではなくて、iPadで読むのがおすすめです。

最近密かに家を探しておりまして(高いので買いませんが)、少し気になって買ってみました。私、スマートハウスだなんたらを事業として考えていた事があるので、ある程度知識がある前提でこの本を買ったのですが、この

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書評:『イノベーションと企業家精神【エッセンシャル版】』(P.F.ドラッカー, 上田 惇生)

『イノベーションと企業家精神【エッセンシャル版】』
(P.F.ドラッカー, 上田 惇生)
http://goo.gl/4QaMhy原題が"Innovation and Entrepreneurship"であり、「イノベーションと起業家」とすべきところを、なぜ上田さんが「企業家」と書いたのか、不思議です。1985年の本なので、その時に起業という概念はあんまり無かったのかもしれませんね。興産とか興業と

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