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「手首を固定」する意味~Static Switchingでピタ止めが出来る人と出来ない人の違い~

『フリック』というと、皆さんどんなエイムを思い浮かべますか?

Tile Frenzyみたいなclickingシナリオを思い浮かべる人がかなり多いと思います。ですが、実際の一般的な区分での分類は置いておくとして、私はclickingの多くは『フリック』だとは考えていません。というのもclickingには『止め』の要素が無く、変わりに射撃タイミングが物凄く重要になって来るからです。

私がVALORANTやCSGOのようないわゆるストッピングゲー?(正式?な分類名はは知らん)ではなくPUBGに似たようなバトロワ出身のフリックAimerという事も要因として考えられますが私は標的に対して『力の励起』→『加速(視点移動)』→『止め』の3ステップのクロスヘアの操作で為されるものを『フリック』と呼んでいます。

なので、私が競技エイムのシナリオでフリックと言う場合、大体の場合はStatic Switchingを指します。Target Switching 360 StaticとかTile Frenzy Flickとか、見た事ありますよね?それ系のジャンルがStatic Switchingです。

ちなみに、clickingとstatic switchingがどっちも得意な人の割合って地味に少ないんですよ。それにもちゃんと訳があって、clickingは『止め』は割とどうでもよくて射撃タイミングに合わせたエイムを素早く安定してこなす事が重要なので連続した反応速度(ここではクイックネスと呼ぶ事にしよう)を安定的に出す事が最優先となる為、指屈伸や手首の稼働に重きを置いた体の使い方がより良い体の使い方になります。それに対してターゲットにHPがあるStatic Switchingではclicking程のクイックネスは必要とされず、基本的にAccが関係ないシナリオが多いので射撃タイミングなどという概念も存在しません。代わりにターゲットの芯を捉えた位置でピッタリとクロスヘアを静止させる事が最も重要になります。(これが為された時のkovaakの連射武器のキル速は凄まじいものとなるので4発分程度のHPのシナリオなら一瞬でターゲットのHPが消し飛びます。)それをするには力の流れを正確に伝える必要があります。なのでstatic switchingに力を入れているプレイヤーは『手首を固定』しろと言っている場合が多いのです。


『手首を固定』するって何?手首をガッチガチに固めて絶対動かないようにすればいいの? ←違います。

『手首を固定』する意味は、本質的には腕からの力を分散させたり動かしたい方向とは別の方向に逸らしたりしない為に、腕からの力を真っ直ぐに直接伝える事がその目的となります。なので、必要に応じて手首を動かす事も必要にはなるのです。(手首の固定を維持した手首の動かし方についてはまた後ほど。)

まずは手首の固定の仕方ですが、まず木刀(なければ傘とかでいいです。)を(出来れば片手で)振ってみてください。その時に、振り下ろした木刀(又は傘等の代用品)を振りを制御して止める(右手で振ったから左手で白刃取りみたいに止めるみたいな事ではありません。)時に力む前腕の筋肉を、フリックエイムやstatic switchingシナリオをする時に力ませます。そうする事で、手首から指の付け根までの一帯の固定が為され、腕からの力が逸れたり減衰する事なく真っ直ぐ伝えられるようになります。static switchingシナリオではこの状態を維持します。

また、フリック(static switching)では、手首のエイムだと力が逸れてしまう上に素の筋力自体も強くない為、制御も加速も難しくなってしまいます。なので、腕からの力でエイムをする方が効率的なのです。(また、手首エイムより腕エイムの方が筋肉依存度が高いので筋肉へのアプローチによる練習での成長効率も良くなります。)

それに加えて、手首を動かす為には腕の筋肉(手首を固定する際に力ませる筋肉)を動かし、それにより手首の関節も動き手(マウス)が移動するという2段階の動作となるのに対して、手首を固定した状態での腕エイムでは腕の筋肉を動かせば直接手(マウス)が移動する為、フリックの3要素のうちの『力の励起』を手首エイムより遥かにスムーズに行う事が出来ます。

フリックの『止め』の際は、手首の固定に使う筋肉以外に、エイムの出力に使う腕の筋肉も力ませる事によって腕全体を瞬時に固定する事でクロスヘアを静止させます。


手首の固定を維持した手首の動かし方

手首を固定した腕エイムでは、基本的にエイムの方向の調節は腕全体の動かす方向を変える事で行いますが、手首の向きを変える事で方向転換をした方が良い場合も状況によっては存在します。そういう場合には、手首の固定に使う筋肉の力みを維持したまま(手首の固定を維持したまま)、丸いタイプのドアノブを回す筋肉を使い手首の向きを変える事でエイムの方向転換(舵取り)を行います。この方向転換は、『力の励起』の段階のうちに済ませます。こうする事で、腕からの力を減衰させたり望まない方向へと逸らす事なく、望んだ方向へと力の向きを変換する事が可能となります。

以上が、『手首の固定』の意味とやり方、そしてそれを活用するエイムの仕方でした。それではまた、縁があればどこかで。


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