絵に描いたような事実



毎日楽しそうで、いいね

と言われます。実際にそう。

なにしろ、楽しい。

何故ならば、私はそもそも現実に現実らしさをもたらすリアリティーという神秘のフィルターを疑って生きているからです。それは、極めて恐ろしい事で、あまりに面白い現実は他者からの承認を毀損する。

タキシード仮面をご存知でしょうか。

彼の本名は地場 衛(ちば まもる)。普段は一介の大学生。しかしながらその実は、美少女戦士セーラームーンに登場する仮装ヒーローです。といっても戦闘能力は特に無くピンチの時に現れて面白い格好で面白いことを発言するというボランティアを自発的に行っていらっしゃる方です。媒体によって曖昧に描写されていますが、彼は特別な変身をするという訳でもなく、家で自前の衣装に着替えて徒歩で現場に向かっている節があります。

彼のことをセーラー戦士達の性的なエナジーの補給源と評していた方もいたのですが、私にとっては服を着た面白の塊としか思えません。

戦いに疲弊したセーラームーン の前に面白い人が現れ、面白い事を言う。面白に励まされ敵に立ち向かう。毎度のお約束ですが、私も画面外で面白に鼓舞される人々にまた鼓舞されるような心情でありました。

タキシード仮面は劇中でなんでも願いが叶うクリスタルの願いを

「僕は、誰なんだ」

という問いで消費してしまっているのですが、何故そんなことになったのか。

それは彼が日常的にあまりにも面白い格好で出歩いているからです。


突然の事実ですが、

清水ミチコさんのご実家は、ジャズ喫茶

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