痩せなくていい

開けましておめでとうございます。


お正月なのでちょっと長めの記事になりましたが、おこたでゆっくりしながら読んでください。

Instagramのストーリーズでダイエットについて質問されることが割と多いのですが、自分はその方面の専門家ではないので回答しません。
しかし一方で何か特定の価値観への異様な盲信に抵抗感を覚えることがあります。


「ダイエット」

という価値観が当然のもののように広く受け入れられている現状への疑問


それは生息環境における経済圏の要請によって配置された身体性が、あまりに人間の生活範囲内で立ち上がる身体感覚と切り離された工業生産品であり、非の打ち所のない機械に生まれなかった代償に大いなる負債や努力の義務を引き受けることが当然のように受け止められいている現状に対して、いかに我々の盲信が終わることのない無限の消費や欲望の回路を肥大しながら無限に走り続けるスパルタの狂選手であるかということについて多少なりとも自分の見解からくる注釈を入れる義務感が生じたからです。



目次

⑴なぜダイエットをするのか(疑問)

⑵「目的化された苦労フェスティバル」の前に

⑶生まれた瞬間凄まじいチート状態

⑷答え言います→「シンプル」


⑴なぜダイエットをするのか


※以下「ダイエット」という言葉を一般的に使われる「減量を目的とした一連の行為(それが有効であるかは考慮しない)」という意味合いで用います


そもそも「なぜダイエットをするのか」考えている人はどれくらいいるのでしょうか。


言ってしまえば「外見を良くする為にダイエット(と銘打ったスポ根行為)をする」という方針自体がなんだか矛盾しているような気がします。


結果を考えずに修行っぽい行為に手をつけても筋肉量が低下し結果として前傾姿勢になり肩が開かず衣服のラインは崩れ骨ばっているのに下腹部は内臓を支える力を失い常に飛び出ている餓鬼のような状態になります。栄養状態の悪化から全身の皮膚がたるみ、全体的な生命観も低下し爪や毛髪はパサつきます


見た目の向上が目的ではなく「体重減らし」というゲームを楽しんでいるのだから構わないということに主眼を置き換えたとしても、結果として「体重依存・摂食障害」という最悪の結果を迎える可能性があります。

摂食障害はダイエットの一般的なイメージからややカジュアルに捉えられることもあるかもしれませんが、国指定難病であり致死率も決して低いとは言えず社会復帰は困難を伴う上に難治性でありその実体は全くもってカジュアルではありません。
(※詳しいことは各自調べてください)


そもそも、スタイルを良く見せるというか、自分の全体の印象を良く見せるという目的に対してダイエット(減量)の優先度は低いと自分は考えています。


身体やそれに伴う人間全体の印象を良く見せるという目的に対応した優先順位は

⑴姿勢の改善

⑵骨格にあったスタイリング

⑶必要であれば全身のバランスに合わせて筋力をつける

と自分は考えています。

上記をやった上でさらに自分のイメージに合わせてチューニングしていきたいのであればそこで初めて

⑷適正な減量


を検討してもいいと思うのですが、
全体の方向性も考えないままにとりあえずダイエットから始めるというのは、作る料理を決めていないのにとりあえず鍋に味噌を打ち込んでいるくらい闇雲な行為(名古屋だったら普通だけど)に感じます。


専門家でもないのにこんな事を言うのはおこがましいかもしれませんが


「痩せれば良くなる」


という事実は絶対的なものとしては存在しません。


念の為もう一度繰り返しますが、


「痩せれば良くなる」


という事実は相対的にしか存在しません。


体全体のバランスやファッションの好みによって目指す身体全体の方向性はバラバラであると思うので、
ダイエットの前に一回全身が写る鏡の前に立って自分の骨格と姿勢を確認した方が良いのではないかと思っています。どうでしょうか



⑵「目的化された苦労フェスティバル」の前に


私が仕事上でお世話になっている方が

「もっと痩せて足を出さなきゃ…足が太いし隠してばかりで良くない」

というようなことを繰り返し言うので

「あなたは足を出したいのですか?」

と尋ねたところ、実際「積極的に足を出したい」という考えはありませんでした。ただ、何となくそうしなければならないような責務感に追われているとのこと。

そもそも彼女は太っているのか?そんなことはない。

大体の人間(特に女性の身体)は上半身か下半身のどちらかが比較的太く、もう片方は相対的に細いです。
(たまに上半身と下半身全く均等に肉がついている人も見るけどそんなに多くないような)


彼女は下半身により多く肉がついている体型だが、一方上半身は細くスラッとしていました。特に肩周りや鎖骨は骨格がよく見えるのです。
(中高年の日本人の女性では、割とそのような方は多い気がします)

であれは、単純に姿勢を良くして上半身がタイトで下半身はルーズなスタイリングにすれば良いのではと提案しました。
スタイリングを考えるときに上半身か下半身のどちらかをルーズにしてもう片方をタイトにするとバランスが取りやすいので、より良いと感じる方を見せればいいと思うのです。

画像1


仮にこれから減量しても上半身は今よりもっと痩せてしまうのでむしろ今よりも全体のバランスを取りにくくなるかもしれません。


盲目的に「痩せ」を目指すとき、身体の認識に連続性が失われていることが多いように感じます。認識の上でどこかパーツの一部分だけが極端に肥大しているような…
仮に完全パーフェクトなパーツをゲットしたとしても、それが装着されるのは自らの身体だということを忘れてはいけません。


「どう見せたいのか、何をしたいのか」


それをまず設定した方がいいのではないかと思います。

本当にしつこくて申し訳ないのですが、

「痩せれば良くなる」

という考えは常に事実ではあり得ません。それは骨格や体質による。

「過度の痩せ、不健康に対する賛美や憧れ」があるのでそれを目指したいという人もいるかもしれませんが、
あなたがイメージするロールモデルとあなたは同じにはなりません。骨格が違うから。


であれば、あなたはあなたの骨格や体質、あなた自身が持つムードが得意とするやり方でオリジナルの不健康、もしくは悪辣な美を表現した方が楽しいと思います。

「とにかく痩せる」というは考え方は巷に溢れる(全うですらない)量産型の発想だから面白くないし、仮に努力を注ぎ込んでも量的な頑張りの評価にしかなりません。それはくろうの報われ方としてやるせなすぎると思います。



ありえないくらい有象無象のコンプレックスに360度完全包囲されていたとしても、せっかく選べない身体の牢獄に囚われているのだから、そこであげる悲鳴くらいはせめてオーダーメイドでいきたいと思いませんか?



※どうしても量的な苦労が報われたいというスタイルなら普通に勉強とかの方が効率いいし楽だと思います。
ダイエットにおける量的な努力が他者の欲望や羨望に置き換わるかどうかはギャンブルだから(しかもそのギャンブルに勝利したとしても得られる満足も欲望も消費され続けるので維持に精神的なコストがかかり大変)


⑶生まれた瞬間すごいチート状態


上記目標を設定した上で「減量をする」という考え方になった場合、
頑張らなくて大丈夫です。


むしろ頑張らない方が効果的なのではないかと思います。


なぜなら「減量」方面について我々(恐らくこのnoteは日本国内で読んでいる人がほとんどだと思うので日本国内の話をしています)は
生まれた瞬間すごいチート状態だからです。主に食生活が。

そもそも米っていう主食がダイエットの天敵のように考えられることが多いですが、

そんなことはない気がします


調理に油分を使わず、水分を多く含み、食物繊維も摂取できます。
玄米にすれば血糖値の上昇も緩やかですし、ミネラルやビタミン、さらに多くの食物繊維や穀物由来のタンパクも得られます。

相当便利

どちらかというと、ご飯と組み合わせるおかずの調味料に砂糖や油分を使いすぎている(結果主食も摂りすぎになる)のがカロリー過多の原因になっているのではないでしょうか。

おかずもすごい、信じられない。

大豆を発酵させた食品(納豆)を日常的に食べたりこんにゃくなんかそもそも目的は何なんだよ?!なぜ作った?オーパーツか?!
毒のあるお芋が食べたくて一生懸命作ったのがほぼ無栄養って哀しい(そして健気でユニーク…)


そんなものが日常食とはチートとしか思えない。おもてなしの例えで「懐に石を入れるくらいの…」とか言ってるだけのことはある。

定食に伴うスープも味付けは「だし」がメインで脂質をあまり含んでいませんし何なの?健康がDNAに刻まれているのか。
和定食で魚をメイン、副菜や汁物も付け加えてご飯を適度な量にして塩分の取りすぎさえ気をつけたらほぼ完璧じゃないですか。知ってると思うけど…

全然頑張らなくていい

上記の食生活大変じゃない?と思うかもしれないけどコンビニでカップ味噌汁か何かとおにぎり1〜2個と魚の惣菜とタンパク質と野菜がとれる副菜を買ってきたらそれで終わり。これで好みに合わせて一日3食くらい食べて他の間食とかをせず、体重の推移に合わせて調整加えたら終わりです。

すごい簡単じゃない?

逆にアメリカの食生活(なんでも油分の添加がすごい)だとダイエット中に食べるものがサラダとかしかないから栄養バランス崩れまくりで無駄な我慢大会が発生して修羅。

すごい大変そうな感じがします。

変に欧米における「ダイエットくろう・モデルなどの苦しみ」のイメージを輸入せず、謎すぎる地の利を生かして元々ある食生活でお好みの体重になったらいいと思います。


頑張って「痩せよう、痩せなきゃ、食事を我慢」などと考えすぎていると、常に脳が食事のイメージを浮かべ続けることになるので、イメージの労力とそれを打ち消す労力でプラスマイナスゼロとなり、すごい労力を注ぎ込んで結果スタート地点に戻った、という感じになると思うので頑張りがもったいないです。頑張ったけど体重プラマイゼロみたいな話たまに聞くし(脳は否定と肯定の区別がつかない)


むしろ減量中は減量のことはほぼ考えずに済むようにタスク化して淡々と意識せずこなすのが多分楽です。食事をほぼオート状態にして余った可処分時間で他のことに集中するのがいいと思います。


⑷答え言います→「シンプル」


しかし減量やダイエットに取り憑かれて苦しむ人の気持ちも分からないということはなく、共感する部分もあります。

「食事内容、生活スタイルと体型の変化の関連性が不透明・コントロールできない」

コレだと思います。
苦しみの原点は多分ほぼコレ。
痩せたいという考えがなかったとしても、自分の身体の変化がブラックボックスであるということはかなりのストレスです。


驚くかもしれませんが、自分は上記の苦しみを対策、攻略しました。



やり方は実にシンプルで、一年間食事の内容、栄養素、カロリー、運動量を全て記録したのです。(食事記録アプリ「あすけん」、fitbitを使用)



結果、体重はカロリーの余剰や不足(7200キロカロリーで1キロ)とほぼ相関し
また普段の食事内容にどの程度のカロリーが含まれているかということもほぼ把握しました。(※月経に伴う体水分量の変化は除外する)


結果として不透明でアンコントローラブルでいびつな身体性は消え去り、予測可能で対話できる自分にとって確かな身体が出現しました



上記の自己研究の結果わかったのですが、
食事内容と体型の変化の関係を不透明にしているのは

主に「お菓子や加工食品」

でした。


特に加工食品は加工の工程が多ければ多いほど熱量が謎(食べた感じと摂取したカロリーの量が感覚的に符合しない)になっていくので、
身体性がアンコントローラブルすぎる、意味不明で克服できず苦しい。ゲボ。
という感じの方はとりあえずしばらくあまり加工の工程が多くない食品をメインに食べるようにしてみてください。(刺身とか)
そうすると食べた感じと体型の変化が等しくなってくると思うので身体性を他者にコントロールされているような苦しみからは逃れられるはずです。

自分は把握によってコントローラブルになったので適当にお菓子とか加工食品とかも全然食べてます。

シンプル。

(※勘違いをしてしまった方がいたようなので追加しますが、上記の記録は個人的な好奇心に基づくかなりの変質的行為であり、労力がかかりすぎるので当たり前ですがやらなくて大丈夫です。自分は疲れると食べれなくなる体質なので減量はしていません。流通する食品が商品として洗練された結果、性質が実感と紐付かない為に混乱しがちだけど入力と出力は当然符号するということを伝えたかった…)


要するにあまり複雑なことをしなければ大丈夫です。
という話でした。


みなさんが最大限オリジナルの命楽しめるといいなと思っています。


おわり




※今回はいつも私のInstagramに質問をくれる中高生の人たちにも読んで欲しいと思ったので全編無料で読めるように設定しています。それだと定期購読してくれている人には申し訳ないので以下に限定公開のおまけ文を書きました。おまけなので本編の内容とは関係がありません。特に理由がなければ購入しなくても大丈夫です。


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