反時計回り
数学の世界では、なにかが回るとき、反時計回りが、正の向きになります。時計回りを負の向きと呼んでいます。これを最初に習うのはおそらく高校でラジアン(三角関数)を習うときで、x軸の向きは、ヨーロッパ諸言語が左から右へ向かって字を書くこと、y軸は、もともと、たとえば分量を表したグラフで、多い少ないを、上と下で表したこと、などに由来するような気がしますが(きちんと調べて書いているわけではありません。感想です)、それにしても、世の中って、「時計だけが時計回りしており、そのほかのほとんどのものは反時計回りしている」ということに、お気づきになったことはありますか?
たとえば、陸上のトラックは、反時計回りをしています。(これにもいろいろ理由はあるみたいですが、ここでは触れないことにいたします。いかに世の中は反時計回りが多いかを言いたいだけですので。)野球の一塁、二塁、三塁も、反時計回りです。メリーゴーラウンドも、ほとんど反時計回りである気がする。私がこの話をよくしていたのは、教師だった時代の授業においてですが、メリーゴーラウンドの話をすると、必ずと言ってよいほど出る意見が、観覧車です。しかし、観覧車は、反時計回り、時計回りは言えません。こちらから見るか、向こうから見るか、によって、違うからです。(陸上のトラックやメリーゴーラウンドはそれとは違います。地面が透明にできていて、地面の下から見上げるように見ない限り、逆の回転には見えませんから、反時計回りか、時計回りかは言えます。)
回転ずしはどうか?これは、客側から見るか、店員さん側から見るかで、違うように思う人もいるみたいですが、回転ずしは、陸上のトラックと同様、「上から」見るしかないので、どっち回りかははっきりします。しかし、回転ずしは、反時計回りの店と、時計回りの店とあるみたいですね。私の知っている店は、反時計回りなんですけど。競馬も、反時計回りと、時計回りと、あるらしいことは、話に聞いています。
おもしろい意見を聞いたことがあります。福引の、ガラガラと回して、ポンと玉が出てくるアレは、反時計回りではないかと。そうかもしれません。右利きの人が多いことと関連するでしょうか。もちろん、これは、客側から見ます。店員さんの側からは見ません。
山手線はどうでしょうか。これは言うまでもなく、内回りと外回りの両方がなければ成立しません。代々木から新宿に行くのに、内回り(反時計回り)しかなかったら、かなり不便です。(内回りで1周して来なければならない。まさかね。)
そういうわけで、数学では、反時計回りを「正の向き」と呼んでいますが、世の中の多くのものは、時計を除いて、反時計回りをしているというお話でした。つまらなかったでしょうかね。失礼いたしました。
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