校歌の作曲

　みなさんは、小学校や中学校の校歌などに思い出はありますか？

　私の小学校の校歌は、なかなか名曲だったと思います。いまでも歌えます。作ったのは当時の校長先生だったと聞いています。あまりいい思い出のない小学校ですが、校歌は名曲でした。

　中学校のときの校歌は、あまり名曲ではありませんでした。そもそも覚えていません。

　高校のときの校歌は、非常に名曲でした。人生で最も「いい校歌」でした。「海ゆかば」を作曲した人が作曲しており、どことなく「海ゆかば」に似ているのですが、それはともかく、名曲でした。応援歌もよかったです。軍歌みたいな雰囲気の応援歌でしたが、名曲でした。

　大学のときの校歌や応援歌は、じつはあまり好きではありませんでした。有名な曲ですが、あまりいい曲だとは思っていなかったのです。のちに、その曲は、校歌ではなかったと、合唱をやっている人から聞きました。あれは校歌や応援歌ではなかったのか！？

　そして、最初に就職したところが、ある私立の中高でありました。そこの校歌も、あまりいい曲ではありませんでした。私にとって、最も長い付き合いになる「校歌」でした。卒業生が作詞しており、作曲は、ある有名な作曲家でした。しかし、いかにも雑に作曲した感じの曲で、好きにはなれませんでした。これは、どうしてそうなったか、だいたい理由がわかります。

　おそらく、その学校は、お金があるので、とても有名な作曲家に作曲を依頼したのでしょう。しかし、そういう売れている作曲家は、非常に忙しいでしょうから、おそらく、１分くらいで、あっという間に、作曲したのでしょう。だから、「雑」に感じられるのです。このように、有名な作曲家に校歌や社歌の作曲を依頼すると、非常に雑に作曲されるという傾向があるのだと思います。そして、その学校は、その有名作曲家に、多額の謝礼を払ったことでしょう。そして、その１分くらいで雑に作った校歌を、何十年もありがたく歌っているのです。

　今回は、それだけの話です。あまり有名な作曲家に校歌や社歌の作曲を頼まないほうがいいですよ。雑に作曲されますよ。お金もかかりますしね。これは、作曲に限らず、いろいろなことに言えるかもしれません。