妊活記録#57 ありがとうで溢れた最後の夜


#54からのつづきです。
暗い内容ですが読んでくれる方がいたら嬉しいです。








初めて2本線を見た日。
陽性判定をもらえて胎嚢が見えた日。
旦那と2人で初めてのたまごクラブを読んだ日。
妊娠中のレシピ本を旦那が熱心に読んでいた日。
心拍が見えた日。
赤ちゃんらしい姿が見えた日。
出産予定日が決まった日。
母子手帳を受け取った日。
「おめでとうございます」とはじめて言われた日。

全部楽しかったし、嬉しかった。
全部いい思い出。

この先の明るい未来を少しずつ考えてもいいんだって段階を踏むごとに思えて、
楽しい未来の話に花が咲いた。


それが急に断たれた。
だから余計に悲しい。




正直こんなに悲しくなるなんて思っていなかった。
今まで一度も妊娠したことがなかったし
もしダメだったとしても
妊娠できる体だって分かったことが一つの大きな収穫になるはずだって思っていたから。

現実は違った。
どんどん欲が出てしまった。
1回、2回、3回と心拍を見る回数を重ねるごとに
きっと元気に生まれてきてくれるに違いない!
そう思ってしまった。




最後の夜。

お腹のマッサージを旦那にお願いした。
早すぎるけど、妊娠線予防にって
よくボディクリームを塗ってくれていた。

「心拍が見えない」って言われた日から塗ってなかったから久しぶりだったね。
私が気持ちいいと、この子も気持ちいいって思ってくれていたはず。


なんて話しかけてあげたら後悔しないか、寝る前に旦那と考えた。
難しいね〜なんて色々考えたけど
結局「ありがとう」に行き着いた。

私たちの元に来てくれたこと、楽しかった思い出、
全部ひっくるめてのありがとう。

「またすぐ戻ってきてくれるから、少しの間バイバイだね」
「手術の日まで待っててくれていい子だったね」
「キミには胎児ネームもなかったから今度は名前をつけてあげるからね」
「ありがとう。みんな大好きだよ!」

2人で泣きながらたくさんお話ししてあげることができたから、多分後悔はない。

と思う。


手術のこと、術後のこと、
また書きます。


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