妊活記録#58 子宮内容清掃術当日


⚠︎稽留流産の手術日のこと、大まかな流れや処置内容とともに感情面のことも書いてます。
暗い内容なので今読みたくない方はおすすめしません。







ちょうど10週になった朝、トイレに行きたくなって目が覚めた。
そういえば妊娠してからトイレが近くて悩んでたな。
今思えばそれすら幸せな悩みだった。

今日で最後。
泣き虫のお母さんじゃなく、笑顔で見送りたいから泣きたくないなって思っていた。

エコーで最後の姿を見るまでは。


9:15 エコーと診察

「…やっぱり心臓は動いていないです。稽留流産の確定になります。」

そう言われて静かに涙が流れた。

最後の写真はもらえなかったけど、かわいいお尻を見せてくれたのが嬉しかった🍑

この後手術で赤ちゃんを出してあげて、次また妊娠できる環境にしてあげましょうとのこと。
出てきた赤ちゃんは病理検査に出して胞状奇胎や絨毛癌などではないことを確認するそう。

流産の原因の約8割は赤ちゃんの染色体異常。

残りの2割弱は母体が胎児を攻撃してしまう抗体を持っている場合(抗リン脂質抗体など)。
もしそうだったとしたら今が1番活性化しているし、
この先移植をしても流産を繰り返してしまうこともあるため、採血をして調べることにしました。

「何か質問はありますか?」と聞かれたので
出してもらった赤ちゃんを見たいとお願いした。
あまり見たがる人はいないらしく、ホルマリンに浸かった状態でもいいならいいよと言ってもらえた。

ちゃんといてくれた事をこの目で確かめたかった。


9:30 術前検査

心電図とレントゲンを撮った。
いつもは心電図とる側だから逆の立場になって新鮮だった。
特に問題はなかったらしい。


9:45 子宮頸管を開くための処置

ダイラパンというスポンジ状の棒と説明を受けた。
子宮頸管に入ると水分を吸収して、それが頸管を広げてくれるらしい。

入れる時は少し痛かった。
突っ込まれてる感がものすごい。
少し身体に力が入ってしまったせいで痛みを強く感じてしまったのかもしれない。
入れて30分くらいは生理痛のような痛みがあったけど
時間が経つとそこまで気にならなくなった。
それでも仰向けより横向きで寝た方が痛くなかった気がする。

この時に看護師さんに痛み止めの座薬を挿れてもらった。
人に座薬を挿れてもらうのはちょっと申し訳ない気持ちになった。


10:10 採血とルート確保

採血は5本。
今回はすんなり血管に刺さってくれた。
ちょっとだけ痛かったけど、まあこんなもんだろう。


10:15〜13:30 待ち時間

大好きな星野源さんのエッセイ本『蘇える変態』を持ってきた。

読んでいてもふとした瞬間に涙が出てくる。
『蘇える変態』を読んで泣いた人は他にいるだろうか?
ちなみに私は3回くらい読んでるけど今まで一度も泣いたことはない。

ほんの一部だけ紹介すると
源さんが脳動脈瘤で入院した時に
窓から飛び降りたくなるほど不安で死にたくなったその時、テレビから自分の歌が流れてきたそう。


どんなことも 胸が裂けるほど苦しい
夜が来ても すべて憶えているだろ
声を上げて 飛び上がるほどに嬉しい
そんな日々が これから起こるはずだろ
星野源:フィルム

何度も歌詞を見て泣いた。

今は本当に苦しい。
でも私にもこれから声を上げて飛び上がるほどに嬉しいことが待っているんだ。

源さんもこうやって頑張ってきて今があるんだ。
そう思ったら勇気が湧いてきた。


私の手術の前に4件の移植があった。

みんなの元に赤ちゃんが来てくれますように。
私のような悲しい思いをする人はいませんように。

そう祈ってた。


13:30 オペ室へ

やっぱりアイドル曲がかかってた(エビ中?)

お別れの時間が近づくとやっぱり寂しくなって泣いてしまった。
手術台に上がっても涙が溢れる。

でも先生が来てあっという間に麻酔で寝てしまった。
いつも数字を数えるんだけど、どうしても4から先を数えられない。
私がもう少しお酒に強かったら5も数えられるのかな?
なんて思ったのは麻酔から覚めてしばらく経ってから。


14:30 麻酔から覚める

1時間くらい寝ていたらしい。
なんか変な夢を見ていた気がする。
吐き気はない。少し下腹痛はある。出血している感覚もある。

夢から覚めてそこにあったのは現実。

もうここにいないんだ。
ひとりになっちゃったんだ。

そう思ったらやっぱり泣いた。

笑顔で見送るなんて出来なかった。


出てきた赤ちゃんは私が麻酔から覚めるより前に検体回収業者の方が来たので持って行ってしまったそう。
でも看護師さんが写真に撮ってくれていたので見せてくれた。
まだ小さかったから分かりにくかったけど、説明もしてくれたので満足した。


15:00 ナースコール

もともと15時くらいには帰れると聞いていたので旦那にお迎えをお願いしていた。
病院前に着いたと連絡があったので、ナースコールで看護師さんを呼ぶ。

迎えが来たので帰ってもいいですか?と聞くと
麻酔から覚めて2時間くらいは休んでもらおうと思ってたけど、まずトイレに行ってみようと提案される。

ベッドから起きて立ってみる。
酔っ払いのような状態だったけどなんとか歩ける。

トイレへ行ってはかされた紙パンツを下ろすと赤い出血がまあまああった。
あーそっか。そうだよね。
まだ半分ぼーっとした状態で用を足し、看護師さんに付き添ってもらいながら部屋に戻った。


15:15 点滴抜去と帰宅

自分ではほぼ麻酔から覚めていると思ったので点滴の針を抜いてもらった。

その時の看護師さんが
「こういうことはたまにあるんだけどね、みんなまた妊娠してるから大丈夫。」
「あんまりクヨクヨ長引かせたらダメだよ。今日は泣いて、また明日から頑張っていこうね。」
そう言ってくれた。

あとは薬の説明もあった。
ちゃんと聞いたけど、とにかく早く帰りたかった。
旦那に会いたかった。

先に会計は済ませていたのでそのまま病院を後にした。

ちなみに費用は保険がきいて4万円。
多分、一部自費になった血液検査が高かったんだと思う。



大好きな旦那の元へ早く行って、今日あった事や考えた事を全部話して、抱きしめてもらいたい!

そんな気持ちで病院を出ました。






手術からまだ3日しか経っていないけれど、少しずつ前を向き始めました。
お腹の子がネガティブだった気持ちも少し持って行ってくれたような気がする。

忘れることはない。目を背けるわけでもない。
この辛い出来事と共に歩む。

また大切なことをnoteで教えてもらいました。


術後のこと、前を向こうと思えたきっかけ、自分なりに区切りをつけられた出来事などここで記録として残させてもらったら、
もう暗い内容は終わりにします!

看護師さんも言ってたけど
ずっとメソメソしたママはきっと嫌だもんね、?


たくさんの方にコメントをいただき、ありがとうございました。
本当に励みになりました。
少しお時間いただきましたが、1つ1つにお礼とお返事書かせてもらいますのでよろしくお願いします。


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