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短歌

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自作の折々に詠んだ歌を載せています
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#短歌

友と離れ独り淋しく暮らす身に
         たまの便りの嬉しさいかばかり

わいわい
3年前
4

春めいて桜散る頃菜種梅雨
        
       空の翳りに心おどろく

わいわい
3年前
5

突然にいのちを断ちし友を知り
        ちから及ばぬ我が身のくやしさ

わいわい
3年前
4

冬の夜

刻まれし時計の音の大きさに          驚きし我を誰ぞなぐさむ 夜更けてひとり起き…

わいわい
3年前
6

虫喰いの痕はみごとなレース柄
    頭(こうべ)は桜履(くつ)はタンポポ

わいわい
3年前
7

母さんの散歩に行きしお土産は
          帽子に載せたひとひらの花

わいわい
3年前
10

慣れぬ手で編み始めしセーターの           ぬくもり感じ針を運ばん

やまい癒え退院の日を迎えたる
         友の門出をうれしく送らん

わいわい
3年前
8

出張

待ちわびて少しく唇尖らせし         わが頬にさす風は冷たし 羽田より今着きしとの…

わいわい
3年前
7

君が腕に抱かれて眠りしこの夜を
        我は忘れん君も忘れん

君の後を我も共に歩まんと
        誓いしことば胸に刻みおり

わいわい
3年前
10

半月を見上げる人を眺むれば
         おのづと見えし明き弦月

わいわい
3年前
15

まどろみて目覚めし宵に夢叶い
           君の優しき眼差しに逢う

待ち侘びてなお待ち望む彼の人の
           声のみぞ走る心哀しき

眠れぬ夜ふと横に臥しおる君をみて
            明けくる空を憎くぞ思う

わいわい
3年前
6

君は今何をしているかと想いつつ 
         ダイヤルまわす指さき躍らん

刻まれし時計の音の大きさに
         驚きし我を誰ぞながさむ

夜更けて一人起きつる冬の日の
          寒さ身にしむ歌を詠みつも

わいわい
3年前
7

着物着て慣れぬ足元気にしつつ         自ずと心ゆかしくなりけり 炉開きの床を飾りししらたまの          つぼみの固さ冬の来たらん シュンシュンと湯のたぎる音部屋に満ち            茶の心得を我に説く母