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プロが教える建設業許可の取り方のコツ1 最初にこれを必ずやってください

なぜ許可を取るのか?許可を取る目的・理由を他の人に説明できるようにしておきましょう

建設業許可の取り方というと、許可の条件や、どういう風に書類を作ったりなどがメインで語られがちです。確かにそういったものも大事です。わからないと手続きを進めていけませんので。

でも、私はそれらの前にもっと大事なものがあると思っています。それが、許可を取る目的や理由を他の人に説明できるようにしておく ということです。

建設業許可を取りたいと言っても、
・元請から言われている
・大きな工事が取れそうだが許可がないと契約できない
・入札に参加するためにまず許可を取らないといけない
・技能実習生の受け入れのために許可が必要

など取りたい理由は各会社によって違うと思います。

一口に建設業許可を取ると言っても、
・どんな業種の許可を取るのか?
・誰の経験や資格を使って許可を取るのか?
など、建設業許可をどのような形で取るかも各会社によって違います。

色々選択肢がある中で、どのような形で許可を取るのが良いのか?

これは、許可を取る目的によって違ってきます。目的を達成できないような形で許可を取ってしまうと、改めて業種を追加しなければいけなくなったりするなど、支障が出てくる場合があります。

だからこそ、最初に許可を取る目的をしっかりと決めないといけないわけですね。

私は、建設業許可を取りたいという相談をいただいたときに、最初に必ず、「どんな工事をするために許可が必要なんですか?」「どうして許可が欲しいんですか?」などと聞いています。

これをよく確認しないまま、許可の条件を満たしているかを確認したり、必要書類を説明しても、全く的はずれなところに突き進んでしまう可能性があるからです。

建設業許可を取ろうとしたときに、一度もほかの誰かに相談せずに、許可を取る方はまずいないと思います。自社でやるのは大変だと思えば、行政書士などに相談するでしょうし、自社でやるにしても、一度は役所の窓口に相談することになると思います。

ただ、相談したときに、何のために許可を取るのか?を確認してくれない所も多いと思いますよ。許可を取りたいという人に、許可を取る条件や手続きに必要な書類は説明してくれるけど、どんな形で許可を取ったらよいか?まで真剣に考えてくれるところって少数派なんじゃないかと思います。

だからこそ、聞かれなくても自分から許可を取る目的を説明できるようになっておく必要があるわけです。これをするために許可が必要なんですと、ちゃんと伝えられれば、「では、こういう風にしたらよいのではないですか?」と相手から、より良いアドバイスを得られる確率が上がるはずです。

目的や理由を説明するときはできるだけ詳しく

目的や理由を説明するときですが、できるだけ詳しく説明するように意識してみるとよいのではないかと思います。話が長くなってしまうとか、うまく話をまとめられないとかはあまり気にしなくてよいです。

話が長くなってしまうよりも、情報不足で、適切なアドバイスを得られないことを心配したほうが良いでしょう。

例えば、以下のような伝え方だと、適切な回答を得られない可能性が高いと思います。

例.トンネルやダムなど土木系の防水工事を扱う業者さんの場合
「防水工事をしているのですが、建設業許可が必要なんです」

建設業許可は、29業種存在し、取り扱う工事によって取るべき許可業種が変わってきます。防水工事という許可業種が存在しますので、防水工事をやるために許可が必要と伝えれば、相談先には、防水工事の許可を取れば良いんだなと伝わるような気がしますが、この例の場合、落とし穴があります。

法律上、土木工作物の防水工事は、とび・土工・コンクリート工事に該当するのです。ということは、防水工事を取っても目的を達成できない危険があります。

相談先にある程度経験があれば、防水工事という言葉だけで、防水工事の許可を取れば良いんだなとすぐに判断したりしませんが、経験不足だと、防水工事の許可が必要だと思って準備を進めていたら、実は違っていて、余計な時間がかかったり、取らなくてはいけない許可を取っていなかったみたいなことが起こりえるわけです。

こういうミスを防ぐために、どのような工事現場で、どのような工事をするために許可が必要なんだと伝えてみるとよいのではないかと思います。

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