M目覚め

引退間近のMです。数年前、とある方にお仕えして、自らの限界を感じ、もう奴隷として女性にお仕えするは無理だと、きちんとした主従は諦めました。

M男の場合、暇、お金、それなりのスキルが必要だと思いますが、私には、どれも無しと感じてしまったからです。

しかし、捨てる神あればなんとかで、知り合いのM女性の方に誘われ、たまに彼女より責めを頂けるようになりましたし、自称Sの女王様と仰る実はノーマルの女性に遊んで頂けるようにもなりました。

この年齢、環境を考えると大変幸せなことだと思います。

思えば、自身Mとして自覚してから45年以上、色々あったなと思い、少し自分の過去を振り返ってみたいなと思い、書いてみます。

私のSMとの出会いは、中学1年の時だったと思います。

同級生から、SM雑誌を見せられたのが、切欠です。

この同級生は、お互いの祖父が親友関係で、近所に住んでました。以前は、遠くに住んでましたが、両親の離婚で実家に戻り、同じ中学に通うようになりました。 

彼の家は、1階が住まい、2階が、アパートになっていて、アパートの住人の大学生から貰ったSM雑誌でした。

私には、縛られている女性のグラビアが、衝撃的に美しいと感じグラビア、その他掲載小説など穴が空くほど見ましたね。

ちょうど同じ時期、住人大学生の方に、海外のブルーフィルム、外国人の無修正のエロ8ミリフィルムですが、見せてもらいましたし、違う同級生から、中年女性、男性、男性の3Pの無修正写真、こちらは、印刷とかではない本物の写真でした。初めて女性器を見たのは、この時でした。しかし、どちらもSM雑誌にはあもとにもといった感じだったと記憶しています。

その後私は、どうにも我慢出来ず、自転車で遠くの小さな本屋さんに出掛けSM雑誌を買い求め読み漁ってました。

そして、気付いてしまいました。私は、常に責められてる女性に感情移入していると。自分はMだと自覚しました。

そう言えば、私の家は、小さな会社を経営していて、住み込みの方が何人かいました。

小学1年の頃からよく、離れにあった彼らの部屋に忍び込んでました。目的は、エロ本でした。流石にSM雑誌はありませんでしたが、毒々しいエロ本の宝庫で、やはりよく見いってました。

内容は、どれも全く覚えてませんが、唯一の例外が、エロ漫画の一場面で、前後は全く記憶にありませんが、裸の女性が、正座して前屈みになり、頭を抱え守っている後ろには、鞭を振りかざした男といった漫画の1シーンで、それから、私は、彼らの玩具になりました、といった一言がありました。それのみを鮮明に覚えていることを思い出し、多分生まれた時から、マゾだっんだと衝撃を覚えた記憶があります。

とは言え、当時SMは、大変マイナーな世界で、その言葉さえ知らない人が、殆どといった時代で、他人に話すなどもっての他、自分には遠い世界といった感覚だったと思います。

それでも、SMの魅力に取りつかれた私は、毎月SM雑誌を買い求め、小説を読みM女性に感情移入し身を震わせてました。

また雑誌のなかの4ページだけでしたが、女性が、男性を責める写真が掲載されてまして、それは私の宝物になりました。 

当時、女王様フォトが掲載されていたのは、SMコレクターとSMセレクトといった2誌で、どちらか気に入った女王様フォトの方を欠かさず購入していました。

本当に夢の世界で、大変憧れました。 しかし冷静に当時の環境を考えると、自分が女性より責めを頂けるなどとは想像出来ないなような時代で、夢のまた夢と考えてました。

こうして私は、自分がMであることに気付きましたが、現実にSMが出来るなどとは、全く考えられない時代でもありました。

しかし、思いもよらぬ形で、私はSMを経験してしまいます。

次は、そのおはなしを。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?