クルマ止めポールに擦っちゃった時、慌てて余計なことや無駄なことをしないよう、一番最初にやるべきたった一つの対処法
ハンドルを切っている時に起きやすい出来事。
ガリガリガリ・・・
「あ!」っと気付いた時にはもう遅い。
何かの不注意でやってしまうことってあります涙
どんな眠気も一発で吹っ飛ぶ。
それが「ガリキズ」です。
ぶつけてしまったらショックなのは分かります。
ぶつけた箇所を目の当たりにすればさらにショックなのも分かります。
ぶつけた=研磨剤(コンパウンド)で研磨しなきゃ!
こう考えたくなる気持ち、よく分かります。
湯気が立つほどに沸騰寸前な感情と戦っているところに冷水をぶっ掛けるようで申し訳ないのですが、、、
断言させて頂きます。
その判断を下すまでのプロセスは100%間違えています。
軽くパニックに陥っているとも言える精神状態
正しいのかよく分からない知識
見ただけで判断できるという間違った思い込み
このnote記事を見ているあなたをけなしたくて言っている訳ではありません。問題を解決したいがために僕が悪者になる覚悟で言っています。
でもそんなはずないって自信を持って断言できますか?
質問させて頂きます。
その症状、研磨剤(コンパウンド)で削らないといけないほどのキズであるとどうやって判断しましたか?
おそらく返ってくる答えは
それが「見ただけで判断できるという間違った思い込み」であるということを解説します。
そして最終的に研磨剤(コンパウンド)で削らなければならないという結論が導き出されるとしても、
「まず最初にやるべきこと」
というのがあります。
それも併せて解説していきます。
クルマ止めのポールってどんなもの?
と聞かれることは少ないですがよく分からない人もいるかもしれないので、まずはそこからやっていきます。
ここにクルマを止めないでね
ここから先はクルマは立ち入れませんよ
万が一クルマが突っ込んでも被害が最小限になるように
こうした理由から設置されているのがクルマ止めポールだと僕は解釈しています。(違ってたらゴメンね)
柔らかいポールならぶつけてもまだクルマのダメージは少ないですが、固いポールともなると気付くのが遅かったり勢いよくいけば相当なダメージを受けることもあります。
僕自身、免許を取得して22年経ちましたが、その中で一回だけ金属製のクルマ止めポールにぶつけてしまったことがあります。(仕事で使っていたクルマ)
ようは偉そうに他人のことは言えないということです。
だからこそやっちゃったときの気持ちがよく分かります。
と良いように解釈して下さい。
まず最初にやるべきこと
僕から提案することは、
まずは汚れを落としてみませんか?
研磨するかどうかはその仕上がりを見てから考えましょう。
ということです。
そうは言っても色々と反論したいこともあるでしょう。
仰りたいことすごくよく分かります。
普通に考えればその通りです。
ガリキズに対しての新解釈について
色々と反論したいことがあることは重々承知した上で繰り返しになりますが、
まずは汚れを落としてみませんか?
研磨するかどうかはその仕上がりを見てから考えましょう。
実はそこには新たな解釈が入っています。
そのガリキズによって出来た症状は
キズのように見える汚れ
本物のキズ
この2つのどちらか、もしくは複合して起きているという解釈です。
実例
まずは実際に施工したビフォーアフターを見ていきましょう。
これらは全てポリッシャーなどの機械を使わず、手で仕上げたものです。
誰にでも簡単に短時間でできます。
洗車なんか一回もやったことが無くても、女性でも、子供でも、お年寄りでも、無理なく安心して取り組めるのが売りでもあります。
実例写真1
僕の知り合いの会社の社用車です。
フェンダーのチリがズレてしまっているので、あきらかにぶつけた症状です。また黄色い塗料が付いているのでおそらくクルマ止めのポールにぶつけたのだと思います。
何事もなかったかのように仕上がったということは、症状は「キズのように見える汚れ」が主だったと言えます。
実例写真2
これも僕の知り合いの会社の社用車です。
場所的に助手席に人が乗り降りする際に靴のかかとが当たってこびり付いたゴムの汚れかもしれません。
ただ、施工後にも残ったキズがかなり深いのでどこかでぶつけた可能性も否めないです。
落とせた黒い症状は「キズのように見える汚れ」であり、残ったキズは「本物のキズ」かつ深いキズだったと言えます。
実例写真3
某大手警備会社で運用されていた三輪スクーターです。
ガムテープなのか何かにぶつけてこびり付いたものなのか、何だかよく分からない症状でした。あきらかに深いキズはどうにもなりませんが、ここまでキレイになっています。
何が汚れで何がキズなのか、分かりやすいですね。
実例写真4
女性のお客様から送られてきた写真です。
黄色いクルマ止めポールに擦ってしまったということでしたが、黄色い塗料は全て落ち、おそらくキズもあったのだと思いますが隠れてしまっています。
ここまでキレイになるとわざわざ板金塗装屋さんに持っていく必要性すらないかも?という判断すら変わってきます。
実例写真5
僕の友達のクルマです。
前オーナーさんがどこかにぶつけたキズとのこと。
ぱっと見では全て「本物のキズ」に見えますが、実際に施工してみると「キズのように見える汚れ」だったということもよくあることです。
施工後にも残ったキズは、本物のキズであり、深いキズでもあります。
施工してもいないのに判断するのは早計ということがよく分かります。
「キズのように見える汚れ」と「本物のキズ」という解釈について
クルマ止めポールにぶつけたということは、それなりに強い衝撃が加わりながら擦れることで摩擦熱が生じています。
その結果、クルマ止めポールの塗料がクルマにこびり付きます。
衝撃が加わりながらこびり付いた塗料は「キズのように見える」こととなります。
しかし、その付着した塗料はクルマの塗料の上に乗っかっているだけに過ぎず、癒着している訳でも何でもありません。(そこまでの摩擦熱には至らないと思われる)
またクルマ止めポールの塗料の分子は、衝撃による変形と摩擦熱で壊れ気味なのではないかとも思います。
だから簡単に落とせます。
そこから「落とせるからこそ汚れ」であるという、結果論による解釈をします。
これが「キズのように見える汚れ」です。
ただし、クルマ止めポールに擦っている訳ですから衝撃が加わっているのは紛れもない事実です。
なので「キズのように見える汚れ」の下に「本物のキズ」が隠れていると考えます。
落とせる汚れはまずは落とし切ってみる。
判断はそれから。
これって歯医者さんが虫歯かどうかを判断するのと同じだと思いませんか?
歯磨きでは落とし切れない症状は、歯磨きしてから確認するということです。歯も磨かない内からドリルで削ろうとする歯医者さんはいません。
さきほどお伝えしました
その判断を下すまでのプロセスは100%間違えています
見ただけで判断できるという間違った思い込み
なぜ僕がこんな風にぶった切ったのか、これでよく分かって頂けたかと思います。
すべては結果論で判断するものです。
やってみないことにはその判断を確定することは出来ません。
もし施工する前に見ただけで間違いのない判断が出来ると豪語するのであれば、その方は何も分かっていないか人間ではないのどちらかです。
いくら問題を解決するためだと言っても、失礼な物言いになってしまったこと、大変申し訳ございませんでした。
施工動画
ここで写真や解説だけでなく、実際の施工の様子を見て頂こうと思います。
僕の知り合いのマツダCX-30です。
運転席側のフロントフェンダー上部についたキズのように見える汚れ。
運転中にここに何かがぶつかったのだとしたら木の枝などが考えられます。
駐車中に付いたのであれば、買い物かごなどが当たったのかもしれません。
もしかしたら小さい自転車のハンドルグリップのゴムなどが当たったのかもしれません。
いずれにしろ原因が何であれ、汚れかキズのどちらかだということです。
染み(劣化)であるとは症状の形状的に考えにくいなと思います。
この動画ではマイティ3を使用しております。
マイティ3は洗車用品です。
塗装をいたずらに削ってしまうことなく、ここまでキレイになるのであれば、とりあえずやってみる価値はあります。
洗車はおろか研磨という手法でさえも対処しきれないこと
クルマ止めポールにぶつけた時に限りませんが、
凹みは洗車でも研磨でも対処不可能です
なぜこんな当たり前のことをわざわざ言うかというと、
というお問い合わせが年に1回くらいあるからです。
もしマイティ3を塗るだけで凹みまで直るとしたら、世界中の板金塗装屋さんから僕は命を狙われるのではないかとさえ思います。
そんな物理法則を無視したような魔法は存在しません。
顔面を思いっきりぶんなぐって出来た青タンに軟膏を塗っただけで元通りに治っちゃうなんてことはあり得ないでしょ?
それと同じです。
洗車という手法では対処できないこと
ぶつけた時の凹みまで直せるかという質問まではいかなくても、
という質問はよく頂きます。
答えにくい質問ではあるんですが、
爪が引っかかるほどキズが深かったら、洗車でキズを隠すのは不可能です
こうなったらもう研磨するしかありません。
施工前の見た目からキズが隠れるか隠れないかを判断するというのは非常に難しいことです。
なので僕は
マイティ3で隠せないほどのキズは
洗車という手法において深いキズと言える
このように考え、判断しています。
僕が安易に研磨を選択しない理由
研磨は色々とリスクが付きまとうからです。
塗装を削ってしまったら元には戻らないリスク
塗装を削り過ぎてしまうリスク
使う道具、やり方、それら次第では磨きキズが付いてしまい上手く仕上がらないというリスク
それに洗車すら大変と感じる様々な制限がある中でのやりくりを僕はしています。
おそらくほとんどの方が僕と同じような状況だと思います。
電源が必要
水道設備が必要
騒音が結構キツい
砂ぼこりが飛んでこないガレージなどの空間を用意するのが難しい
塗装、症状、ポリッシャー、バフ、研磨剤、これらに相性があり試行錯誤が難しい
なにより道具を揃えるのに結構お金が掛かる
ここまでの解説をご覧になっていれば当然行き着く答えとして、
最初から難しいこと(研磨)に取り組む必要性はない
ということです。
まずは簡単な取り組み(洗車)から行いましょう。
その仕上がりを見て、必要に応じて難しいこと(研磨)を検討したら良いです。
どうしても研磨したいとなった場合、僕からの提案があります。
僕自身が自分のクルマに研磨が必要だと感じたらどう考え行動するか。
研磨を専門にしている業者さんに全部お任せします。
餅は餅屋。
無理に全てを自分でやる必要性はありません。
自分でやりたいという人はそれはそれでアリです。
楽しんで取り組んでみてください。
慌てて余計なこと無駄なことをしないよう、一番最初にやるべきたった一つの対処法
さきほど「キズのように見える汚れ」は簡単に落とせるとお伝えしました。
ですが、衝撃と熱により、爪で引っ掻いた程度では取れないほどに固着しています。
雨に打たせて流そうとしても、シャンプー洗車したとしても、ファイバークロスで拭いたとしても、そう簡単には落ちないのが今回の「キズのように見える汚れ」です。
洗車という手段で対応できる汚れの中では非常に落としにくい汚れだということです。
ではどのようにしたら簡単に落とせるのか?
「キズのように見える汚れ」を落とすのにも、「本物のキズ」を隠すのにも、僕はマイティ3を使っています。
そして同時に、次の洗車を楽にしてくれるフッ素系樹脂による撥水の保護膜(犠牲膜)も与えてくれます。
つまり、マイティ3だけで対処できてしまうということです。
便利だから馬鹿の一つ覚えでこれを使うんです。