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【デレマス雑談】クラリスさんをスカウトする前のことについて妄想してみよう

0.はじめに

 先日、アイドルマスターシンデレラガールズに登場する「クラリス」というアイドルについて熱く語らせていただいた。どうやらいくらかのクラリスPのもとに届いたようで、反応も上々だったようでうれしい。まだ読んでいない方、また読みたくなった方は、下記のリンクから読んでみてほしい。

 さて、今回はクラリスさんの「過去」について少し妄想を働かせてみたいと思う。というのも先日ツイッター上で何人かのクラリスPが「モバマスのクラリスさんって神戸のエリアボスとして登場していたけど、既に神戸でアイドルとして活動していたのだろうか」などと考察しているのを見かけたことから、自分もその考察に混ざってみようと思ったからである。

1.モバマスでのクラリスさん初登場時について

 前述のとおり、クラリスさんはモバマスの「お仕事」の「神戸エリア」のエリアボスアイドルであった。
 これがどういうことか説明すると、モバマスとは本来スタミナを消費して「お仕事」をぽちぽちタップして進めていき、特定の地点まで達するとエリアボスというアイドルとライブバトル(具体的にどのように戦っているかは不明だが、両者のパフォーマンスに対する観客からの投票方式による対決あたりだろうか)を行い、エリアを踏破することでそのエリアボスのアイドルをスカウトする(エリアボスのアイドルのレアカードがもらえる)ことができるようになっているゲームであった。前川みくが「原宿のボス猫」とたまに呼ばれる所以もこれにある(最初に「お仕事」を行えるのが原宿エリアで、そこのボスがみくにゃんだった)。ただ、実際のところモバマスではほぼ毎日、何らかのイベントが開催されていたので、ある程度ゲームとして成熟してからモバマスを始めた人は、あまりこの「お仕事」を進めていなかったかもしれない。
 話をクラリスさんに戻そう。繰り返すが、クラリスさんはこの「お仕事」の「神戸エリア」のエリアボスのアイドルとして初登場している。クラリスさんの出身地は兵庫県なので神戸で活動していることは特におかしくない(実際は、出身地とはまったく異なるエリアを担当しているアイドルも結構いる)。となると、クラリスさんはモバマスPがスカウトする以前から神戸でアイドルとして活動していたのではないか、となるわけである。

神戸エリアのボスだったクラリスさん。特訓後(右)も修道服のアレンジっぽい衣装
クラリスさんまとめサイト「クラリス伝導局」より引用させていただいた、エリアボスとしての クラリスさんの発言集。すでにアイドルであるという自覚はあるように読み取れる。

2.モバマス時空でのクラリスさんは、神戸でどのような活動をしていたのか(考察)

 クラリスさんがアイドルになったきっかけというのはいろいろ複合的な理由があるのだが、おそらく一番のきっかけは「教会の財政難を救うためにお金を稼ぐ必要がある」という喫緊の課題を解決するために、という面があった。クラリスさんには神秘的な容姿もさることながら、最大の武器である「歌」があるため、アイドル戦国時代と化しているアイマス世界において「歌」を使って、ブーム真っただ中の「アイドル」になってお金を稼ぐ、という発想に至ることには無理は生じないと思う。
 では、どのような形で、神戸でアイドル活動をしていたのだろうか。そして、その後なぜモバマスPにプロデュースされることを望んだのか。これについては、いくつかの説を挙げることができると思うので、以下に思いついた説を書き連ねる。

(1)セルフプロデュース説

 筆者がこの話題に食いついたとき、最初に提唱した説である。とはいえセルフプロデュースといっても、アイマスDSの桜井夢子のように本格的にアイドルとして活動するレベルではなく、どちらかというとストリートミュージシャンに近い素朴なレベルの活動であった可能性が高いのでは、と考える。
 たとえば神戸の繁華街で歌うストリートミュージシャンを見かけたクラリスさんが「路上で歌を歌うことでお金を稼ぐことができる」と考え、ストリートでアイドル的な活動を始め、その歌声で地元ではそれなりの人気になっていた…とは考えられないだろうか。

 実際のところ、現実世界でストリートミュージシャンをやっても1時間で稼げる金額など微々たるもので、たいていはふつうにアルバイトをした方が稼げるかもしれないような状況になるだろう。ただ、一方で本当に実力のある(そしてその実力を見出してもらえるだけの運もある)一握りのミュージシャンは、ストリートからメジャーシーンへ成り上がっていくこともある(最も有名な例だと「ゆず」あたりか)。クラリスさんの場合も、ストリートを主戦場としたローカルアイドル(ロコドル)であって、既に地元においてはそれなりに評価されていてまずまずの収入を得ることができるレベルにまでなっていたがさすがに頭打ちになり、教会の財政状況を立て直すにはまだまだ足りなかった。しかし、その才能と能力をモバマスPに見出されてスカウトされ、メジャーなアイドルになったことで十分な収入を得ることができ、ようやく教会の財政状況を立て直せるレベルにまで支援できた…というように考えることはできないだろうか。

セルフプロデュースにも関わらず業界トップクラスの音楽プロデューサーである武田蒼一氏に一目置かれるところまで上り詰めた桜井夢子さん。なおその後どうなったかは「アイマスDS」の秋月涼シナリオをプレイして確認してみてほしい。

(2)身近な人がプロデュース的なことをしていた節

 次に提唱するのが、クラリスさんの身近な人がプロデューサー的な活動をして支援してくれていた、という説である。クラリスさん自身の活動内容は上記(1)のセルフプロデュース説と似たようなものになると思われるのだが、その活動を行うにあたり、たとえば活動場所の手配であったり、地元のイベントへのブッキングだったり、あるいは衣装を用意するなどの裏方的な業務を行っていた人物がいた、という部分が追加される。ただ、その人物は芸能事務所の人間ではなく、身近な人…たとえば教会の神父やマザーが慣れないながらも支援していたとか、クラリスさんの友人などが協力してバックアップしていたとか、よりドラマチックにするなら幼馴染などが素人ながらプロデューサーの真似事をしていたとか…いろいろと考えることができる。
 そのような状況でかろうじてロコドルとしてそれなりの活動はできていたが、さすがに地元での活動だけでは限界があるのでは…となっていたところに、モバマスPにスカウトされ、これからは本職の人に任せようと引き継がれた、と考えると、比較的不自然ではないと思う。やや「ウマ娘 シンデレラグレイ」でオグリキャップが笠松から中央トレセンへ移籍するときの経緯に似ている気がするが、実際ローカルからメジャーへ、という流れという点では共通している。なんならモバマスPが神父さん等と旧知の仲で、「彼が本職のプロデューサーになっているのなら任せられる」と引き継ぐという展開でもいいかもしれない。あるいはこの説をもとに、よりドラマチックにするなら、先に挙げた幼馴染の素人Pがやがて成長してモバマスPの事務所に就職し、再びクラリスさんを「今度は本職として」プロデュースする…などという展開にするのも、なかなか熱いものがあると思う。…やはりシンデレラグレイになってしまうな。

オグリキャップに対する笠松でのキタハラ的な存在が、クラリスさんにもいたかもしれない

(3)あまりよくない筋の事務所に仕方なく所属していた説

 仮に本職のプロデューサーがついていて、クラリスさんが芸能事務所に既に所属していたとすると、義理堅い性格のクラリスさんがわざわざ別の事務所に移籍することになるため、相当な理由が必要になるだろう。この場合に考えられるのは、最初に所属していた事務所やプロデューサーがあまり質の良くないタイプだった、という可能性である。たとえば梅木音葉さんの元所属事務所が彼女の「絶対音感」にしか関心を寄せていなかったように、クラリスさんが神戸で所属していた事務所(またはプロデューサー)も、クラリスさんの「歌声」にしか関心を寄せておらず、あまりクラリスさんの意向に沿ったような活動をさせていなかったのではないか。あるいはこれに加えて、仕事量の割にギャラの支払いが悪かったとか、聖職者としては見過ごせないようなあくどいことを元プロデューサー等がやっていたのを見てしまった、などもあるかもしれない。
 いずれにせよ、この説の場合のクラリスさんは「ほかに頼れるところもないので仕方なく」当該事務所に所属してアイドル活動をしていたがかなり不満が溜まっており、アイドル活動を続けること自体に迷っていた。そんなときに「自分の本質をきちんと見てくれる」モバマスPに出会ったことで、移籍を決意した、という形になるだろうか。いまいち救いがないようにも感じられるが、芸能界という魔境では、善人をだましてうまい汁をすするような悪党も少なくないだろう。そういう輩にクラリスさんのような善人は騙されてしまう可能性がある、という点で、とりあえず説の一つとして挙げておく。しかしクラリスさんに見限られるほどの事務所やプロデューサーとなると、よほどダメな悪党連中であるということになるな…。

3.デレステでのクラリスさんとの出会いについて

 次に、デレステの個人コミュ(メモリアルコミュ)におけるクラリスさんとデレステPとの出会いについて振り返る。ただ、モバマスとデレステは同じ「シンデレラガールズ」のゲームでありながら、設定等に微妙に差異があるため(アイマスではよくあること)、あくまで上記1の各説との擦り合わせにあたっての補足的に扱う。
 下記のように、デレステでの個人コミュ1では、財政難で教会を利用できなくなってしまい(既に建物を差し押さえられている?)困っているクラリスさんに出会うところから始まる。

教会が使えないため、バラ園で聖歌隊の子どもたちと歌っていた

 その後、「このままでは建物を売り払う必要がある」と不安げに語るクラリスさん。自分が何か仕事をしてお金を稼がねば…と考えているところに、デレステPは「歌声を生かしてアイドルにならないか」と提案する。

つまりこの時点ではまだ「アイドル」という選択肢すら思いついていなかったらしい

 突然の提案に戸惑うクラリスさんではあるが、覚悟を決めてアイドルになるという道を選んだところでコミュ1は終わる。

歌を愛する者として、歌で戦うことを覚悟したクラリスさん

 …むう、そもそもアイドルになるという選択肢すら、デレステPから提案されなかったら思い浮かんでなかったっぽいので、前述の「モバマス時空でのクラリスさん」での考察のどれにも当てはまらないなコレ。これではパラレル時空として処理するしかないようなので、デレステ時空をモバマス時空に繋げるのは無理ということで考察おわる!

4.おわりに

 以上のように、デレステ時空では割とあっさりとアイドルになってしまっていたが、モバマス時空ではクラリスさんが現在のプロデューサーのもとで本格的にアイドルとして活動するようになるまでの経緯については、それなりのドラマがあった可能性が高い。
 贅沢を言えば、モバマスの「シンデレラヒストリー」でこのあたりのことについて公式から語ってほしかったのだが、モバマスのサービス終了に伴いその機会もなくなってしまった。また、モバマスのサービス終了によってその他の膨大な数の資料にも触れることができなくなってしまうのはつくづく残念である。そのため、何らかの形でモバマスの資料を閲覧できる方法を用意してもらうか(メモリアルブック程度のものでも十分ありがたい)、あるいはデレステ等にモバマスの機能を移植する等の救済措置が行われると、考察班としては非常にうれしい。有志によるデータベース等もあるため、今後もある程度の情報は得ることができると思われるが、やはり一次ソースが失われることは寂しく感じる。
 話がモバマス終了に対する喪失感の方向にそれてしまった。とにかく、担当アイドルの過去やプロデューサーとの出会いなどについて様々な情報・状況をもとに考察…というより妄想をするのはなかなか面白い。担当アイドルについて掘り下げるいいきっかけにもなると思うので、頭の体操的にみなさんもぜひやってみてほしい。そしてその内容をツイッターなどで呟いたり、思い切ってこのように文章にしたためてもいいかもしれない。

おまけ。筆者のクラリスさん艦隊

どっとはらい。

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