見出し画像

刈谷

刈谷。

小2だった自分が初めて自宅から祖母の家までひとりで旅したときに、通過点だった駅です。

小2の自分にとっては、「かりや」という響きだけ。

遠くへ引っ越してからはなかなか訪れないまま時が過ぎ、

「かりや」の漢字も知らないまま大人になりました。

祖父母のいる街まであと数駅、指折り数える電車の中の、幼い私。

不思議な感覚です。あの頃通りすぎただけの街で、

大人になった私は今日、ここでサッカーの試合を応援しています。

トンボは網につかまりながら、なにを考えているの。

ここが刈谷だろうが沖縄だろうが、きっとトンボには大したことではないでしょう。

吹く風が心地よくて、そこにつかまっているのかも。

きっとわたしもそうなんだ。

心地よい風にふかれていたいんだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?