見出し画像

(Movie)パラサイト 半地下の家族

今週は仕事を少なめに抑えてあるので、家に帰るのが早いです。
図書館も改装中なので入れず、映画を見ることにしました。
ということで、韓国映画の超有名作品パラサイト半地下の家族。以下あらすじ     



過去に度々事業に失敗、計画性も仕事もないが楽天的な父キム・ギテク。そんな甲斐性なしの夫に強くあたる母チュンスク。大学受験に落ち続け、若さも能力も持て余している息子ギウ。美大を目指すが上手くいかず、予備校に通うお金もない娘ギジョン… しがない内職で日々を繋ぐ彼らは、“ 半地下住宅”で 暮らす貧しい4人家族だ。

“半地下”の家は、暮らしにくい。窓を開ければ、路上で散布される消毒剤が入ってくる。電波が悪い。Wi-Fiも弱い。水圧が低いからトイレが家の一番高い位置に鎮座している。家族全員、ただただ“普通の暮らし”がしたい。
「僕の代わりに家庭教師をしないか?」受験経験は豊富だが学歴のないギウは、ある時、エリート大学生の友人から留学中の代打を頼まれる。“受験のプロ”のギウが向かった先は、IT企業の社長パク・ドンイク一家が暮らす高台の大豪邸だった——。

パク一家の心を掴んだギウは、続いて妹のギジョンを家庭教師として紹介する。更に、妹のギジョンはある仕掛けをしていき…“半地下住宅”で暮らすキム一家と、“ 高台の豪邸”で暮らすパク一家。この相反する2つの家族が交差した先に、想像を遥かに超える衝撃の光景が広がっていく——。

オフィシャルホームページより引用




貧乏人➡犯罪者というステレオタイプ的コネクション

突然ですが、最近SDGsめちゃめちゃ流行ってますよね。流行っているっていうのには少し含みがありますが。
個人的にSDGsが孕む大きな問題って環境問題に特化し過ぎている点だと思います。エコだとSDGsみたいな感じ。
貧困零も十分なSDGsトピックの一つです。むしろ1番とかじゃないかな。
人口が80億人を突破したニュースも記憶に新しい中で、貧困あるいは相対的貧困っていうのが大きなトピックになるんじゃないかと思います

本作品も半地下に住む貧しい家族が裕福な家庭の家に、あれよ、あれよと入り込み、自分の居場所を作っていく物語です。
そうすると欲が出て犯罪に手を染める。なんだか、貧乏人➡強欲や犯罪という嫌な因果律ができているような気がします。
だから、貧しい人達が犯罪を起こすっていうストーリーに苦手なんですよね。見てて心が痛むというか。

He looksではなくHe seems

貧しさを象徴するものって、何でしょうか。
みすぼらしい服、伸びきった髪、種々あると思いますが、このストーリーではにおいをフォーカスしています。
私達は映画を見ている限り、においについて何も思うことができません。だからこそ、映画の中では言語化したり、ボディランゲージで表現するしかありません。
裕福な社長が貧しい人間に対して感じるにおい、これがストーリーのキーワードになってくる点がすごく面白いなと思いました。
直接的に貧しいと言うわけでなく「切り干し大根のにおい」や「地下鉄のにおい」といった極めて具体化したフレーズで説明をする点がすごく印象的です。
そして、本人に悪気のないこのような一挙手一投足がヘイトを集めるんですよね。
においという身近なトピックを取り扱っているだけに人間の無意識的な悪(というか、悪と捉えるのも主観ですが)に主眼が置かれた後半のストーリーは.、前半のストーリーと大きな帰りがあって、非常に印象的でした。

受験戦争、もう負けそう(地獄先生より)

学歴社会って、韓国だと顕著なんですよね、日本より。
日本は学歴社会だなぁと感じたことはあんまりないのですが(自分が感じないだけかもしれません)、楽できる人を判断する人が少なくないのは事実だと思います。
でも、たかが18歳とか19歳で得た称号をいつまでも引きずるってなんだかしんどいなと思う見てて思うんですけどね。
本作でも主人公の娘と息子はとても頭が切れる、けど、受験に失敗しているからその能力は活かせず……メリットクラッシーって矛盾を孕む言葉で能力があっても、受験に失敗したら意味がないっていう。なんとも複雑な社会だなと思います。

そうすると、賢い犯罪者とかっていうものが生まれてしまうんじゃないかな。貧困と犯罪が結び付くのであればっていう仮定が前提にあるけれど。
人生って挑戦する機会が何回も何回もあればいいんだって思います。例えば大学受験で失敗したとするならば、大学院で違うところに行けばいいし。
もし学歴が高くない学校だったら資格を身につけて研鑽すればいいし。
農民の子は農民の時代は終わったんだけれども、一発逆転っていうのがないのは韓国社会の闇の部分なんじゃないかなと感じる場面が多々ありました。


感想としては、ヒヤヒヤハラハラする展開もありきの、先が読める展開もありきのハーフハーフって感じでした。
後半戦も、まさかその事態が予測できなかった!みたいな感じじゃなくて、あーそっちのルートねって方向でしたね。
というわけで、感動のキラキラマークは付けることができませんでした。大衆受けする映画ではあると思います。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?