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(Movie)マティアス&マキシム

2022年自分頑張ったご褒美として食洗機を買いました。
これのおかげでQOLが爆上がりしていく気がします。


さて、先日大学時代の友人と飲み会をしたのですが
もう本当にめちゃめちゃ面白かった。演劇サークルだったので、みんなエンタメが大好きなんですよね。
最近見た面白い本とか映画とかについて語り明かしたり(まあ半分以上は下世話な話でした)
その中でオススメしていただいたのが本作です。以下あらすじ
 

『マティアス&マキシム』は、“友情と恋”に揺れる2人の青年をえがく青春ラブストーリー。



主人公のマティアスとマキシムは30歳で幼馴染。



友人が撮る短編映画で男性同士のキスシーンを演じることになった二人は、その偶然のキスをきっかけに秘めていた互いへの気持ちに気づき始める。



婚約者のいるマティアスは、親友に芽生えた感情に戸惑いを隠せない。

一方、マキシムは友情が壊れてしまうことを恐れ、想いを告げずにオーストラリアへと旅立つ準備をしていた。



迫る別れの日を目前に、二人は抑えることのできない本当の想いを確かめようとするのだが──。

Genxyより引用




最近のアニメ語りすぎ問題

鬼滅の刃って面白いですよね。勧善懲悪が分かりやすい。
ただ、最近の映画とかアニメとかって、分かりやすすぎるんですよね。
授業論でも言われることなのですが、分かりやすいっていうのは複雑な認知構造をそれだけ単純化していることなので
すごく簡単に言うと、頭良くならないんですよね。

鬼滅の刃の話に戻すと、炭治郎くんは敵を倒すときにものすごくモノローグを多用します。
こういう気持ちです。今からこういうことやりますみたいな。
すると視聴者側が行間を読むという作業をしなくなります。
視聴者がみんな同じ解釈をするっていうところですかね。

Call me by your name(邦題君の名前で僕を呼んで)という映画しかり、フランス映画ってあんま喋らないんですよね。
だからすごく真剣に見る必要があって、頭を使います。だからこそ、面白い。

例えば、本作でいうとひたすら水泳をしているシーンって、明らかに悩んでますよね。
頭を冷やすという暗喩とか。走ってるシーンも何も考えたくないっていうのに、近い。
視聴者の想像力に委ねていくという映画が好きなので、本作はとても好印象でした。

結局、愛ってなんなん?

まぁ、色々あって待ってやすとマティアスとマキシムに愛が芽生えるのですが
それって愛なん?と疑問に思う点がありました。

それは失いそうになるから気づく愛ってやつですね。
あらすじにもあるようにマキシムはマティアスのこと好きかも?って思ったからオーストラリアに逃げちゃうんです。そしたらいなくなる事実を目前に愛に気づくという。

結構苦手なんです。失いそうになるから、本当の愛に気づいたみたいな。
いや、それまでに気づけよ!という気持ちと喪いたくないから愛って錯覚してるんじゃない?という気持ちに駆られます。

日頃から他人に感謝することとか、愛を感じることってすごく大事だと思うんです。
去る時に甘い言葉をたくさん並べてくる人とかも嫌い。今までそれで何度苦労したことか。
人が別れる時って無責任になれるんですよね、実現しなかった夢想について、いろいろ語ることができるというか。
例えば前の職場を退職する時も「これからあの大きな仕事を任せようと思ったのに!」みたいなことを、管理職に言われ、嘘ついてるなぁと思いました。
だからこそ、いなくなるから好きだって気づくっていうのはまやかしというか夢見というか……単なる友情の延長線上じゃないの?って思いました。


きっと監督もそこについて描こうとしていて、友情と愛情のギリギリのせめぎあいを描写したかったんだろうと思います。
これが男女の物語だったら、恋愛だろう!と結論づける(早合点のように思います)でしょうけど
男同士となると、とっても複雑。大切な友達と恋愛対象として好きな人ってどういう差があるんだろう?それを言語化できるか?論証できるか?その複雑さについて巧妙に描いている映画でした。


まぁ、人間って刹那とかタイミングとかが大事だから大きい感情を抱いた時に恋愛っていう蓋をしちゃうんだろうな。
主人公の年齢が近い映画ってトレースしやすいなとも感じました。


さて、愛について散々語ってきましたが「愛で学べることっていっぱいあるよね」と言われ「あー独占欲とか」って言ったら「最初にそれが出てくるのは相当こじらせてるよ」と言われて笑いました。以上です。


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