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中小企業診断士合格までの道のり~48歳からの挑戦


前回は私が中小企業診断士を目指したきっかけについて書きました。
最後は研究会に参画するために目指したというオチですが、周囲からはとても驚かれます。笑


2020年1月 いざ、教室へ!

私が受験校で選択したコースは1次2次ストレート合格パーフェクトコース(1.5年)です。ちなみに得意科目はナシ。言い換えれば、すべてが苦手科目の状態からのスタートです。

「ちょっと怖い雰囲気」
私が初めて教室に入った時の正直な感想です。
年齢は20代~70代。ベテラン受験生(いわゆる多年度生)もいれば、私と同じ初学者もいます。別に友達を作りに来たわけでもないし、これから始まる2時間半の講義に集中しようとダレモハナシカケルナモードに入ります。

双方向授業が特徴(この時はあまり理解していなかった)との説明を受けていましたが、さっそく先生から質問が飛んできます。
「ところで日本のGDPで最も大きな割合を占めるものは何でしょうか」
「質問の意味がよく分かりません」
大爆笑が起こります。
初日、開始10分ほどで全員と友達になってしまいました。

それからというもの、友達であり、ライバルであり。仲間といることが、最後までモチベーションの維持につながりました。
また、仲間といると、おすすめの書籍や問題集の情報もたくさん飛び交いますが、一つ二つはつまんだものの、結果的にはあまり活用しませんでした。
そもそも手先も性格も不器用ですので、まずは先生から言われることを完璧にこなすことを目標にしました。

一次試験対策

授業は講義を2回受けたら過去問演習。基本はずーっとこの繰り返しです。
市販のテキストも参考にしますが、あくまで復習・確認の程度。要はインプットとアウトプットを高速で回して、徹底的に叩き込みます。
毎週このサイクルを回しますので、ついていくのに必死です。
最初は科目ごとに2冊~3冊にもなる単語帳も作ったりしましたが、それだけ丁寧に作っている時間が勿体なかったと後から気づくことになります。
先生がおすすめしてくれた単語帳はポイントだけをまとめるものだったと思いますが、あれもこれもと私は作ることに夢中になってしまったのですね。

そして、迎えた初めての受験。2020年7月は4科目を受験しましたが、経済学・経済政策と経営法務はあと1問で敗退しました。

一番身に付いた勉強法

一次試験の結果は2勝2敗。一緒に受験した仲間の結果もさまざまでした。もちろん、4戦4勝や7勝一発通過の方もいらっしゃいましたが、私は悔しさはあれど、焦りなどは感じていなかったように思います。単語帳の使い方など、間違った努力をしていたことに気付いたからかも知れません。何よりも元々が1.5年の学習計画であり、50歳で診断士になることを目標にしていたので、この時点で大きな狂いはなかったのです。(50歳でというのは計算上そうなっただけで、我ながら分かりやすかったです。笑)

そして、学習から試験まで一連の流れを経験したことで、要領を得たためか、新たなやる気がみなぎっていました。しかも、2科目免除のアドバンテージがある。
「よし、来年はやってやるぞ」

そんな時、一次を一発通過した仲間が参考にといって、ノートを渡してくれました。
「これはすごい」
そこには過去問演習で間違えた、あるいは正解したけど理解不足というところが、簡潔にまとめられていました。

再現イメージ

私にはこれがはまりました。
結局、自宅学習はずーっと過去問マスター(同友館)をやっていました。全科目4周はしました。後はそれでも間違える問題、まだ怪しい問題がなくなるまでやり続けました。通勤時間は仲間のノートを参考に作ったノートでひたすら復習です。
そして、2021年のゴールデンウィークには過去問マスターを制覇していました。(何かのアニメみたいに、俺はカコモンマスターになるとか言いながらやっていました。馬鹿ですね。笑)

2021年8月。一次試験通過。無事に元の計画どおりとなりました。

二次試験対策

こちらもとにかく授業での教えを守ることに努めました。
が、実は過去問マスターを制覇した5月に他校の2次ステップアップ模試なるものを受けていました。二次対策の授業が本格的に始まる前だったと思います。これまた二次試験の知識もほぼないものですから、模試で記念受験をしてやろうという作戦でした。「始めてください」でいきなり問題用紙がピリピリ破かれていく光景にはさすがに驚きましたが。

授業では最初に解法マスターを叩き込まれます。まず何をして、どこを読んで、何を考えるのか。それをそれぞれ何分でするか。模試の記念受験のおかげでイメージが掴みやすかったのは良かったです。それでも、80分で出来るようになるには、そこそこ時間がかかりました。宿題といって、過去問を時間無制限で解いてから臨む授業もあるのですが、最初は5時間~7時間かかりました。
8月でこのような状況ですから、さすがに焦りました。しかし、ここは積小為大、守破離の精神。教わった解法を身につけるべく、解法マスターのレジュメを傍らに、こつこつと進めました。すると、徐々に注意すべき箇所、解答で押さえるべき箇所、問題や課題、経営者の意向が見えてくるようになりました。

私の通った受験校では、二次対策の授業もとことん過去問演習です。授業で取り上げたものは必ず2回は解きました。そして、協会のホームページで遡れる平成19年からのすべての問題をプリント。すべてを解答する時間はありませんので、設問読解、与件読解だけをして、解答骨子を作りました。
さらに、事例Ⅳについては必ず毎日すると決めました。授業で使ったプリントがぼろぼろになったので、最後は同友館の全知全ノウでA問題は解けるようになるまで繰り返し。B、C問題は後回しにしつつも、2回はしたと思います。
一次試験の勉強の時もそうでしたが、ここまで来ると散髪に行く時間さえも勿体なく感じるほどです。ついでに夢にまで事例が出てきます。笑
これまた、先の仲間に教わった時間管理アプリを利用していましたが、勉強時間は二次筆記試験までの1年10カ月で3000時間を超えました。飲み込みが悪いことは自覚していたので、勉強時間だけはかけると自ら言い聞かせていました。決して自慢にはなりませんが、これも必要な自己投資だったと思います。(間違っても自己犠牲なんて思ったら駄目ですよ。家族は十分犠牲になっていますけど)

二次口述試験

筆記試験を通過したと知った時は足が震えて止まりませんでした。嬉しさよりも驚きです。これは現実ですか?って、頬っぺたもつねってみました。いつ以来?
何を隠そう、筆記試験の翌日から来年に向けて、再び勉強を始めていました。ここで止まったらあかんと思いながら。そして、口述試験の受験票を受け取った瞬間から、受験した事例を毎日読み返し。読むたびに新たな発見がありました。さらに各受験校の口述対策セミナーをチェック、口述模試を3つこなして、本番に臨みました。

私見ですが、口述試験はまず良好なコミュニケーションが取れることが大事ではないでしょうか。
実際のコンサルの場のつもりで、
「本日は機会をいただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いします」で始まり、「本日は貴重なお時間をいただきましてありがとうございました」で終わる。
やや、変化球の質問もありましたが、そこは承認。
「このような場合、女性活用は考えられないですか?」
「(まず笑顔)おっしゃるとおりだと思います。ぜひご提案したいと思います」


経験として言えるのは、学習期間から試験終了時間まで絶対に諦めないこと。そして、二次筆記試験でも「よろしくお願いします」で始まり、「本日はありがとうございました」で終わる。これはお勧めします。A社、B社、C社、D社。すべてで挨拶してくださいね。プロとして、与件企業に向き合う。これは過去問を解く時も大事な姿勢だと思っています。
最後に、折れそうになる心を支える工夫。私が今も机の前に貼っている言葉を紹介します。(恥ずかしいので笑わないでください)

未来は真っ白
自分で思い描ける
必ず成し遂げる

気に入ったら、自筆で書いてくださいね。
以下は引用です。こちらもぜひ自筆で。

「必ずできる」と思え!

「人生は思った通りになる」と言われています。
「私はこんな仕事をしてみたい」「こうして仕事を成功させたい」と思ったら、その通りになるということですが、ただ思っているだけではだめです。
「必ず、それを成し遂げる」という強い思いを持つことが必要です。
多くの人が、思った通りに仕事をしたり、成果を上げることができないのは、仕事の壁に当たって、うまくいかなかったり、つまずいたりすると、「不可能ではないのか」とか「無理ではないのか」とか思うことにあります。
実現可能なことでも「不可能」「無理」「できない」と思ったら実現できません。
思いは現実となるからです。
仕事でも人生でも成功の秘訣は単純で「できる」と思うか「できない」と思うかの差だけなのです。
「できない」と思ったらできないのです。
仕事で成功するためには、どんな仕事でも「必ずできる」と強く思うことです。
思えばできるのです。
自分の持てる能力はすべてその方向に集約されることになるからです。

文明出版社『仕事の記録帖』より

次回は私が二次筆記試験で使ったアイテムをご紹介したいと思います。


#中小企業診断士
#中小企業診断士一次試験
#中小企業診断士二次試験

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